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つれづれ、なるがままに

SNS

作者: 奥野鷹弘

 ストーカー行為かもしれない。片想い中の人のSNSを開いてお気に入りの写真で想いを創る。


 ネット社会になってここ何十年、好きな芸能人だけの写真を眺めていた。実際に逢いに行って想いを爆発させればいいのに、写真と映像だけで想いを留めていた。自分も周りと変わりないから一目見れたらと思う。話が出来たらと思う。自分の存在を知ってもらえたらと思う。

 そして、いつからかその人のお気に入り写真で自分のSNSアイコンに設定して好きを違う形で利用してる。「どんなに好きだからってやり過ぎじゃない?」と「プライバシー侵害」と裁判に掛けられそうだ。




 それなのに、想いの寄せ方は同じなのに片想いの人にはそんなことをしたくないって無意識に働いてる。



 なぜ。



 なぜ、芸能人は良くて、その人はダメなのか・・。




 そして彼への気持ちが大きくなるほどに、好きな芸能人の人のこともだんだんと普通の人として見えてきた。そして何かにぶつかってたんこぶが出来てようやく気付けたかのように、ある思いに辿り着いた。



 「ちがう。ちがった。自分は好きだったんじゃない、憧れていたんだっ」




 だから色んな所で利用をしていたのだ。愛してたからじゃない。他人を使って自分は、自分という嘘を作り上げていた。





 そして自分は、部屋から出れない、光に当たらない、自分の顔を写真に収め、アイコンへと設定した。



 締め切ったカーテンもあって真っ黒い写真だが、微かに自分の顔だけはそのSNS上にお披露目された。

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