僕の表現方法。※
僕の目の前に堂々と佇む、真っ白なキャンバス。
右手に持った筆が宙を掻いては止まり、また腕がだらりと落ちた。
まただめだ
もはやイライラすることすら飽きてしまい、ものが散乱して視覚的のみこの部屋は更に騒がしくなった。
真っ白いキャンバスに絵を描くのは苦手なんだ。
白っていうのは何にも染まってない貴重な色で
それに描くのは汚している気分になるからダメなんだ
キャンバスっていうのは 大きくてたてかけてあって
「見てくれ!」って言ってるように見えるからダメなんだ
絵っていうのは自分の考えを伝えるにあたる、僕にとって唯一の手段なのに
苦手なことばかり重なってるからダメなんだ
っていう僕の考えだけど
これは全部言い訳に過ぎなくて、本当は怖がっているだけ
そんな考え、君に言うことさえ許されないんだから
伝える術を奪われてしまっているから
だから、君は誤解しかしないんだよ
ほら、君のその目
僕の君への好意が悪意にしか伝わってないから、傷ついて
会話もろくに出来ない僕の口から出るそれは、君の脳には届かない
ほら、君の目
僕を見て慈愛に満ち満ちた、微笑ましい雰囲気
僕の好意が何かしらのことで伝わって、嬉しそうに、その瞳に僕を映す
コミュニケーションが成り立たない僕らの間に立つのは、虚像
そういう意味で、君にとっての僕は天使にも悪魔にも成りうる存在。
ネガティブな想像は、出来ればしたくないのだけれども、
本当の僕は、「君にとっての僕」よりも嫌な奴かもしれないね?
----だと、しても。
僕は君にこの好意が伝わるように、と、絵を描き続ける。
唯一なら、なおさら。
君が喜ぶ可能性があるなら。




