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白い死神  作者: 夜白@白い死神
2/8

二人の少女と一人の男

自分の頭の中で出来上がってる物語を文章にするって難しいですね。

ものすごく疲れます。

まだ、慣れてないのでおかしな所があるかもしれませんがよろしくお願いします

ここは独裁派が治めている街で人々はスラム街と呼んだ。

独裁派の政治家は自らが自由に動かせる”騎士団”を持っており

税を払えない国民を強制的に労働施設に連行していた。


スラム街の人々は税を支払う代わりに労働者を提供することで強制連行を

免れているものや騎士団から延々と逃げ続ける両方のタイプがいた。


そんなスラム街の一角で過ごす少女がいた。

その少女は髪が白く、瞳は紅い、特徴的な容姿をしていた。

身体の大きさや顔の幼さから3歳程の年齢に見える。

だが、その年齢に相応しくない程、落ち着いていて、異様な雰囲気を

醸し出している。


少女は小汚い紙袋に入ったパンを食べる。朝食だ。

皮の水筒に入った水を飲みつつ食べ進めていく。

しばらくして、食べ終えると、外から男の声と二人の少女の声が聞こえた。


「おいおい、まだ、追いかけっこを続けるつもりか?いい加減止まれよ」

「はぁ・・はぁ・・、そんなこと言われて止まるバカがいるわけないでしょ!!」

「はぁ・・・はぁ・・ルヴィの・・はぁ・・はぁ・・言うとおり・・だよ・・」

「はん、そっちの赤髪は大丈夫そうだが、青髪のお前は限界みたいだな?」

「はぁ・・・はぁ・・・・」

「ルウ!」

ルウと呼ばれた少女は、もう限界と言わんばかりにふらついていた。

「はぁ・・はぁ・・まだ・・・大丈夫・・」

そう呟いたが、全然大丈夫そうに見えない。

そして、「っ・・・!」ルウは小石に躓き転んでしまった。

「ルウ!大丈夫!?」

ルウはすぐ立ち上がろうとするが、

「っぅ・・!」

うまく立ち上がれない、

「ごめんルヴィ・・・足・・捻挫したかも・・」

「なっ・・!・・・それなら、私がルウをおぶっていけば!」

「この絶好の機会を俺が見逃すと思ってんのか?」

後ろを振り向くと先程から追いかけてきていた男が、ゆっくりと歩き、

ルウ達との距離を縮めていった。

「くっ・・!私達を追いかけるのもう、やめてよ!」

「なんで、私達を追いかけるの!?私達、何か悪いことした!?」

ルヴィと呼ばれた少女は男に叫んだ。

対して男は、

「別にお前らが何か悪いことをしたから追いかけてるって訳じゃないんだよ」

「じゃあ、なんで追いかけて来るの!?」

「独裁派の人間に引き渡す為さ。税の代わりにな。しかも、子供は普通の大人

よりも価値が高くてな?二、三ヶ月は騎士団の連中に目をつけられないんだよ」

「・・・そんなの自分可愛さに人を売ってるようなものじゃない!なんでそんな事が

出来るの!?他人を売ってまで生きたいって本気で思ってるの!?」

「・・そうさ、他人を蹴落として自分が生き残る。それはこの街の暗黙のルールであり、

それが一番手っ取り早いと思ってる。」

「それに、な?お前は俺に”他人を売ってまで生きたいと思ってるのか”と聞いたが、

お前はどうなんだ?」

「そんな当たり前のこと聞くまでもないわ!他人を売って生き残るくらいなら、いっそ

死んだほうがマシよ!」

「・・・そうか。じゃあ、言い方を変えよう。お前は”自分が生き残る為に他人を殺す、

とまでは行かなくとも少なからず蹴散らして来たんじゃないか?”」

「それは・・・」

「他人を売って自分が生き残る。他人を蹴散らして自分が生き残る。これは、他人を

蹴落とすという点では同じ事だと思わないか?」

「・・・・」

「どうした?何か思うところがあるのなら言ってみろ」

(私は自分が生き残るために、他人を蹴散らしてきた。そう、それは事実。

・・・でもそれは、この街のルールに従っていただけのことだった?

回りから見れば、他人を蹴落としているように見えていたってこと?

弱肉強食のこの街で私は綺麗言を並べているだけだったの?

あれ、おかしいな、なんだか分からなくなってきちゃった。)

「・・・・・」

「おいおい、だんまりか?さっきの威勢はどうした」

「・・・・・」

「・・・話にならん、そこでじっとしてろよ」

そういうと男はさらに二人に近づいていった。

「・・・・」

(私は理不尽なことが嫌い。だって、された側の気持ちが分かるから。

・・・私がそうだったから)

「・・ィ・・!」

「・・・ル・・ィ・・!」

「・・・・」

(でも、私が此処に捨てられてからやったことは理不尽な暴力だったの?

カイさんから教わった剣術で虐げられる人を助けていたのは、私が優越感

に浸りたかっただけ?分からない、もう、何も分からない)

「ルヴィア!!」

ルウはルヴィアの頬を叩く

「っ!」

「・・・ルウ?」

「私は!ルヴィアが今までどんな気持ちで過ごしてきたのかなんて分からない!

