リーダーの本拠地
最近、小説の書き方が分かってきたような気がします。
文字で場の描写をするって難しくないですか?
とりあえず今回の話もよろしくお願いします!
私が、ルウ達から離れて、男女の集団に捕まってから二日。
私は、リーダーの手下に連れられて、本拠地らしき所に閉じ込められた。
閉じ込められたとはいっても、牢屋に入れられているわけではなく、
普通の部屋の一室にいるだけだ。
ここでは、囚われているだけの私にも、食事が3回出る。正直スラムで過ごしてたときよりも充実していた。
ただ、かなり退屈だった。部屋にはクローゼットと机、それ以外には何もない。
そろそろ逃げ出すか、なんて考えていたら唐突に扉が開いた。
「うーっす。ってあれ?誰もいなくね?」
「下を見なさい。下を」
「下?って、おぉ!すげぇ!ちっちぇ!」
・・・いや、まぁ、小さいのは認める。けど、それを面と向かって言われるとなんかこう
イラッ☆とくる。
「本当にこの子が、俺達に動じずに、堂々と向かってきたのか?
すげぇ信じらんないんだけど」
「本当よ。実際に私も見たし。なんなら、私の部下に確認をとっても良いわ」
・・・男の方は誰か知らないけど、女の方は分かる。あの銃を乱射してた人だ。
「へぇ、なかなか根性あんじゃん」
「そうね。この話を聞いたリーダーが興味を持ってたみたいだから、ここで育てる
とか言うかもしれないわね」
「ああー、あるかもな。リーダーって結構自由人だし」
「一人くらい増えたってなんとかなるさとか言ってそう」
「あんたのその発言のせいでどれだけうちに人がいると思ってんだって
言いたくなるけど、言えないよなぁ」
「そうよねぇ。私達もそのリーダーの気まぐれで拾われたようなものだしね」
へぇ、リーダーって意外といい人?
「っと、そうだ。俺、リーダーにこの子を連れてくるように言われてたんだった」
「あら、そうだったの?」
「ああ、ただ部屋の場所を聞き忘れたから、途中で会ったお前に案内して
もらったんだ」
「ここまでサンキューな、ラウラ。」
・・・あの銃持ちの人、ラウラって言うのか。
「いえいえ、どういたしまして。」
「さて、えーと、君!」
君?・・・私のこと?
私は、自分に指を向ける。
「そう、君!名前教えてくれないかな?あ、ちなみに俺はリアンって言うんだ。
よろしくな」
「そんで、こっちの人はラウラ。怒ると、鬼のように怒るから気をつけてな」
「誰が鬼だ!」
ラウラがリアンの脇腹を殴る。
「ぐっ!」
そのまま、蹲ってしまった。
「このバカの言ってることは気にしないでね。勝手に誇張してるだけだから」
微笑みながら私に話す。いや、もう既になんか怖い。
「それで、君の名前を教えてくれるかな」
ラウラが私に聞く。それに、私は頷く。
「・・・夜白・・・よろしく・・・お願い・・します」
「夜白ちゃんか。よろしくね」
ラウラが手を差し出してくる。
・・・?何?
「あれ、握手って知らない?お互いの手をこうやって握り合うの」
ラウラは私の手を握る。
「握手は挨拶の一つなの。戦いに通じてる人は、心理的な部分も見るらしいけど、
普通の握手だと、お互いの好意を示すために使うの」
お互いの好意?初めてあった人に好意云々なんてある?
