8 ケイの場合<僕の答え>
帰りの電車の中で、ナカイに言われたことを2人は思い返していた。
リョウ
「ナカイさんに言われてさぁ、思ったんだけど、気にしないようにしよっかなぁ…。」
ケイ
「どーゆーこと?」
リョウ
「なんつーのかなぁ?人を集めることを意識しないってゆーか…、また練習んとき話すわ!」
ケイ
「えーっ!言ってよ!気になんじゃん!」
リョウ
「今、言うと中途半端に話し終わりそうだから、ほらっ!もう着くよ。」
ケイ
「わかったよ。じゃあまた練習のときに!」
リョウ
「おつかれ〜。」
2人は解散した。
(最初は楽しいからやってたんだよな〜)
ケイはナカイに言われたことを思い返していた。
(集めることに集中しちゃってそのこと忘れてたわ…)
ケイはギターを始めたときを思い出す。今と違って、まだFのコードもうまく鳴らないときは、練習さえ楽しく、1回目の路上ライブは人が来なかったのに笑えていた。
今は技術も最初に比べると全然違う、曲数も増えた。しかし、ライブに人が来ないという事で、焦っていた。
そしてその事が気持ちを変えた。
楽しいからやるのではなく、単に人を集める為という目的になってしまっていた。
人が来てくれる事は大事だ。来てくれることでモチベーションも上がる。そこに目的をおくのも大切だ。
そしてケイは思った。
(やるからには人を集めたい、自分の曲で人を集めたい)そう決心した。
<僕の答え>
作詞 ケイ
思っていたことが ホントは違うこと
信じなかったことが 実は正解だった
そんなもんでしょう?この世界は
なにもかもがアタリじゃない
ハズレでもない
ただ君の言葉は安心できるよ
だから僕は君を守ることになんの疑問も思わない
君を救うことになんの躊躇もいらないよ
あたって砕けたくない
できることなら楽したい
そんな僕でも出来るよね