何のために強くなる努力をするのかも何を考えてるのかも!」

「でも、これだけは言える!他人である私がルヴィアを見て思ったこと!

それはルヴィアは全く理不尽な暴力をしていないということ!そして優しすぎること!」

「・・・え?」

「だって、ルヴィアは抵抗の出来ない人たち、攻撃していた人達そんなの関係

なくケガをしてる人達全員に治療したでしょう?」

「戦うときだって相手がケガをしないように気を使ってた」

「それってルヴィアが優しいからだと思う。優しいからこそ相手に気を使うことが

出来る。これって誰にでも出来るわけじゃないんだよ?」

「・・・でもそれは・・自分の為にやったこと・・・他人を助けたのも、自分が優越感

に浸りたかっただけ・・・」

「・・・ルヴィ、それはいけないこと?」

「え?」

「私はそうは思わない。誰だって優越感に浸るものだよ。それは、自分に自信を

つける為の過程でもあるんだ。でも行き過ぎてしまえば他人を不幸にすることもある。

他人を見下してしまうんだよ行き過ぎた自信は。」

「・・・・」

「だけど、ルヴィは大丈夫だよ。だって、ルヴィの性格から考えて他人を見下すなんて

ありえないもん。それにね、優越感に浸れば浸るほど自分に自信がつく。そして、傲慢になっていってしまうのが普通の人間。でも、ルヴィは見下された人の気持ちや理不尽な事をされる人の気持ちが分かる。だからきっと大丈夫だよ」

「ルウ・・・」

「ほら!自信を持って!ルヴィがしてきたことは、他人を助ける為にしてきたことなんだから!」

「・・・ありがとう、ルウ」

ルヴィアはルウの話を聞いて折れかけた心を持ち直す。

そして、男に叫ぶ

「待って!!」

「・・・・なんだ?」

二人まで後数歩というところで足を止めた。

「私は、自分が生き残るために他人を蹴散らしてきたし、身にかかる火の粉は振り払ってきた。」

「・・・ほらな?自分が生き残る為に他人を蹴落とす、これは人間のさが

なんだよ。」

「・・・そう、認めたくないけどあなたの言うとおり・・・」

「でも、生き残る為に、理不尽な暴力を奮っていい理由にはならない」

「・・・・」

「だから考えたの。どうしたらそういうのがなくなるのかなって」

「・・・それで、何か思いついたのか?」

「ええ。私は、みんながそれぞれ”助け合う”ことで、理不尽な暴力がなくなると思ってる。」

「すぐには難しいかもしれないけど、いつか、そのために力を尽くしたい」

「私はそのために今、目の前の問題を片付ける。」

ルヴィアはそういうと短剣を男に向ける

男は顔を伏せている。そして、

「・・くく・・はははははは!」

大きな声で笑い始めた。

「な、何がおかしいの!?」

「はぁ、くく、助け合う、か。」

「それが、どんなに大変なことか理解してるのか?」

男は真面目な顔で聞く

「・・・正直、分からない。でも、私はこう決めた以上、それを曲げるつもりはないわ。

どんなに大変でもやり遂げてみせる」

ルヴィアがそういうと男は、

「くく、はははははは!!」

またもや、笑い始めた。

「な、何よ!そんなに笑うことないでしょ!」

「最っ高におもしれぇ!こんな事言う奴は組織にもいないんじゃねぇか?