そんな私の態度を察したのかラウラは言う。
「好意じゃなくても、初めてあった人に、よろしくねって意味を込めて使うことも
あるのよ」
まぁ、それなら、この行為の一連について納得することが出来る。
「さて、と。それじゃあ、さっさとリーダーのところに行きましょうか」
コクッと頷く。そしてラウラと共に扉から出る。
「ちょ!放置はないだろ!」
リアンも扉から出て来る。
扉の外には、私の部屋と同じような扉がいくつもあった。ラウラは部屋から出て
左手の方向に進んでいく。
「おい!ラウラ!なんでお前が夜白をリーダーのとこに連れて行こうとしてんだよ!」
「別にいいじゃない。減るもんじゃないし。」
「減るんだよ!俺の信頼が!」
「リーダーのお使いも出来ない無能がいるなんて噂が広がったりしたら
どうすんだ!」
「大丈夫よ。あなたを信頼してる人はいないし、
みんなあなたを無能だと思ってるから」
「ぐふっ!俺のガラスのハートが・・・・」
そんなやり取りが繰り広げられている中、大きな扉の前に到着する。
その扉は他の扉と違い、見張りが立てられていた。
「お、ラウラにリアンじゃねぇか。二人揃ってどうしたんだ?」
斧を持った30代後半位の男性が話しかけてきた。その肉体から、よく
鍛えられていることが分かる。
「リーダーにこの子を連れて来いと頼まれまして。アレクさんこそどうしたんですか?
確か、過激派との交渉に行ってたんですよね?護衛として。」
リアンが答える。
「ああ。まぁ、特に問題はなかったけどな」
「俺はクレトの使いだ。簡単でいいから、クラウスに話の内容を伝えてくれって
頼まれてな」
「そうだったんですか」
「そんなことよりそこのガキは何だ?お前らの子供か?」
「「違います!」」
リアンとラウラは見事にハモった。
「まぁ、冗談は置いておいて。そこのガキはなんだ?クラウスが呼んでるってことは
ただのガキじゃないだろ?」
アレクと呼ばれた男性は私を興味深そうに見る。ちなみに私の今の恰好は
フードを被っていて、顔が隠れるようにしてる状態だ。
私の赤目について何も言われないのは、私がそういう風に仕向けてるからだ。
”綾月流暗殺術”に書かれていた内容は一字一句私の頭に残っている。
「そうですね、一から説明すると長くなりますがいいですか?」
ラウラが聞く。
「おう、構わねぇ。クラウスが興味を持つほどだからな」
「分かりました。あれは------」
ラウラは二日前のことを話始めた。
その日はリーダーの付き添いで私達が監禁されている場所に来たこと。
リーダーは私達を騎士団に引き渡そうとしたんじゃなくて、安全な所に
移そうと考えていたらしい。
でも丁度その時、私達が脱走していて、それを止めようと威嚇射撃をしたこと。
あ、最後の乱射は頭に血が昇って思わずやったことらしい。
それで、青髪の子、ルウの足に当たって、急いで治療しようと部下を引き連れて
行った所、私が飛び出してきて止まってしまったこと。
ラウラ達には私がルウたちを逃がすために囮になって向かってきたんだと
勘違いしてるみたい。
「---それで、この話をしたら、リーダーが興味を持ったみたいなんです。」
「へぇ、俺がいない間にそんなことがあったのか。」
「クラウスが興味を持つのも分かる気がするな。今もそうだが、まったくこの状況に
怯んでない。」
「普通なら、これから何をされるのか、自分はこれからどうなってしまうのか、なんて
事を考えて警戒したりするものなんだがな」
「でもまだ子供ですよ?そんなこと考えられるわけないじゃないですか」
「まぁそうなんだけどな。今の例え話はある程度思考力が着いてるやつに限る
しな。」
「こいつが、なにも考えず突っ込んできたのか、それとも・・・・」
「アレクさん?」
「・・・いや、考えてもわからねぇか」
アレクの目はこちらを向いている。
「ま、いいや。とりあえず、中に入るか。お前らも来るだろ?」
「はい、私達も行きます」
「うし、じゃあ行くとするか。」
アレクを先頭に私達は歩きだす。
「あ、そういえば、お前の名前を聞いてなかったな。俺はアレクだ。お前は?」
アレクが私に聞いてくる。
「・・・夜白・・・」
「夜白?この辺じゃ聞かない名前だな。とりあえずよろしくな」
「・・・よろしく」
一通りの挨拶を終えると私達は扉の中に入っていく。
中には円形の机があり、扉の真正面奥の椅子に座っている男が一人いた。
「やっと来たか」
その男は私の方を見ながら、言葉を発したように見えた。
語彙力をつけなければ・・・・
ここまで読んでくださりありがとうございました!
誤字脱字があったら報告お願いします!