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旅路  作者: 下っ端
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助っ人 part2

この話はちょっと長いのです。

僕の文章調整能力が足りませんでした。


ピーンーポーン、ピーンポーン。

インターホンの音が鳴り響く。

愛華あいかはあの大男が映っている画面を指し「どうする?」と、竜間たつまに言った。

竜間は深くため息をつき、首をクイって裏口の方にやった。


竜間と愛華は竜間宅の裏口から、裏にある家と家の隙間を通り竜間宅のある通りとは一本北側にある通りに出た。

「まさか家までバレるとわ・・」

愛華は小さな声で独り言を言った。

「で、どうしたらいい?」

「う~ん。多分裏口から逃げったってバレるから、一秒でも早く逃げましょ」

そう言って愛華は走った。それを竜間は追いかける。

「おい!お前この辺りの道わかるのか?」

「わかんないわよ!」

ーおいおいマジかこの女・・・・


結局竜間が前を走り愛華がそれに付いてくる、という形になり20分くらい走り小さな公園に着いた。

「ここまで来れば大丈夫だろ」

竜間と愛華は息を切らしながら公園のベンチに座っていた。

「お前これからどうするんだよ!!」

竜間は隣に座っている愛華に訊いた。

「京都に向かうって言ってるでしょ!」

「お前さっきからそれしか言ってないぞ?大丈夫か?」

「何それ?他人事みたいに言ってるけど、あんたの家まであいつ等が来たってことは、もうあんたも完璧にターゲットに入ってるって事よ」

竜間とギクッとした。まったくその通りである。

「あんたも助かりたかったら、京都に付いてくるしかないの!助かりたいのなら覚悟決めなさい」

また竜間は深くため息をした。

「京都って言ってもどうやって行くんだよ!電車か?バスか?飛行機か?」

「公共交通機関は使えないわ!あんたの家をあんなに早く見つけた情報網があるんだからバレる可能性の方が高いわ」

「マジかよ!じゃあどうするんだよ!まさか徒歩とか言わないよな?」

「あんたバカじゃない!埼玉から京都ってどれだけ距離あるか知らないの?」

愛華が怒鳴った瞬間、公園に車が近づいて来るのがわかった。


低くてお腹にドシっとくる音、そんな音が竜間達がいる公園に近づいて来る。

愛華は、物陰に竜間を引っ張り隠れた。

「あいつ等か?」

竜間は、物陰から公園の入り口を覗いている愛華に小さく訊いた。

「多分、あっちの入り口から入ってくる。」

愛華は公園の二つある入り口を指した。

「じゃあもう一つの入り口から出ようぜ!」

竜間は、違う方の入り口に向かおうとした、だが愛華に襟元を引っ張られとめられた。

竜間は「何だよ!」と愛華に訊く。

「あんた本当にバカね!あんなにわかりやすく音出して来てるのよ。罠の可能性も考えなさい」

「じゃあどうするんだよ・・・・」

竜間は愛華の顔を覗こむ。

少しの沈黙があり、「違う出口から出ましょ」


2つしか出口が無くて、1つの出口から音がなり、もう1つの出口は静かな時、人はどうするだろう。

静かな方の出口は罠の可能性がある。

この選択は、じゃんけんで相手が何を出すか当てるレベルで難しい。まず100%当てるのは無理だろう。

竜間と愛華はその中で静かな方の出口を選んだ。

今言った様に竜間は2分の1の可能性だと勘違いしていた。

どちらにも敵がいると少しも思わなく。


竜間と愛華は出口を出た瞬間、目の前に校門の前に止まっていたBMWが止まった。

振り返って公園に戻ろうと思った竜間は、公園の向こう側にも黒ずくめの男がいた。

この時、自分達が陥った間違いに気が付いた。1つが正解でもう1つが不正解だと勝手に解釈していた。

そんな訳がない、二つしか出口がない公園に逃げ込まれたら、どちらの出口も塞いだらいいのだ。

その事に頭が回らず、勝手にルールを作った自分を竜間は悔やんだ。


BMWの中から、学校で会った男が降りてくる。

直ぐ後ろにも黒ずくめの男がいる、竜間は愛華の手を掴み車と道の小さな隙間を走りぬけた。

男達も直ぐに竜間達を追う。こうなったら女の子の愛華を連れている竜間が不利だ。

1本道を真っ直ぐ竜間達は走るが、男達との距離はジワジワと縮まっていく。

足音が近づいてくるのを竜間は感じていた。

その時、黒いアルファードが竜間達の横を並走した。

愛華は、「追手か」と思ったが自分の手を引いて走っている竜間が運転席を見て笑っていた。

アルファードは、少し前で止まり後部座席のドアが自動で開かれた。

竜間は愛華の手を引きながら車に乗り、愛華もその流れで車に乗せられた。

竜間が急いでドアを閉め、黒いアルファードはまた出発する。


ハァハァと息を2人は息を切らしている。

愛華は運転手に視線をやる。

愛華の視界に入った少年は、自分達と同じくらいの若さの髪がキレイな黒色で短く口元がニッコリ笑っている。

少年は後部座席に顔をやり「助っ人登場!」と言って笑った。

竜間はその少年の事を知っていた。

唯1人の友人の顔を忘れる訳がなかった。

そうその少年はみのるだった。

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