ゴブリン狩り
この辺に居るらしいが、微かに戦闘音がする。
急いで音の方へ向かう、戦闘しているのが女性パーティだった。
相手はゴブリンだ、女性の1人が足を怪我をしていて。
逃げられないようだ。
「助けが必要か」
「助けて」
ゴブリンの後から切りつける、1匹が気付き振向くが首を切る。
その勢いでもう1匹の胸をナイフで突き刺す。
後に飛び振り下ろす棍棒をかわし、首筋を切る。
残りの1匹は、ナイフを投げ胸に当たり仕留めた合計5匹だ。
死骸のゴブリンを見詰めていると女性達が右耳を切っている。
そして胸を切裂き何かを探している。
ここのゴブリンは消えないのか、軽いショックを受ける。
いつも消えるのが当り前だったから仕方ない。
女性は5人、怪我をしている女性に行き。
「ポーションはあるのか」
「いえ、持ってません」
俺はしゃがんで癒しの光を発した、傷口が徐々に治っていく。
人に試した事がないので少し驚く。
「ありがとう」
彼女達の装備は貧弱装備だった、武器も木剣と棍棒だ。
右耳5枚と魔石3個を渡されたが耳だけ受取った。
耳に針の付いた糸がとうされていた、何ともグロイ。
魔石は、緑の血がべったり付いていた。
「それ1個の値段は」
「これは銀貨1枚です」
奥から1人が戻って来た。
彼女の手には右耳2枚と魔石2個を持っていた。
なんでも、2匹のゴブリンを討伐した時に後から襲われたそうだ。
その耳と魔石を渡そうとするので、耳だけ受取った。
後の茂みに行き背負いバックと短槍をだす。
彼女達の所へ戻り、バックから初期のナイフ2本を取りだす。
「今、使ってないのであげるよ」
彼女達は恐縮してるようだ。
恐縮した気持ちを和らげる方法を考える。
短槍の型を彼女達に見せる、1の型2の型3の型・・・
赤毛の彼女の眼は、輝くように見ている。
彼女に短槍を渡す、オズオズしながら受取る。
次にナイフで乱舞斬を舞う、波紋を出さないようにして。
彼女達は凄く喜んでいた、あまり娯楽のない世界のようだ。
もう一度見たいと、それに答えて又舞って見せる。
ナイフを差出すと、双子が一人ずつ受取った。
2人残ったが1人は魔法使いで怪我をした彼女だ。
残りの1人に遊びで作った手裏剣20枚を渡す。
木に向かって投げるコンと刺さる。
彼女にも投げさせるコンと刺さり、次もコンと刺さる。
上手い俺より上手いかも知れない。
少しなごんだので、一緒に討伐しないかと提案する。
俺は耳だけもらう事で納得したようだ。
彼女達は、ゴブリンの居場所をよく知っていた。
武器の使い方をアドバイスしながら討伐していく。
ゴブリンは心臓の位置に、魔石が有るので避けながら討伐する。
80枚の耳を手に入れた、時間も経っているので彼女らと帰る。
短槍 :アンリ
魔法使い:リン
手裏剣 :サラサ
ナイフ :双子 リリ ララ
いつも耳10枚で魔石込みで銀貨13枚。
一人だと銀貨2枚小銅6粒の収入で生活しているらしい。
アルカ城壁都市に来たのが1月前で、遠くのランカ村から来た。
まだ初心者の冒険者で旅費の借金返済に四苦八苦している。
ゴブリンが3匹以下でないと戦闘しないようにしていて。
それが彼女達の実力だと認識していた。
なので思うように数を、こなせないのが原因だった。
俺が商売もしている事、9日には帰らないといけない事。
19日後には又戻ってくる事を伝えた。
俺が居る間、一緒に依頼を受ける事になった。
冒険ギルドに戻って来た、日も沈みかかっていた。
冒険者も沢山居た、依頼受付に並ぶ。
アンリは買取受付に並ぶ、他のメンバーは掲示板を見ている。
俺の番だ。
「ゴブリンの右耳80枚だ」ギルド手形と耳をだす。
「多いな、どうした」
「向こうのパーティと合同で討伐した」
「俺は耳をもらい、向こうは魔石だ、この行為は駄目なのか」
「いや、大丈夫だ」
ギルド手形と銀貨24枚を受取る。
彼女達に明日もここで待ち合わせの約束して別れた。
宿に戻り、裏の井戸から水を汲みタオル濡らす。
上半身を濡れタオルで拭くと気持ちがいい。
本当は風呂に入りたかったが、ないので我慢だ。
タオルを洗い、後は部屋で拭く事にする。
携帯食を食べながら、彼女から聞いた情報を検討する。
革スクロールの商品を見ながら、メモ帳に記入していく。
磁器やガラス製品は高額販売出来そうだが目立つので保留。
やっぱりコショウがいいだろう、この世界でも流通してるから。
あとは塩だなコショウより高くないがそれなりの高さだ。
はちみつ飴もいいかも、蜂蜜から作った特産品だと言えばいける。
そろそろ寝る・・・
今日も彼女達とゴブリン狩りを続けている。
ゴブリンは男性をあまり襲わない、怪我や弱っている時以外は。
女性を精力的に襲う、だから彼女達はゴブリン狩りをしている。
なんか昔にあったような話ぶりだった、俺も詳しく聞かない。
彼女達の戦闘力が凄く上がっている。
俺を手本にして武器使いが良くなっている、スキがなくなった。
魔法使いのリンだけが成長していない。
今日は彼女に鍛錬法を伝授した。
伝説の魔法使いの秘儀だと嘘をついて、それを信じ頑張っている。
呪文も長い詠唱だったので短くした、俺が詠唱して使う。
彼女の魔法より強かったので、これも信じたようだ。
今後の彼女の成長を期待するしかない。
城壁都市の正門で彼女達と別れの挨拶をしている。
彼女達の借金も完済した、俺の冒険ギルドランクも上がった。
リンは終始泣いている、10日後又会えるのに。
俺は早足で道を進む、振返るとまだ見ている。
彼女達が見えなくなったので、森へ進み人がいない事を確認して。
絨毯を出し飛び乗り、絶壁の崖と急ぐ・・・




