表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/29

十三話 もうすぐGWなのです

 四月も間もなく終わりを迎える、GWはすぐそこだ。

 そして俺と日菜乃が出会ってからもう一か月になる。


 振り返ると、この一ヶ月で色んな事が起きた。

 まず日菜乃に自殺を止められたこと、そして日菜乃が彼女になったこと。

 だがその中でも一番の収穫は俺が再就職出来たことだ。


 俺の力ではなく日菜乃が支えてくれたから再就職出来たのであって、俺は特に何もしていない。全ては日菜乃のおかげである。だから俺は今年のGWは感謝の気持ちも込めて日菜乃を好きなところに連れて行ってやりたいと考えている。


 その日の夜……。


 晩御飯を食べ終わり、俺と日菜乃はマリカーをやっていた。


「明後日からGWだけどさ、日菜乃はどこか行きたいところあるか?」


「……そうだね、水族館とか動物園、それに遊園地も行きたいかな~」


「そうか、じゃあ全部行くか」


「ほんとに!?行く!行く!行きたい!」


 日菜乃は目をキラキラと輝かせた。


「家にいてもしょうがねぇしな。いつも日菜乃には感謝してるからな、好きなところに連れて行ってやるよ」


「やったぁぁぁぁ!悠くん大好きぃぃぃぃぃ!」


「分かったから!すぐ抱き着くのやめろ!それに今マリカー中だろ!」


「あ、そうだった。悠くんには負けないぞぉぉぉぉ!」


 だが、そう簡単に日菜乃が俺に勝てるわけがなかった。


「うぅぅぅぅぅ……。これで十連敗。悠くん手加減してよ~!」


「俺はゲームで手加減はしない主義だ。悔しかったら上手くなることだな」


 二年間もニートでずっとゲームしていたんだ。

 大会に出ていないだけで俺のゲームの腕は相当なものだと思う。


「でも私、ゲーム持ってないし。特訓なんか出来ないもん」


 日菜乃が目をうるうるさせながら頬を膨らませていた。


「しょうがねえなぁ。ゲームも買いに行くか」


「買ってくれるの?でもなんか悪いよ……」


「なに今更遠慮してんだよ。彼氏からのプレゼントくらい素直に受け取れよ」


「う、うん。分かった。ありがと……悠くん」


 やっぱり日菜乃は押されるのは本当に苦手らしいな。


「あと何か他に欲しい物はないか?遠慮しないで言えよ?」


「そうだなぁ、ぬいぐるみ、とか?」


「ちゃんとあるんじゃん。買いに行こうな」


「うん!」


 時間もないのでゲームを中断して俺達はGWの予定を大まかに決め始めた。

 ちなみに今年のGWは八連休だ。まあまあ長い。


 一日目は水族館、二日目に動物園、三日目に遊園地に行こうと思っている。

 四日目はゲームやぬいぐるみなど買い物を中心に。

 そして五日目だが、二泊三日の温泉旅行の計画を日菜乃に内緒で立てていた。


 今回のGWで日菜乃には遊ぶことの楽しさを知って貰おうと思っている。

 友達のいない日菜乃は他の誰かと遊ぶことなどほとんどなかっただろう。


 楽しいと思えれば自然と友達が欲しくなるのではないかと俺は思ったのだ。

 上手くいってくれればいいのだが……。


「さてと、予定も大体決まったし残り一日頑張りますか!」


「そうだね!悠くんとの初デート楽しみ♡」


「あ、そういや俺達まだ一回もデートしたことなかったな」


「そうだよ!だから私楽しみにしてるからね!」


 日菜乃のワクワクが止まらない満面の笑みを見て、俺は今年のGWは絶対に最高に楽しいものにしてやると心に誓ったのであった。


第十三話、読んで下さりありがとうございます。

続きが読みたいと思って頂けましたらブックマーク登録、評価よろしくお願いします。

評価は下記にある【☆☆☆☆☆】をタップでお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