君による一生
君の存在は僕の生命を脅かす程大きい
それはいかにも通俗的な表現に聞こえるかもしれないが、僕のそばだった想いを面映ゆい思いもなく言ったに過ぎないのだ
もし君がこの言葉を聞いて浅慮を全く嘲笑したとしても、僕は一向に構わない
また、君が僕を疎ましく思って眉を暗くしたなら、むしろ本望だ
図太いくらいに心の座った僕なのだから
差し出がましくはあるが、君の心に僕が何かしらの形で場所をとるならば、それが例え沽券に係わるような事態になったとしても、首をもたげ、眼を見張る君を真っ直ぐに見つめ返すことだろう
恨み呑む気持ちなど一切ない
つくづくと君を見、権化された花束やらを渡し、名状を難い、曰く難いながらも言葉を並べ立て、辺りの空気が闇を集める中、君というオアシスにたむろする僕が心中を告白することだろう
はかは行かずとも、つっけんどんに聞こえようとも、身も蓋もなくなろうとも、老成していてなおいじらしい、安易な声も聴かず宥め賺すこともしない、尊敬すべき君に、一言、愛していますと
きっと君は受け入れてくれないだろうなあ
その後はもう決まっている
三々五々散ってゆく街中を一人でうろつき、彷徨い、是非に及ばず世捨て人となって生きる他ない
おそらく本当にこの世から去れば君の心にもっと深く刻まれるだろうが、それはあまりにも酷だ、さらに言うと、僕はまだ生き抜いて君と気まずいだろう時間を少しでも、君が許す限り過ごしていたい
願わくは、僕を受け入れて欲しいのだが
答えは君のみぞ知り、僕は君に一切を依存し、振り回されるのだ
嗚呼、なんて素晴らしい、僕の君による人生




