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旅路  作者: 下っ端
6/14

出発 part1

「とりあえず、今の状況を訊こうか・・」

みのるは、運転席から後部座席に乗ってる竜間たつま愛華あいかに質問した。


あの黒服の男達から、逃げてみのるの車に乗り、1時間くらい走り、大きなスーパーの駐車場に車を停めてみのるは質問をした。

そこから、竜間はみのるに今まで見た事や経験した事を話した。

掃除用具入れの中から愛華が出てきて、大男に1発KOされ、そこから運良く逃げ出し家まで逃げたが、何故か家がバレてまた追いかけられ、今に至る。

「てか何でみのるは、あんなタイミングが良く登場できたんだ?」

「ああ、その事!竜間の家付近に何故か警察から外出禁止令が出たんだ。」

「別に禁止令って言ってもそんなに強制的なやつではなくて、「外出を出来るだけ控えて下さい」って警察の制服を着た奴らが一軒一軒警告してたから、不思議に思って免許取り立ての車で町を走ってたら、竜間が女の子の手を引いて男から逃げてたから助けただけだよ」

ーそうか。だから俺の家付近に人が通らなかったのか・・

竜間は、逃げてる時に感じた違和感の理由がわかった。

「まさか、ヤクザがねぇ・・・・・。そんな突拍子のない話を竜間はよく信じたね」

みのるは、愛華に視線をやった。

何か愛華を疑う様な目だ。

「まぁ突拍子はないけど、俺の腹にはまだ殴られた痛みが少し残ってるんだよ」

竜間はお腹を手でさすり痛みがまだ治まっていない事を感じた。


「で!これからどうすんの?そんなにヤバイ連中ならここも直ぐにバレるだろ!」

みのるは竜間の発言から少し間を置いて質問した。

車の窓の外を見ると、車が数台出入りしている、その車全てが竜間は追手に見えた。

考え過ぎなのかもしれない、だが今は竜間はそうする他なかった。

みのるの様に車を運転できるわけじゃない、唯一の特技の空手も通用しなかった。

竜間には自分が出来る事がない気がしていた。

「京都に行くわ」

愛華がみのるの質問に答えた。

竜間は「また言ってる」と思ったが、口には出さずにいた。

「京都か・・・・。何で?」

その質問に愛華は竜間に答えた様に答えた。

京都に行ったらお父さんがいて、お父さんの近くにいたら安全との事だった。


「まぁその話を信じるとして、ここから京都まで高速でも5時間かかるよ?」

みのるが何か含みがある言い方をまたした。

「高速はダメ!」

愛華は、みのるの意見を速攻で却下した。

「はぁ~」とみのるは深いため息をつき、「またあいつらの情報網ですか?」と面倒くさそうに言った。

そして黙りこむ愛華。

「高速を使わずに下道なら何時間くらいでいけるんだ?」

沈黙に耐えきれなくなった竜間はみのるに質問した。

「わからないけど、休憩も何もしなくて最短で半日以上だと思うよ。休憩や睡眠をしっかりとって3日間くらいかな」

「しんどいな・・・・・」

竜間はそう言いながら周りを見渡すと、辺りはもう暗くなっていた。


「とりあえず、今日は寝る所を探すか・・・・・」

竜間は二人に言った。

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