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夢の世界の中で僕は  作者: あきのななぐさ
新たな戦い
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思慮分別

ベルンを後にしたヘリオスは、デルバー先生と今後のことについて話し合いに来ました。

手記を読んだヘリオスは、英雄マルスをとらえきれていなかったことに気が付きます。

自分がたてた計画をこわすことなく、英雄を英雄のままに。それがヘリオスの望みでした。


そのためにヘリオスは、デルバー先生に確認したいことがありました。

そのことは・・・・

ベルンでの戦いの後、様々な工作に明け暮れていた俺に、帰ってくるように連絡が入る。

いい加減報告しないといけないと思ってただけに、先生のタイミングの良さがうかがえる。

学長室に転移した直後、その質問はやってきた。


「ところでおぬし、まとまったのかの……」

大体のことは見ているだろうから、かいつまんで説明してもよいだろう。


見ているから必要ないわけでもない。

とらえ方は、違うかもしれない。

こう見えたはずだということが、実は違うということもあり得る。

だから最後にはお互いの意思疎通が必要なことは、俺も先生もよくわかっている。


そう、俺がしているのは工作。

つじつま合わせの工作に過ぎない。

だから、その目的と成果は共有しておかなければならなかった。


俺はまず、ベルンの街で起きたことをトラバキ、王都の商人にそれとなく噂話として流した。

ベルンの出来事は、特に住民避難していたトラバキでは瞬く間に広がっていた。

そしてその噂の中に、各地での妖魔と魔獣騒動はクロノスが画策したものだということを織り込んでいた。

英雄は暴走を止められなかったのだと流していた。



英雄から覇王への変化。

そしてそれを迎え撃つ新たなる英雄たち。

それが俺の最初のシナリオだった。


しかし、アデリシアの手記を読んだ俺は、英雄を英雄のままにしておきたかった。


初めの計画と違うためには、英雄のマルスがベルンにやってくることは避けなければならなかった。

俺の意志を示し、俺の意図を読み取ったマルス。

予想通り、マルスはベルンには来なかった。


最初のシナリオで進めていた場合、マルスが来なければ意味をなさない。

しかし、今のシナリオでは、マルスが来ないことに意味がある。


最初の計画との修正。

これが今、俺が走り回っている理由。

修正にはいろいろ手間がかかるものだ。


「バーン、シエル、カルツ、メレナ、カール。この五人が新たな英雄であることは元のままです。ここに聖女のルナをくわえた六人で、物語をまとめます。旧英雄は息子たちの暴走を止められずに、やむを得ず立ち上がったという物語にします」

