表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
短編集  作者: 篶-suzu-
38/86

泣いた君の手を取って


振り向けば、君が居た。


温かい笑顔で、僕を見た。


涙のせいで、真っ赤になった顔で。








君は覚えてるかな?


太陽の真下、2人で遊んだ真夏日とか、



紅葉が散り、2人で寒いと縮こまった秋分とか、



もう桜でも雪でもアイスでもどんぐりでもなんでもいいから、



僕が覚えている君のどこでもいいから、



僕が独りじゃないと、君の口で教えて。








僕は君のことなら、君とのことなら、忘れたものなんて無い。



だってあの日、君が僕の前に舞い降りたあの日から、僕の心は君のもの、そうでしょ?



君が僕にくれたものは、思い出だけだから。



その思い出を宝箱に厳重に保管してきた。









泣かないで。



僕は君の泣いた顔も好きだけど、君から涙が出てしまうのは勿体のないこと。



悲しいなら、苦しいなら、その気持ちを僕に話して。



代わりにならいくらでも、君の心の全部を僕に見せて。



燃え尽きてしまう前に、消え去ってしまう前に、ゆっくりで良いから。









泣いた君の手を取って、



僕の頬に寄せて。



漫画のように、吸い取ることが出来たなら、君は全てを僕のせいに出来たのに。



僕のことなんかいい。



君の大切な思い出は、君の中に永遠に残りますように。









振り向けば、君が居た。



温かい笑顔で、僕を見た。



君は僕の名前をきっと知らない。



だけど。





僕の中で、君は永遠に。






(微かに残る記憶なら)


(もういっそ、作り替えてあげる)



(君が悲しむことの無い世界を、僕が創ってあげるから)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