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新人勇者と新人魔王  作者: 如月楸
{Impression}
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4th Impression

 学園都市アンパサンドセンターターミナルの待合室にて。


 「ボス、検討を祈るなんてそんな嘘ついちゃいけませんよ。あいつらはただの実験動物。そんな奴に期待の言葉をかけるだけ無駄です。そもそも、ボスのそんなお言葉、あんな実験動物にはもったいない・・・」

 「その程度にしとけミサ。お前の言うとおりあいつらは実験動物であることには否定はしない。でも、モルモットでは少なからず人間だ。ましてや先駆者フィスターの卵だ。一つの命も無駄ではない。それに・・・いや、なんでもない」

 「ボス・・・お優しいのですね。私やっぱりボスについてきて良かったです。無力だった私に能力覚醒させていただいた御恩、全てをかけてお返しします。ボスがお望みなら私の身体も・・・」

 「私は少し行かなくてはいけない。後は任せたぞ。被験者のデータが取れたら即撤退。外部からの予定外の事態が起きたら被験者を回収または処理し撤退」

 「えぇ、無視ですかぁ?でも・・・まぁ、かしこまりました。では、いってらっしゃいませ」



 学園都市行き列車内にて。

 

 車内は依然として張りつめた空気だった。内部犯は電話を終えるとこちらに向かって歩きだした。向こうからもこちらの様子は伺えてしまう。こっちの作戦は奇襲だった。ドア脇に例の彼女を忍ばせ襲撃をする。相手が怯んだところを僕が仕留めると言った形だった。

 そのため僕はドア脇ではなく、少し離れた椅子の陰に入って殺気を殺していた。

 だが、急に声をかけられ気が抜けてしまった。


 「ねぇ」

 

 また、彼女か、こんなときに敵は目の前だぞ。後ろに追いやった他の乗客たちに被害を出さずにやることを考えるのに精いっぱいだというのにのんきな奴だ。

 「なんですか?」と少し強い口調で言ってしまった気がするが彼女は気にせず続ける。


 「あんたって強いの?」

 「質問を質問で返すのはいかがなものかと思いますが・・・。僕は弱いですよ。だから、自信のある人を募ったんです」

 「そうなんだ。ならさ、作戦変更してもいい?たぶん銃弾だろうがミサイルだろうが核爆弾でも、今なら全て弾き返せそうな気がするの」

 「そうですか、それは頼もしい。なら、どんな手法でやるつもりですか?」

 「は?そんなの。燃やし尽くすだけよ?あたりまえじゃない!私の得意魔法は炎なんだから!あんたはそこで指でもくわえて黙って見てなさい。これが魔法...」


 『オリャオリャオリャ――――――――!!!!!なめんな!俺をバカにするなぁぁぁぁぁぁ!!!俺は強いんだ・・・負けない。誰にも負けない。負けるわけにはいかないんだ。』


 そんな彼女の張りきった声をかき消す勢いで内部犯がドアを突き破り車内に乗り込んできた。

 しかし、それを制止するかの勢いで彼女が内部犯の前に立ち塞がる。


 『なんだお前!お前も・・・俺をバカにしに来たのか。お前もお前もお前もお前もお前もお前もお前もお前もぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!

 俺は強いんだこのデバイスがある限り、俺は負けない。負けない。負けない。ふへへへへへへへへへへへ・・・・・・・』


 明らかにおかしかった。普通に考えれば、普通の人間ならこんなテロに加担するようなことはしないだろうけど。これは異常だ。狂ってる。しかも、これは・・・体内の聖石ニューマテリアルが過剰に反応して身体に異変が起きてるいる。腕と身体が一体化し始めている。

 なんなんだこれは、見たことが無い。いくら、聖石の力を引き出したとしても・・・こんな現象は起きるはずがない。


 「ちょっと、そこのあんたさっきからうっさいのよ!少しは黙りないよ!」

 威嚇の様な、挑発の様な言葉を投げかけながら臨戦態勢に入る。

 「ま、あんたみたいな性根が腐った奴にはいくら言っても無駄かもね。まぁ、ほら降参するなら今しなさい。今なら怪我しなくてすむわよ」


 彼女の自信に満ちた言葉は僕を含め車内の誰もが唖然と口をぽかんとあけただろう。しかし、内部犯の彼には逆効果だった。怒りは臨界点を超えたらしく今にも暴れだしそうだったが何故か留まり笑い始めた。


 『ふふふふふふふふふふ・・・君は、俺を怒らせたね・・・ならいいよ。もうなんでもいい。使うなって言われてたけど。いいや、もういいや。みんな死んじゃえ。限界解放リミットブレイク


 彼はそう言ったのと同時に、デバイスに変化が現れた。銃口が歪み大きさも段々と大きくなってきている。見るからに危険な香りしかしない。


 「だから、うるさいんだってばっ!あぁ、もうむしゃくしゃする!もう!全部あんたにぶつけてやる、悪いとは思わないでね。あなたは運が悪かったのよ。展開しなさい、神の焔プロメテウス

 

 彼女の呼びかけと共に彼女は炎に包まれた。デバイスからは珍しい真っ赤な真紅の刃が伸びている。型式はロングソードだそこそこの重量もあるはずなのに難なく扱っている。さすが聖剣の紋章グランドオーダーに認められたほどだ。

 依然として彼女の周りには炎に包まれている。敵の彼はこれを見ても怯むことなく銃口を三つに割った異端な銃を彼女に向け気味の悪い笑みを浮かべている。


 そんな二人の立ち姿を見て、逆のドア付近で集まっている中の誰かがぼそっと呟いた。



 「あの炎に真紅の剣・・・嘘だろ・・・あれって学園序列7位の・・・焔獄えんごくの魔女アリス=ブランシュ=マルグリット・・・」

 

 「さぁ、私の焔に耐えられるかな?」

 

いやぁ、やはり5thでこの章は完結かなぁ。

やっとここで彼女の名前登場です!アリスです!個人的にアリスインワンダーランドが好きなんですよね。ほんとに、アリス・・・可愛い。

以上です。

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