自分ですべて台無しにした計画を、基本的に練り直すことではなく、部分修正した形での物語形成をおこなっていた。


「まあ、苦しいが、どうやってそれを証明するんじゃ?」

そんな苦しい言い訳は通らないと見越した言い方。

確かに、マルスが止められないなどと人は思うはずがない。

だから、証人を用意する。


「プラネート姉様に動いてもらいます」

すでにプラネートを通してエーデルシュタイン辺境伯から声明を出してもらう手筈は整えている。


あれから、エーデルシュタイン辺境伯とシュミット辺境伯には、ベルンに起きると思われることはデルバー先生の姿で伝えてあった。


今回、それはクロノスとウラヌスによるものとしていた。


また、有事の際には駆けつけるようにお願いしていたので、今はベルンを守護してくれている。

そして、人も物資も補給してくれている。

ベルンの再建には、多くの人と物資が必要なことは、両辺境伯は理解してくれていた。


そして、プラネートにはヘリオスの姿で会っていた。


先日のデルバー先生は俺の変装であること、ヴィーヌスから託された言葉などすべてを打ち明けた。

その上で、プラネートに協力を頼んだ。


「英雄マルスを解放したいのです」

そう言ってプラネートに頭を下げ、その確約はもらっていた。


「あなたを信じてみましょう」

その時のプラネートのほほ笑みを、俺は忘れることができないだろう。


何も言わず、俺を見ているデルバー先生は、まだ続きがあることを知っている。


そう、マルスを英雄のままでいた方がいいことに気が付いたのは、他の理由もある。

俺は静かに続きを話すことにした。


「故人を貶めるのは正直気が進みませんが……。まあ、実際にベルンではひどいことをしてますので、クロノスとウラヌスにはとことん堕ちてもらいます」


若干自分の感情が入っていることを自覚しながら、それでも英雄マルスを英雄のままにする理由。


「あれほどの英雄が覇王となれば、のちの英雄も警戒される恐れもあるので……」

人々は英雄を求める。


そして、その英雄がもし、既存の権力者にとって危険になる存在になるという実例を作ってしまっては、英雄が十分力を振るえないようになるかもしれない。

英雄として祭り上げる格好になる以上、彼らがそのようにならないことも考えなければならなかった。


初期の計画を見直し、新しい計画に沿って行動する。

その基本コンセプトは英雄マルスの引退だ。


そのための準備は整えつつある。

これまで、反対をしなかったデルバー先生だ。

いまも、何かを考えるようにはしているが、基本的に反対ではないだろう。

なら、このまま進めていこう。


その上で、デルバー先生に確認しておかなければならないことが三つあった。



「先生、本題に入りたいのですが、お答えくださいますか?」

俺はその左目を見て話していた。


「おぬしはなかなかに抜け目がないの……なんじゃ」

デルバー先生は俺の行動を理解したうえで、話しを催促してきた。


まあ、確認というよりも二つの疑問と一つのお願いなのだが……。


俺は簡単な方から進めることにした。

「この封印の箱、リライノート子爵にもらったのですが、この封印を解けますか?」

専用空間セルフスペースから取り出した箱を、デルバー先生に見せる。


失敗すれば、中身がなくなるトラップ。

確実に、時期がきたらという事なのだろう。

それは、今だと確信している。


「おお、これはわしが作ったもんじゃ。簡単じゃ」

デルバー先生は簡単に封印を解いていた。


「中身は何なのかの?」

デルバー先生は興味津々だった。


その笑顔を楽しく思いながら、中を見る。

中からは一通の手紙と、手甲剣と手甲が入っていた。


その手甲剣をみたデルバー先生は、驚きに目を見開いていた。

何か知っているのだろう。

いつまでもじっと見つめている。


その行動に興味がないわけではないが、まず先に手紙を読もう。


封印されていたリライノートからの手紙。


時期が来たら使うように記された手紙にはいろいろなことが書かれていた。

一際目についたのは、この箱に入っている手甲と手甲剣について記載されているところだった。


「聖剣ジークシュヴェルト」

まさにその説明を読んでいるときに、デルバー先生はそうつぶやいていた。


「先生、何かご存じなのですか?」

この顔のデルバー先生は、素直に話してくれるかわからない。

でも、手紙の内容と、先生の話を両方確認しておきたかった。


「これはの、マルスが魔獣侵攻の時まで持っていた、精霊女王の加護のある聖剣じゃ。あのときに折れてしまったので、わしが回収してリライノートに渡しておったが、よもやこのようなものを作っておったとはの……」

リライノート子爵の先見性に改めて感心したようだった。


「この手紙にもそう書かれています」

そう言って手紙を読み上げる。


「英雄マルスの持つ剣、魔剣クランフェアファルは魔力マナを断ち切る剣のため、魔法が効きづらい。しかし、効かないわけではない。英雄が魔道具を使える以上、それは明らかだ。そうなると、英雄の一定範囲でそれが断ち切られていると考える。だから、その範囲の内側であれば魔法は効くはずだ。通常であれば、剣聖マルスに対してそれは有効ではないだろう。しかしメレナや師範に鍛えられた君ならば、剣聖の懐にもぐりこむことが可能と考える。その役に立つと信じて、これを贈る。勝利をもたらす聖剣ジークシュヴェルトを左に、その鞘を右に埋め込んだ、私の最高傑作だ」

