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柚色物語  作者: 雄花
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第05話「クラスメート」

「―以上、始業式を終わりにします。」


石ノ巻さんの、挨拶で体育館に拍手が巻き起こる。


僕の周りはざわざわとゆれ始めた。


「やっぱ、生徒会長ってかわいいよなぁ〜〜」


「だよなっ、絶対彼女にしてー」


そんな話が聞きたくもないのに耳に入ってくる。


確かに、石ノ巻さんは美人だ。


少し、茶色がかかっている黒色の髪はさらさらしていて、


髪の右側をヘアピンで止めている。


僕でも分かるべっぴんさんだ。これは小説だから、皆に見せられない事が悲しい。


うん、ホンと。本当だってば!だから、石ノ巻さんはモテル。


僕の隣には、三菱さんがいる。僕がちらっとみると、視線をそらす。嫌われてるのかなぁ・・・


ぎりぎり、僕たちは始業式には間に合った。もう、始めますよーと言うところで。


僕も一応、特待生だから新入生代表の言葉というのをやり・・・


はぁ・・正直疲れましたよ・・局長。とくたいせーて学費免除だけど、大変なんスね。




              *



僕のクラスは、1−Bだ。教室に入ると、名前の順になっている、席に座っていく。


ちょうど、全員が自分の席に座った時、僕らの担任、暁先生が入ってきた。


「このクラスを担当する、暁理恵です。宜しくお願いします。」


暁先生が皆に自己紹介をする。暁先生は、机に手を置くと


笑顔で言った。


「よしっ!じゃぁ、とりあいず自己紹介だっ!」


なぜか、ノリノリな先生だが、周りはマイナスオーラが漂う。


僕は、別にいいんだけど・・・あれかな?言うのが嫌なのかな?


「では、綾鷹アヤタカ君からどぞ!」


イェイと、いわんばかりの笑みをしながら綾鷹君と言われた男の子を指す。


男の子は、無口で立ち上がると口を開いた。


綾鷹祐一郎あやたかゆういちろうだ。宜しく」


女子からだろうか、黄色い声が起きる。


綾鷹君って、もてるのだろうか?う、まぁ・・・かっこいいもんね・・


「はいっ!次ぃー!」


先生は、もう、ノリノリで順番に指して行く。


生徒たちは、立ち上がり自己紹介をしていく。


5番目ぐらいかな?金髪の髪をした女の子が立ち上がる。


「・・・・・・・」


女の子は無口でその場に立っていた。


自己紹介もしないから、どうしたのかなーと周りはそのこの顔を覗き込む。


すると、女の子はどこからかホワイトボードを取りだし、マジックペンでキュッキュッと書いていった。


え?え?僕も周りの人も意味が分からない。


そして、女の子はホワイトボードを持ち上げた。


置網おきあみみま』


窓が開いていないのに、教室には冷たい風が吹いた。


変人だ!たぶん、僕とクラスメートはシンクロしたと思う。


「え、えと次!」


空気を換えようと、先生が次の人を指す。


「加賀瀬青葉っていうのだ。」


加賀瀬さんも同じクラスだったのかぁ〜〜。


次の人は、先生が指名していないのに立ち上がった。


風祭苺カザマツリイチゴ!よろしく〜〜」


笑顔で風祭さんは自己紹介をした。こういうこって癒されるよね〜〜


で、どんどん自己紹介は終わり・・・僕の自己紹介が終わったところで、


チャイムが鳴った。



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