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1 この日から…

実話混じりな、想像混じりな話デス。

ストリートストーリィ


この話は、登場人物のリョウとケイのコンビが路上ライブを通して、色々なことを学び、考え、成長していく物語デス。

ヨロシクオネガイシマス。




ジャンジャカッカッジャカジャンジャカッカッジャカ

(やっぱCの音はいいなぁ)リョウは思った。

バイトで貯めた金でギターを買った。63000円のエレアコ(エレキギターよりのアコギ)だ。

今度はアンプにさして弾いてみる。ジャラ〜ン

さっきよりも音がでかい。

(かっけ〜)リョウは思った。

高2の冬からギターを弾き始め、もう2年が過ぎた。一通りのコードは覚えた。やっている人から見れば普通だが、素人から見ればうまいと言われるくらいになった。

リョウはそのくらいのレベルだった。

ブーブー

マナーモードにしていたケータイが振動している。

メールだ。

見ると、ケイからだった。

ケイは、高校の時の同級生だ。

メールの内容を見た。


[あのさ〜、ギター教えてくれない?]


ケイもギターをやっていた。しかしそれは高校の時で、もうやめたとリョウは思っていた。

メールを返信する。


[いいよ!とりあえず家行くわ。]


リョウはギターを持ってケイの家に向かった。

ケイの街はリョウの住む町から電車で3駅の場所だった。乗車時間15分位だった。

ガタンゴトンガタンゴトン

電車の中でメールを送る。


[14時10分頃着きます。]


メールが返ってくる。


[わかった。車で迎えいくわ。新幹線側の方で待ってて。]


電車が着き、言われた場所に向かう。

しばらくすると、車が前に止まった。

ケイの車だった。

ガチャ

後部座席を開ける。

ケイ

「ごめん、待った?」

リョウ

「いや、今きたとこ。」

ギターを後部座席に置き、助手席に座る。

ケイ

「俺の家でやるけどいい?」

リョウ

「うん。いいよ。」

(ケイちゃん家初めて行くなぁ)リョウは思った。

車はケイの家に向かった。


ガラガラ

戸を開ける。

リョウ

「おじゃましまーす。」

返事なし。

ケイ

「あがって。」

1階の居間に行く。ソファーと机が置いてあった。

2人は座った。

ギターを取り出すリョウ。

ケイ

「ギターの教本とか買ったんだけど、何していいかわかんなくて。」

リョウ

「ケイちゃんはどうしたいの?」

考えるケイ。

ケイ

「…とりあえずコードとか覚えたいね。」

リョウ

「なら、曲を覚えたほうがいいね。そっちの方が早い。」

ケイ

「そうか。どの曲がいいかな?」

リョウ

「教本に載ってるのでいんじゃね?とりあえず弾いて、わかんないコードが出たら見て覚えて、1曲弾けることだね。そしたらその曲に出てくるコードは自然と身につくから。」

ケイは知ってる曲を選んでいる。

リョウが思っていたことを聞いた。

リョウ

「ギター教えてって、いきなりどうしたの?高校の時やってなかったっけ?」

ケイが答える。

ケイ

「やってたけどすぐ辞めちゃってさ、でも、またやりたくなって、リョウちゃんがやってるって言ってたからメールしてみたんだよね。」

リョウ

「そっかぁ。ギターはおもしれぇよ!」

リョウはギターにはまっていた。

ケイ

「この曲にしよ。」

ケイが決めた曲はリョウも知っていた。たいていの教本はみんなが知っている曲が書いてある。

リョウ

「じゃあ弾いてみ。」

ケイ

「えーっと、Cからで…どうゆう風に弾けばいいの?」

リョウ

「えっとねぇ、この曲のストローク(弾き方)はここに書いてあるんだけど、弾く方向が上から、上から、下から、上、上、下…みたいなカンジ。弾いてみるよ。」

実際に弾くリョウ。ジャンジャカジャンジャカ

ケイ

「なるほど、上、上、下ね。」

ジャンジャカジャンジャカピャン

Fのコードになると音が鳴らなくなった。

リョウ

「出た〜!F!バレーコード!ギター弾くときの最初の難関!このコードで辞めちゃう人どんだけいることか。」

バレーコードとはすべての弦を人差し指で押さえなくてはならないコードの種類のことで、Fのコードはバレーコードの代表的なものだった。(ちなみにCなどのコードはオープンコードという)

ケイ

「マジで!つーか指、超痛いんだけど。」

リョウ

「最初はね。慣れたら平気だよ。続けることだね。」

ガラガラ

戸が開く音がした。

「ただいま。」ケイのお姉さんが帰って来た。

リョウ

「おじゃましてます。」軽く挨拶をするリョウ。

ケイの姉

「こんばんわ。ケイの友達?」

リョウ

「はい。そうっす。」

ケイの姉

「ギター教えてんの?」

リョウ

「そうっすね。」

ケイ

「うるさいよ。あっち行ってて。」

ケイの姉

「いいじゃん別に。」

リョウ

「とりあえずやんべ。」

ふと時計を見ると18時を過ぎていた。集中してやっていた為、2人は気付かなかった。

リョウ

「俺、そろそろ帰んわ。」

ケイも時計を見る。

ケイ

「もうこんな時間か。わかった、送るよ。」

リョウ

「おじゃましました。」ケイの姉に挨拶するリョウ。

ケイの姉

「またね。」

車に乗って駅に向かう。

ケイ

「また教えてもらっても平気?」

リョウ

「あぁ。平気だよ。バイトとか予定とかがない日は。」

ケイ

「わかった。ありがとね。」

リョウ

「すぐやりたいのなら、明日も休みだから平気だけど…どうする?」

ケイ

「じゃあ、明日でお願いします。」

リョウ

「了解です。」

車が駅に着く。

リョウ

「また明日、連絡すんわ!ありがとね〜。」

ケイ

「よろしく!じゃあね!」

2人は別れた。

この日から、2人のストーリィが始まっていく。

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