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旅路  作者: 下っ端
9/14

追跡 part1

みのる後ろの車を撒けるか?」

そう竜間たつまが運転中のみのるに訊いたのは、昨日2回見た黒のBMWを確認して直ぐだった。

「あれが追手なのか?」

みのるの問いに竜間は肯いた。


みのるの車がスピードを上げる。

それを確認してか後ろの車も加速しだす。

全然離れない二つの車の距離が、離れたのは信号が変わるギリギリで通過した時だった。

時間は4時45分。

30分近く逃げていたことに気が付いた。

信号待ちで止まっても後ろの車から降りてきて、無理やり愛華あいかを連れて行くなんてのは無さそうで安心した。

みのるが言うには「向こうもあまり目立ちたくないから」らしい。


「やっと撒いたか・・・・」

みのるはハァと深いため息をつき、近くの公園の横に車を止めた。

「これからどうする?もうあの道に戻れないぞ?」

みのるが二人に訊いた。

「遠回りの道は無いの?」

と、愛華はみのるに訊く。

そして竜間が、携帯のマップを見て「山を越えるルートがある」と答えた。

「じゃあそれで行こうか」


公園で少し休憩をしていると愛華が「見て!!」と叫んだ。

愛華が指した方を見るとまたあの黒のBMWだった。

竜間達は、心を休憩モードから逃走モードに切り替え直ぐに車を発進させた。

気が付くのが早かった為、案外直ぐに撒く事ができた。


「これはどういうことだ?」

みのるは親指で眉間を押しながら考えていた。

初めに追われてから、計5回撒いても追われていた。

「昨日からずっと追われなかって、4時を超えた辺りから5回だぞ?わけがわからん」

みのる少し苛立ちをみせた。

「でも30分は追われてない!ちゃんと撒けたんだろ」

竜間達が乗ってる車は遠回りの山道を走っていた。


「そろそろ日が落ちてきたな」

時刻は6時を少しこしていた。

「今日の夜飯と寝るところを探さないとな・・・・。でもこの状態じゃな・・・」

竜間は辺りを見回してもコンビニがどころか、民家も1つない。

見えるのは生い茂った木とガードレールだけだった。

「どうする?」

竜間は二人に訊いた。

「今日も車で寝るなんて嫌よ!布団じゃなきゃ眠れない!」

「お前昨日気持ちよさそうに寝てたじゃん」

竜間の一言で愛華は少し顔を赤くした。

みのるはどう思う?」

「とりあえず1時間走ってみて、何も変化なかったら車で寝よう」

「夜の山道はペーパードライバーには厳しい」

「じゃあそうしようか!」


会話の後車を走らすこと20分、木と木の間から光が見えた。

その光は、複数あって村がある様だった。

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