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・*6*・


職員室にいる宇海先生のもとへ向かうと、これからの学園生活についての簡単な説明と配布プリント、そして寮の鍵をもらった。


そう、この学園は全寮制なのだ。寮はどこかの高級ホテル並に綺麗。


部屋は2人1組となって使う。

1年生は2年生とペアになって部屋を使い、3年生は同級生と同じ部屋を使うことになっている。


ちなみにペアは学校側が決めることとなっている。


去年、私が一緒の部屋だった先輩はとってもいい人だった。

今年は後輩と一緒の部屋になるのか……変な子じゃ無ければいいけど


そう考えながら今年から暮らすこととなる自分の部屋に行くと……平手打ちが待っていました。



「っごめんなさい、つい。で、でもっそんな間際らしい格好をしているあなたも悪いんだからねっ!!もうちょっと女らしい格好をしなさいよ!無駄にイケメンなのよ!!!」


「はぁ、すみません」


同室者の子はとても美人だった。少しつり目でいかにも気が強そうな感じがする。


さて、何故私が美人な同室者に怒(?)られているか説明しよう。


原因はまぁこの私の容姿なんだけど……部屋に入ったら変態ーっ!!と叫ばれ思いきりビンタされました……


どうやら彼女は私を男だと間違えたらしい。なんせここは女子寮。男子禁制の場所だからな。


いや、それにしても今日は性別間違われすぎだろ!?


1年生の頃は「かっこいい女の子」で通ってたのに……



「ちょっと、聞いてるの!?」


鋭い目つきで言われると迫力あるな。ゲームでは悪役やってそう。


「……ん?なんか、くさい?」


「え?このにおいは……焦げたにおい!?あああああ忘れてたっ!!」


ドタドタとキッチンへ駆けていく。ああ、食べ物の焦げた匂いだったのか。


同室者に開放されてやっと玄関から部屋へと入ることができた。

テーブルの上には2人分の食事の用意が途中までされてある。


「ねぇ、誰か来る予定だったのー?」


キッチンで焦げた料理を見て落胆している同室者に話しかける


「……なんにもないわ」


少し肩を震わせ、間を空けてそう返す


「じゃあなんで2人分?」


「う、」


「ねぇねぇー」


「いや、べつに」


「ねぇったらー」


「ああ、もう鬱陶しい!!食材を買いすぎて冷蔵庫に入らなかったから2人分作っただけなの!べ、別に楽しみにしてたわけじゃないしっ!!食べたければ食べれば!!?」


なんだこれはツンデレか?顔を真っ赤にさせちゃって可愛い…!!


「じゃあ、いただこうかな」


「勝手にすれば!?……その前に、こ、これでも頬に当てといてよね」


そう言って投げてきたのはタオルに包まれた保冷剤だった。少し、叩かれた所が熱かったので冷たい保冷剤が気持ちいい。


「ありがとう」


「……水野環」


「へ?」


「名前よ!!あなたの名前も教えなさい」


「ああ、私は秋月亮。よろしくね、環ちゃん」



自己紹介も無事終え、環ちゃんが作った料理を食べた。

いやもう、とても美味しかった。嫁に欲しいくらい。ぜひおいで!!


可愛いは正義!!!


別にレズというわけではないのよ!

男には厳しく、女の子には優しくがモットーですから。



これが、今日1日の中で私が1番癒された時間であった。



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