くく、さすが、”カイ”に見込まれただけの事はあるな」

「なっ、カ、カイ先生を知ってるの?」

「そりゃあな、カイは俺の幼馴染だし。」

「はあああああああ!?」「えええええええ!?」

ルヴィアとルウは驚く。

「お前ら、驚きすぎ。」

「え、い、いやだってこんな如何にも悪事働いてますよって顔の人とカイ先生が

幼馴染なんて・・・・」

「カイ先生とあなたじゃ物凄く、その、釣り合ってないというか・・・」

ルヴィアとルウは言う。

「・・・てめぇら、覚悟は出来てるな?」

男は二人に拳骨を食らわす。

「いった!あ、頭にたんこぶが・・・」「いっつぅ・・・身長が縮んじゃうよ・・・」

二人は涙目になりながら言った

「自業自得だ!まったく・・・」

「それにしても、助け合うことで理不尽な暴力がなくなる、か」

「何?なにかおかしい所ある?」

「・・・いや、前にもお前と同じことを言った奴がいてな」

「本当?今その人はどうしてるの?」

「・・・さぁな、どっかで布教活動でもしてるんじゃないか?」

「みんなそれぞれが助け合いましょう、ってな」

その話をしてる時の悲しそうなレオンの顔をルウは見逃さなかった。

「そういやそっちの、ええと、青髪は大丈夫か?さっき転んでたみたいだが」

「あ、えと、はい、少し捻挫してしまいましたが大丈夫です。そういえば、まだ、自己紹介してませんでしたね。私はルウっていいます」

「私は、ルヴィアよ」

「ん、俺はレオンだ。ルウ、捻挫した方の足、見せてみろ。」

ルウは捻挫した右足をレオンを見せる。

「・・・少し腫れてるな。」

レオンはルウの足に軽く触る。

「いっ!」

「痛いのか?ふむ、少し動かしてみてもいいか?」

「ちょっと、ルウがいたがってるじゃない!」

「平気だよ、ルヴィ。レオンさん動かしても大丈夫です」

ルウがそういうと、レオンは足を正確には足首を動かし始めた。

その間、ルウは痛みで顔を歪めていた。

「・・・これは、折れてるな」

「固定する道具は今持ってないから、とりあえず、応急処置だけしとくか。」

レオンは自分の懐から包帯を取り出した。

「少し、キツめに縛るぞ」

手際よく応急処置を進める。ルウの治療が終わるとルヴィアの治療も行った。

「ふぅ、こんなもんだろ。」

「ふうん、以外と手際がいいのね」

「まぁな、組織に属してる奴らはケガをすることも多い。その治療をしていたら

嫌でも手際よくなるさ」

「あの、聞いてもいいですか?」

「なんだ?」

「先程から言っている、”組織”とは何のことですか?」

「ん?カイから聞いてないのか?」

「カイ先生から?・・・いえ、特に何も。ルヴィは何か聞いてる?」

「いえ、私も何も聞いてないわ」

「そうなのか?・・・詳しいことはカイのとこに行ってから話すが、簡単に言えば

組織は、独裁派の連中を潰す為のものだ。」

レオンは回りを警戒しながら小声で話す。

「・・・独裁派を?・・もし、その組織が活動しているのなら、この街に住んでいる

人達はすぐに気づくはずでは?」

「そうだな、ちなみに今も組織は動いている」

「なのに、そういった情報が出回らない。何故です?」

「それは、組織が慎重に慎重を重ねてるからだ。大っぴらに組織のメンバーを

集めれば独裁派の奴らに気づかれる」

「かといって、何もしない訳にも行かない」

「どうにかして、組織のメンバーを集めなければならないからな」

「じゃあ、どうするかって話だが、ルウならもう分かってるんじゃないか?」

「・・・チンピラの振りをして街の人に近づく。そして、この街を変えようと

考えているもの、独裁派に恨みを持つものをメンバーとして加える。

こんなところですか?」

「正解だ。メンバーを集める以外の事もしているが、まぁ、それを話すのは

また今度だ」

レオンは息を吐く、そして、おもむろに腰の槌を手に取り、後ろに投げつける。

すると、「ぐああ!」と男の呻き声が聞こえる。

呻き声をあげる男の横に二人の男がいた。レオンは素早く右側の男に近づき、

みぞおちを殴る。殴った男をそのまま左の男に投げつける。さらに畳み掛ける

ように、自分の体重を乗せた拳を投げ飛ばした男に食らわせようとする。

だが、「っ!」間一髪、避けることに成功してしまう。レオンの拳は地面にひびが入る程で間近で見ていた左の男は気絶してしまう。

「今の攻撃を避けるとはなかなかだな」

ゆっくりと男に近づいていく。

「く、くるな!」

男は逃げようとするが、思うように動けない。

「大丈夫だ。殺しはしない。お前らには聞きたいことがあるからな」

レオンは男の目の前まで迫る

「少し眠れ」

レオンの拳が男の腹を貫く。二人の男は気絶し、槌が男の急所に当たった男はまだ

呻いていた。

「ふぅ、まさか、付けられてるとは思わなかったな」

そう言いながらレオンは三人の男を縄で縛ると、引きずりながらルヴィア達のもとに行った。

ルヴィア達はレオンの戦いぶりを見て驚きと憧れを持った

「す、すごい」

「一瞬であの人数を・・・しかも最初の一人は見ないで攻撃した・・・」

そんな話をしているとレオンが戻ってくる。

「よう、悪いな、付けられてたみたいだ。」

「い、いえ、それは別にいいんです」

「レオン、さっきの戦い・・・」

「さっきの?あぁ、あれくらいどうってことないさ。寧ろまだ、動き足りないくらいだぜ」

「違う!そうじゃないの。・・・どうしたら、あんな風に強くなれるの?」

「・・・お前は強くなりたいのか?」

「なりたい・・強くなりたい。・・・他の人を守れる力が欲しい・・・」

「・・・そうか」

「・・・まぁ、とりあえずカイのとこに行こうぜ?そこでゆっくり話そう」

「・・・・分かった」「分かりました」

そういうと、三人はさっきの男達を連れて奥の路地へと進んでいった。


ルヴィア達が移動してしばらく経った後、路地の一角で身を潜めていた少女は、

男達が使おうとしていた銃とレオンが投げた槌を回収して、自分の寝床に戻る。


白髪の少女「・・・ルヴィア、ルウ、レオン・・・・覚えた・・・」 



なんだか主人公がレヴィアになってるような・・・気のせいですよね!

一応言っときますと主人公は白髪の少女です。主人公最強目指して頑張ります!

アドバイスなどがありましたら教えてください。お待ちしてます!

読んでくださってありがとうございました!

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