デルバー先生はおもむろにその手甲を取って、しげしげと眺めていた。


「なるほどの、ところでおぬし右利きよの。リライノートは知っておるよの……」

デルバー先生から手甲剣を受け取りながら頷く。

実際あっているからわかるし、ヴィーヌスからも聞いているだろう。

それは左にはめるものだった。


「これは、あいつなりの想いじゃろうな。左手に剣、右手に鞘。意味するところは、殺すなじゃよ。あいつも難題を押し付けておるな」

デルバー先生は楽しそうだった。


「もとよりそのつもりです。それにもともと、体術で攻撃が成功したことはありませんし……」

俺はその特徴的なまでの体術成果を語っていた。


「つまるところ僕には魔法というわけです。先日バーンさんとウラヌスが戦っているのを見ましたし、ある程度大蛇(オロチ)流は体が覚えています」

実際に体に叩き込まれているのは痛みで、技はいっさいわかっていない。


ただ、メレナや師範との特訓で、初見でもある程度動きは予測できるようになっている。

あの時見た動きは、子供の頃から知っているものだ。

バーンが言っていたように、基本的には同じ動きをしている。

まあ、それでもマルスに通じるかわからない。

実際にマルスの動きを見ないことには、自信なんてわかない。

俺は乾いた笑顔を作っていた。


「無理せんでよい。魔法のきかぬ相手に魔法で挑むのじゃ、しかもその相手は無類の強さを誇っておる。本来打つ手無いんじゃよ」

デルバー先生は困った顔をしている。


「困りました。だから、僕の質問に答えてもらえませんか?」

二つの疑問を口にする。

これは極めて大事なことだ。


「わからないのは、鞘のことです。あれはどんな働きがあるのですか?」

鞘を作ることによって、少なくとも十三年間、アデリシアは殺されていない。

色々なことがあるのかもしれないが、鞘の存在がやはり大きいはずだ。

その鞘の仕組みが気になっていた。


「あれかの……あれはあの魔剣の仕組みを利用した姑息な手段じゃよ……」

そう言うデルバー先生の表情は、かつてないほど重苦しい雰囲気を漂わせていた。


「魔剣クランフェアファルは、まず所有者との対話から始まるそうじゃ」

遠くを見ながら話し始めたデルバー先生は、本当は話したくないのだろう。

でも、俺にそれを聴かせることで、何かを期待してくれている。

その想いを、聞き逃してはいけない。


「マルスは最初、あきらめるのかという問いにあきらめないと答えたようじゃ。そして救わないのかという問いに、救うと答えたそうじゃ。さらに愛さないのかという問いには必死に何も考えないようにしたらしい。その後問いは変化して、誰を救いたいのかというものになったようじゃ」

デルバー先生はため息をついていた。


「姑息な手段じゃよ。救いたいものを個人として特定し、それを愛していると認識する。きわめて高度な判断じゃ」

姑息な手段とけなしながらも、高度な判断とも評価している。

とことん、デルバー先生も物を作るのが好きな人だな……。

俺の思考がそれたのが分かったのか、真剣なまなざしで見つめている。


「続けてください」

心の中で謝っておく。



「ここにわしは目を付けた。魔剣は人の記憶や感情を読み取ることはできん。ただ所有者との対話により、認識しておる。それでは、所有者が殺したと認識したらどうなる?」

デルバー先生の目が俺を試している。


思わずつばを飲み込んでいた。


「そうじゃ。あの鞘は、マルス自身にアデリシアを殺したと認識させておる。正確には、深層意識にじゃ。マルスにはあらかじめ話してあるが、さすがにアデリシア姫には言えなんだ。絶えずマルスの深層意識と対話するあの剣は、マルスとの対話で常にアデリシアが死に、アデリシアを愛しているマルスを見つけ、アデリシアが死んだことを知る無限の回廊に陥っておったのじゃ」

