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短編集  作者: 篶-suzu-
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同調するはずの物語

例えばこの世から君が消えたとしよう

おそらく僕は悲しみに暮れて、いずれ訪れるその場所へ早めに足を運ぶことを決断するだろう

そうでなくとも僕はきっと死んだような状態になっているはずなのだから

君もおなじ気持ちだといいな


例えば君とキスをしたとしよう

焦りや戸惑いで混乱する中でもぼくは嬉しさで胸がいっぱいになって、僕の中で君の存在はますます大きくなることだろう

まあそういった行為をする以前に、僕は君のことを四六時中考えているわけなのだが

君もおなじ気持ちだといいな


例えば君が浮気をしたとしよう

そうなったら僕は確実に怒りと絶望に囚われるであろうが、それらと同時に奪還の文字が希望の光となって僕を後押ししてくれるだろう

少なくともちょっとした傷害事件は起こるかもしれないが

君もおなじ気持ちだといいな


例えば僕が君を食べたとしよう

極解・曲解で君を強引に僕のものにし、幸福で自らを満たし、かつ新陳代謝によって君が追い出される前に僕は僕の体の、そして心の動きを永遠に停止させるだろう

そんなことをしても本当に君が完全に僕のものになるかというのはまた別の話だが

君もおなじ気持ちだといいな


僕とおなじ気持ちだといいな

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