第6話 リアムの変化
最愛のお兄ちゃんと引き離されることになってしょんぼりなぼくでしたが、いつまでも落ち込んではいられない!
もう一人で馬車に乗れるようになったお兄ちゃんを馬車乗り場に送って、夕方にお兄ちゃんを馬車乗り場に迎えに行くという大事なお仕事もあるからね。…もう泣かないでいってらっしゃいできるようになったよ!
リアムのいない昼間は、ふよふよしてる精霊のきらきら(命名:ぼく)を追いかけまわして体力づくりに励んだり、お母さんと一緒に村のおばさま達の内職の集いに参加してお喋りに聞き耳をたて、語彙力アップに努めたりと思いのほか忙しい。
おばさま達もリアムはすごいねぇって褒めてる。そうでしょうそうでしょう、ぼくのお兄ちゃんは優しい上に賢くてとっても出来る子なんです!(ふんす!!)
と、充実した毎日を過ごしていたんだけど……気づいたらなんだかどんどんリアムの元気がなくなってきた。
初めて学び舎に行った日の夜には、いっぱい本があって魔法使える先生がたくさんいるんだって興奮ぎみに教えてくれたのに、最近はぼくが話しかけてもおざなりな返事がかえってくるだけ。
慣れない環境で勉強大変で疲れてるのかなーと思ったらそれだけでは無く、どうやら村の子たちからやっかみを受けて意地悪されてるみたい。
リアムが遠巻きにされてる感じ、送迎の時から薄々気づいてたんだよね。村の他の子たちは自分より小さい子が町の学び舎に通ってる特別扱いや、親がリアムのことを褒めるのが気に入らないらしく。
もともと外で走り回るより本を読むのが好きな大人しいリアムだったけど、好きで一人でいるのと仲間に入れてもらえないのとでは話が違うし、人から悪意を向けられるのって精神消耗するよね!
どんどん口数が減って表情がなくなってしまったリアムをお父さんとお母さんも心配してるけど、おいしい物作るくらいしかできないって、いまは本人が相談してくれるように見守ってるみたい。
「……おにーちゃ」
「……」
返事がない。
ぼくだってお兄ちゃんの笑顔がなくなっちゃってすごく悲しいんだ!!
なにかぼくにできることないかな。