悲しそうに説明するデルバー先生。


何も言えない。

何と表現していいか分からない。


一言に深層意識と説明しているが、マルスは絶えずアデリシアが死んでいるという感情を抱えていることになる。

十三年間毎日、心休まる日もなく、アデリシアは死に、アデリシアを愛し、そのアデリシアを亡くすことを繰り返していた……。


「それは、人の精神が耐えられるものじゃない……まさに地獄ですね」

そうとしか言えなかった。


「おぬしの言うそれが何かわからんが、感覚としてはそうなんじゃろう。しかし、マルスは耐えた。あの男のすごいところは、そんな状態にもかかわらず、笑っておったんじゃよ……。子供たちの前で、アデリシアの前で……」

デルバー先生は耐えきれず、涙を流していた。


「まさに、修羅」

俺はそう評価していた。


人は繰り返し無くすこと前提とした愛を、一人の人物に思い続けることができるのだろうか……。

俺はそう自問していた。


例えばミヤがいた。

封印の壺にとらわれるミヤを救い出しても、すぐに封印の壺にとらわれることが分かっていてもミヤを助け出すことができるのだろうか。

また、とらわれるとわかっていて、助け出されることを望むのだろうか……。


最初はいい。

でも、それが無限につづくとわかって、その苦しみに耐えることができるだろうか?


答えの見えない問いは、無意識にミヤに尋ねていたようだった。

左手にしがみつくミヤは、じっと俺の顔を見て、笑顔で答えていた。


「会えればいい」

「何度でも繰り返す」


莞爾として笑うミヤを見て、俺はマルスのことが理解できた。


「ありがとう、ミヤ」

その頭をなでて感謝を告げる。


そう、難しく考える必要なんてない。

マルスもそういう気持ちだったのだろう。


「デルバー先生。英雄マルスはやはりすごい人です。失うと知って、なお愛することができるのは、そこに自分の悲しみや相手の悲しみも含んで愛してるからなのでしょう。それは、アデリシア姫もそうだったと思います」


