前章のあらすじ
王都での頂上戦争を終えたユズル達は、英雄ローレンスの生まれ故郷である西の大陸 アイアスブルク辺境伯領に足を運んでいた。
英雄のかつての友人 アーロンさんと出会い、しばらくの間行動を共にする。
その中でユズルは、自分の叔父であるローレンスの過去について知ることになる。
数日後、案内された洞窟内でシュバルツの元となる原石が精霊の宿る石であったことが判明した。
精霊 シュバリエルとの初邂逅。
驚くのも束の間、突如現れた王族階級の魔人 クロセル・ヴァージンとの戦闘が始まり、戦闘の中でユズルは魔人の力を使うことになる。
激しい戦闘の末、ユズルは敗北してしまう。
その後駆けつけたユリカ、そして精霊 シュバリエルによって何とか魔人を足止めることに成功するが、瞬間移動を操る魔人の登場により、クロセルの逃亡を許すことになる。
しかしそれで終わりではなかった。
魔人の力を使いすぎたユズルは、魔人化が大きく進みまるで魔獣のように理性を失っていた。
必死の抵抗の末、何とかユズルの自我を取り戻すことに成功する。
工場に戻り2人が目にしたのは、ベッドに横たわるアーロンさんの姿だった。
彼は死に際に、ローレンスの生命石をユズルに託す。
「ローレンスは今も生きている」
そう言い残し、アーロンは命を落とした。
大切な人の死を乗り越えて、ユズル達は更に先へと進み続ける。
全てはこの世界を変えるため。
魔王をこの手で、殺すため──。