モンスタートラップ
マンモス交番に入ると黄色のランプが点滅していた。
注意警報だ掲示板へ急いで見に行くと。
昨日の中級者が帰還予定を過ぎても帰還していない。(救助要請ナシ)
注意警報は、キル全員に情報提供を知らしめる目的だが。
あの時ダス隊員も居たので、最後の目撃情報は要らないだろう。
交番内もざわついている、自分達と同じ中級者だから。
今日は帰還予定を96時間にして申請する。
そして、キル免許証を担当者に渡しながら
「今日、他のキル達来てますか」
「きてないよ」
安心して潜れる、急いでダンジョンへ行く。
1階に下りたとき、その異変が起きた。
胸部防具とブーツが微かに光っている、右手でナイフを取出す。
ナイフも微かに光りだす、防御魔法を発動したのが原因。
武器研究所からの試作品が光りだしたのだ。
ナイフから打出す光弾が凄い性能だった。
マシンガンのようにダダダダダっと5発も打出され。
4発命中し残りの光弾が後方に着弾した、近づいて見たが
ドロップしてない、しかし奥の床に蠢くスライム見つけた。
穴があいている最後の1発が命中したのだろう。
意識しながら光弾を打つダダダダダダダダっとあとは、
左手で核を取出し次のスライムへ行き核を取出すまた次へと。
今回は3時間で3階に来れた、猛スピードでの討伐だった。
しかし2階に下りた時、若しかすればっと思ってしまった。
消えていった通路先を色々な感情で眺めてしまった。
中級者の帰還予定から半日経過、安全フロアに居なければ絶望
だった。
負傷して通路に座り続けると1時間後を境に、モンスターが群がり
キルがキルされてしまう。過酷なダンジョンの一面である。
モンスターの群がりを別名モンスターの狂乱と呼ばれる。
それを目撃した時は、決して手をだすなだすと死が待っている。
それは、多くの目撃証言が物語っていた。
背負いバック置き、気分を変える意味で軽い柔軟体操。
蒼いスライムと対峙した瞬間、乱舞斬の光景が蘇えった。
右手のナイフと左手のナイフを交互に見詰めて意を決した。
5m先の蒼いスライム向かって半回転の乱舞斬を放つスライムは
二つに別れ消えていった。そこ残る蒼い魔石がキラリと光る。
安全フロアに戻り5m先の壁に向かって乱舞斬を放つ。
壁一面に裂いた跡が残りそれは、5mに及ぶ凄まじさだ。
今度は左右のナイフから光弾を打つダダダダダダダダと木霊し
壁一面がハチの巣になっていた。
通路に戻り左のナイフをしまい、右のナイフで討伐して行く。
何故なら魔石回収に不便だから。
光弾を打つ回収する戦いが5時間を経過した頃、それを見つけた。
1階で見た天井が高い広いフロアを、俺は暗い壁へ火の球を発射し
明かりを増やしていった。
高い天井一面に蒼いスライムがひしめき張り付いていた。
これはモンスタートラップなんだろうかと思いながら、左手で
ナイフを取出し光弾を打ちまくる。落下して向かって来るのを
左手で天井中央の穴から湧き出すヤツを右手で打ちまくる。
10分経過した頃には、俺は焦っていたまだ湧き出す蒼いスライム。
20分過ぎた頃には、俺は死ぬのかここで死ぬのかこんな処で。
30分過ぎ湧き出す蒼いスライムはピタッと止まった。
膝が崩れ座り込んでしまった、その時突然にデカイ音でした。
フロア中央に大岩が有った、膝を何度も叩き気合と叫び声で
立上がる事が出来た。
膝に向かって「何にびびってる、お前は勝ったんだ狩ったんだぞ」
ゆっくりながら大岩に近づく、天井穴を何度も見てあそこから
落ちてきたのか「エヘヘ・・」っと笑ってしまった。
やっと落ち着いた俺は、大岩を調べた叩くと空洞の音がした。
少し離れナイフを構え打ちまくる、斜めに崩れ落ちる大岩。
何も無いのか奥底に光る物が摘み上げる指輪だった。
大事にポーチにしまう。
疲れた眠たい帰ろう。
光弾を打ちながら早足で駆け抜ける。拾うのも諦めて走る。
マットに転げ込みながらそのまま寝てしまった。
今日の成果
青魔石 41個
赤魔石 41個
蒼い魔石 221個
火スクロール1本
乱舞斬 2
光弾使用 沢山(カウンターの使用を諦めた)
火の球使用 10
防御魔法 連続使用10時間