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短編集  作者: 篶-suzu-
55/86

夢の中だけ ※

 鐘が鳴る 「私は行かなくては」

 階段を降りて 靴を片方だけ落として帰ると

 王子様が迎えに来てくれるの


…なんて夢を見るのは 今日で5回目




王子は舞踏会なんて開いてなくて

-恋人もいて

魔法使いもここに来たことなんてなくて

-見たこともなくて

継母たちは今日も意地悪で

-父も加わって



どうしようもなく 助けもなく

  今日も私は1人










 仮面舞踏会で お互いが恋をして

 二人だけで式を挙げて

 不幸な偶然で 愛し合ったまま 死んでいくの


…なんて夢を見るのは今日で7回目





敵対している一族なんていなくて

-私の継母は一族から嫌われていて

助けてくれる神父さんなんていなくて

-私は友達なんて持っていなくて

お母さんは病気で寝ていて

-私の顔も分からなくて


何も変わらず 救いもなく

  今日も私は1人きりで涙をも堪える











幾年も幾年も 日常は嫌になることばかりで

夢の中でさえ「ハッピーエンド」に辿り着かなくて

そんな私の“逃げ道”は突然見つかったの







 父が野獣のバラを取ってしまって

 私はその野獣と恋に落ちて

 魔法が解けた彼は王子に変わって 幸せに暮らすの


…あら?今日は夢が覚めないわ



私は 幸せに 終わるのね!






継母が起きない私を見つけて

-継母たちは全員逮捕

王子がそれを耳にして

-国を変えようと努力して

母の病気は治って

-父と離婚して




救いも 助けもなかった世界は

永遠の夢の中で薔薇色の世界に変わる



ねぇ、私は嬉しいわ


だって



母が 世界で 唯一

私の死を 悲しんでくれているから!

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