最初の住人、最高で最高
感想など待ってます!^_^
もう合計で三時間ぐらい歩いただろうか、足に限界がきていた。
「ちょ、ニートだったやつに三時間の徒歩は地獄だわ…。死んだ方がましだったかもしれん…」
一回休憩しようか。俺はちょうど道端にあった座りやすそうな石に座った。
『がらがら……』
五分ぐらい休憩していると、俺が進んできた方向から馬車が通る。
「いいなぁ…俺ものりてぇよ…」
俺の前を通り過ぎる馬車。ところが途中で止まった。
「お兄さんや、乗ってくかい?」
急に振り返り、馬車を運転していた老人が声をかけてきた。
「え、いいんですか!」
正直嬉しかった、とても。一回休憩とか言ってたがもうあの石から動きたくなかったし。
「いんじゃよ。わしは疲れとる若いのを見ると、助けとうなる。今後の人生は、お兄さん達の方が長いからねぇ」
めっちゃいい人やん!この世界の最初に会った人がこんないい人だとは。もう最高、そして最高。マジリスペクト。
俺は馬車に乗せてもらった。
「じいさん俺、感動したよ。涙が…くっ…」
「ほっほっほ。なーに、容易いことじゃよ。その代わり、わしの分まで長く生きておくれ」
泣かせるじいさんだな。地球でもいなかったぞ、こんな人。…というか、くずばっかか。
「ところで、お兄さんはどこへ行くんだい?乗せてしまってからじゃ遅いかもしれんが、逆の方向だったら戻ってもいいんじゃよ」
「いや、別にどこに行くってわけじゃなかったんだ。とにかく近くの村とか国とかに着いたらなってずっと歩いてたんだよ」
いつのまにかプチコミュ障も治ってる。元々ニートだったが、中学まではそこそこ友達もいたしな。
「じゃこの先にある、『リヒナル』という小国でもよいか?わしはそこに用があるんじゃよ」
「はい、喜んで!ありがとう、じいさん」
良かった、ちゃんと国は存在するんだな。カハルのことだから嘘とか言ってたかもしれないし。
「ところでじいさん、なんの用なんだ?」
「ああ、わしは野菜とか衣服を売りに来たんじゃ。わしの村は貧しくての。若いのもいねーから、わしが村の代表として、リヒナルに売りに来とるんじゃよ」
「偉いな、じいさん」
もうかっこいい、憧れる。主人公じゃなくても、こんなじいさんになりたいよ。
『ごとんっ』
俺がじいさんと話していると、後ろから物音がした。振り返るともう一人、俺と一緒に馬車に乗っている人がいた。女の人っぽい。
「じいさん、もう一人いるんだな」
「ん?ああ、その子な。彼女もお兄さんと一緒で、道端の石に座って疲れてたから乗せたんじゃ。だがのぉ、一言も喋らねんだよ」
確かに今気付いた。じいさんとの会話で気付かなかったようだな。物音なかったら降りるまで気づかなかったかも。馬車の端っこで、膝に顔を埋めてちょこんと座っている。
「おーい、大丈夫かー?」
問いかけるが返事がない。…ん?この服装…、俺と同じ材質だ。ということは、地球のものか?
「君…もしかしてプレイヤー?」
彼女の体がピクッと動いた。そして、彼女はゆっくりと顔をあげる。その顔は、とても美少女だった。
「…あなたも…プレイヤー…?」
どうやら当たっていたようだ。
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