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短編集  作者: 篶-suzu-
62/86

ひだりてばりあー

私は癖がある。


それは、自分の肌を傷つけること。




具体的には、指の皮を毟る、爪を爪で削る、引っ掻く、掻き毟るなど。


これは所謂リストカットのような、「助けて欲しい」サイン、というよりは、むしろ「近づかないで欲しい」サインの方が近めな、私の自傷癖。




私の鞄には、いつも絆創膏が入っている。


勿論、毟った皮から血が出てきた時用のものだ。


それ故女子力とやらが高いと言われることがあるのだが、そんなことは無い。


考えてみて欲しい、女子力が高い人が、こんな凸凹な爪をしているだろうか?と。




乾燥肌でもが、私の足はほとんどの場合に粉を噴いている。


無論、掻き過ぎて荒れた肌だからだ。


所々に赤い斑点がある為に薬を塗ることは出来ない。


自然治癒を待つのみだが、きっと治る前に掻いてしまうだろう、そんなものだ。




ニキビの跡はとても多い。


何故なら、気づかないうちに潰してしまっているから。


おかげで前髪は分けることを知らない。




私はこれらの癖が大嫌いだ。


こんなことで安定する愚かな私を嫌でも理解してしまう。


けれども、ここから抜け出すことも怖い。


変化は私を置いて行ってしまうかもしれないから。


中間の、ぼやぼやとした空間が無いから、困る。




妄想の中で、右手は私自身を嫌う1人の「私」。


そして左手は、やっぱり私を嫌うけれど私を守ることで存在を確立出来る「私」。


右手は左手の指を毟り、爪を削り、手首を掴んで捻る。


左手はされるがまま、右手のどうにもならない叫びをただただ受け止める。




私は右手も左手も好き。


私の心をよく表してくれる。


だから私は、とりあえず変化に慣れることから始めようと思う。


バリアの無い左手の為と、身を削って抗議する右手の為に。

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