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23 らしく

ケイ

「昨日なに話してたの?」

打ち上げの次の日、練習を行った。

リョウ

「…ん?話って?」

2日酔いな感じでリョウは答えた。

ケイ

「なんか熱く語られてたじゃん。」

リョウ

「あぁ、それね!カレーの話ね!」

ケイ

「カレーの話してたの?」

リョウ

「カレーにトマト入れるとうまいッスよ、って言ったらトモさんが料理好きだったらしくて、熱く語られたよ。」

ケイ

「ヨシさんもいたじゃん。」

リョウ

「あの人は、ぶっちゃけ酔っ払っててなにしゃべってんのかわかんなかった。面白い人だけどね。」

ケイ

「たしかに。」

リョウ

「あとからユウカさん来て、あの人はマヨネーズかけるとうまいって言ったら、トモさんが邪道だって言ってたよ。」

カレーの話で盛り上がっていると、リョウのケータイが震えた。

ブーブー

リョウ

「ユウカさんからだ。」

リョウとケイはワサビのメンバーと番号を交換していた。

電話にでるリョウ。

リョウ

「はい。」

ユウカさん

「もしもし。リョウちゃん?昨日はありがとね〜!」

リョウ

「いや〜、こちらこそありがとございました!楽しかったッス!」

ユウカさん

「たのしかったねぇ!今一人なの?」

リョウ

「今、ケイちゃんと一緒ッスよ。」

ユウカさん

「ホント!?じゃあ、ありがとうって言っといてよ!」

リョウ

「わかりました。じゃあ失礼します!」

ユウカさん

「じゃあ、またね〜!バイバ〜イ!」

電話をきる。

リョウ

「ユウカさんが昨日はありがとだってさ。」

ケイ

「楽しかったねー!昨日は。」

リョウ

「そうだねー。」

気づけば葉留沢に到着。

リョウ

「ハァー!キモチイー!」

ケイ

「マイナスイオン!!でしょ?」

リョウ

「…先言うなって。」

練習を開始する2人。

何曲か唄い終わると、ケイがリョウに聞いた。

ケイ

「今まで作った曲で改善する点とかある?」

リョウ

「えっ、特にないけど。どしたの?」

ケイ

「いや、遠慮して言えないって思ってさぁ。」

リョウ

「ホント、特に無いよ。遠慮もしてないしさ。」

ケイ

「リョウちゃん、あんまし言わないからさぁ、なんか俺らって話し合いとか深くないし、言い争ったりしてないじゃん?」

リョウ

「そぉ?話し合いとかしてるし、言い争ったりしない方がいいんでない!」

ケイ

「反発しあったりして意見とか言った方がいい曲とかやり方とかが生まれそうじゃね?ユウカさんから聞いたけど、ワサビの中でも、そうゆーのやって成長してきたとこもあるらしいしさぁ。」

ケイは強くリョウにすすめる。

リョウ

「ん〜…。」

悩むリョウ。

ケイ

「たぶん遠慮みたいのがまだあるかもしれないよ、俺らの中に。だからケンカとかなかったと思うんだよね。ワサビみたいに遠慮せずに話し合ったらいいと思うんだよね。」

リョウ

「ワサビみたいにしなくてもいんじゃね?」

悩んでいたリョウが口を開いた。

ケイ

「どゆこと?」

リョウ

「ケイちゃんが言うこともいいとは思うけど、それはワサビのことだし、俺っちは俺っちでいいと思うよ。それに俺は遠慮してもいないし、ホントに言いたいことがあったら言ってるよ。」

ケイ

「…。」

リョウ

「俺っちは俺っちでいいよ。」

ケイ

「…そうだね。なんか他のグループがどんなか気になっちゃって、自分のこと見失ってたよ。俺らは俺らだもんね!」

リョウ

「まっ、そゆことで。」

自分らしく、レッドパープルらしく、2人はその事を強く思った。


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