失うと知っても、悲しむと知っても、それでも愛し続けることができる。

それが英雄と王女の物語だった。


「ありがとうございます。先生。おかげで糸口が見えてきました」

英雄の精神は、やはり英雄にふさわしいものだと思う。

だが、勝手にそうまとまるものじゃない。

マルスは苦しんだ。

でも、それを繰り返した。


英雄だからできたのではなく。

ただ、繰り返していた。


そう、苦しみながらもマルスはそれに立ち向かっていたんだ。

あらためて、俺はマルスに敬意を抱いていた。


「あと、もう一つの質問は結構です」

今の話の中に、その答えは出ていた。


「対象が死んだ場合、魔剣は終わるのかどうかが知りたかったんですよ」

アデリシア姫が死んで、英雄マルスの呪いは解けるはずだった。


しかし、それは今もなお続いている。

アデリシア姫としては誤算ということになるのだろう。

しかし、魔剣はそこで問い直したに違いない。


愛するものを一人守れなくて、世界を救う意味がどこにある。

愛するものがいない世界を救うことに、何の価値がある。


英雄マルスのこの叫びは、魔剣に対しての解答だったに違いない。


だから英雄は自らを殺したのだろう。

この先悲劇を繰り返さないために。


しかし困ったのは魔剣だろう。

心を殺した英雄マルスに、魔剣の問いに答えることはできない。


「ひょっとして最後の言葉を拡大解釈したのか?」

思わず俺は思考の中から言葉を出していた。

デルバー先生は何も言わない。

たぶん俺の考えを待っているのだろう。


俺の疑問は思いつきに過ぎない。

しかし、そうすればその後の行動につじつまが合った。


「英雄が愛した世界を殺す。一つの魔剣がそのために主を動かすのか……」

しかし、その主の心も完全には死んでいないはず。

ここに道がある気がしていた。


ふいに、新たな疑問が生じていた。


「ところでデルバー先生。どうしてお母様と英雄マルスは結婚したんでしょう」

メルクーアとの結婚は、この場合不思議に感じる。

俺がたどり着いた答えには、その要素が含まれない。


デルバー先生は俺の問いに、ひどく驚いていた。

無言で俺を見つめると、やがて大きく息を吐き出した。


「おぬしには伝えておこう。じゃが、先に言っておく。メルクーアは、おそらくそれが最良と判断したからじゃとわしは信じておる」

そう切り出したデルバー先生の表情はやるせない感じだった。


「メルクーアはの、以前より違う意味でアデリシア姫から自分に何かあった時のことを頼まれておったんじゃ。特に小さな子供たちのことは何度も頼んでおったのじゃ。アデリシア姫は純粋に子供たちの面倒を頼んでおったのじゃろうが、メルクーアは違う意味にとらえたんじゃろう」

再び、デルバー先生は悲しそうな顔になっていた。


「メルクーアは当然魔剣のことを知っておる。わしの弟子じゃから、鞘のことも知っておった。アデリシア姫が死んだあと、ふつう繰り返される悲劇はどこに向かうのか想像できるかの?」

デルバー先生の眼は、その答えを答えてほしくないように思えた。

本当は、この話をしたくないに違いない。


「それは……。子供たちですね」

それでも答えなければ真実にたどり着かない。


「そう、子供たちじゃ。そしてアデリシアに子供たちを託されたメルクーアは、子供たちが対象にならないように、その身にアデリシアの魂を降臨させたのじゃ」

遠くを見つめるデルバー先生。


「降臨……?」

俺は言い知れない衝撃を受けていた。

軽い眩暈が俺を襲い、よろける体を誰かが支えてくれていた。


「ああ、ありがとう、シルフィード。ごめん。もう大丈夫……」

かろうじてそう告げていた。

心配そうに見つめるシルフィード。

反対側ではミヤがまた同じような顔で見つめている。

見れば、ベリンダもノルンもミミルも俺を見守っている。


みんなに笑顔を返したものの、俺の中でいろいろな感情が渦巻いていた。


「では、マルスが僕を認めなかったのは……。この髪のせい……?」

兄弟で唯一の銀髪。

それは母メルクーアの決意の表れなのかもしれない。


「そうかもしれんの。マルスも、アデリシアも金髪じゃ。その子が銀髪になることはない。マルスはその髪を見て、おぬしがアデリシアの子ではないと悟ったのかもしれんの」

デルバー先生はうつむきながら答えていた。


色々なことが結びついて、一つの線につながった感じがする。


世界を滅ぼすために精霊石を壊し始め、精霊女王を苦しめていたのは世界を壊す魔剣の意志に違いない。


当時四歳だったヴィーヌスに細工をしていたのもその時だろう。


クロノス、プラネート、ウラヌスはもう大きかったので無理だったのかもしれない。

俺自身は存在を認めてないから論外だ。

そして、ルナにも目を付けた。


「なるほどです。僕は望まれて生まれたのではなく、目的があって生まれたというわけですね」

そう思うと自分の存在を強く感じることができた。


「すべての願いは、英雄マルスの解放につながる。僕はそのために生まれてきた」

俺はそう宣言した。

そして、同時にある感覚を口にしていた。


「なぜかわかりませんが、大きな意志を感じます」

漠然とした思いの中、俺の闘志は極限にまで高まっていた。


魔剣クランフェアファルをめぐる人々の想いと英雄マルスの深い愛を知ったヘリオスは。自らの出生の秘密も知ることとなりました。

自分の生まれた理由もそこにいきつき、ヘリオスは闘志を燃やします。

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