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短編集  作者: 篶-suzu-
29/86

拝啓愛しき君よ、その二つ目にボクを映し出して

はっきりした日にちは覚えて無いが、今日のような、暑い夏の日だったと思う。



ボクは、いつの間にか、君に恋をしていたんだ。







文化部のボク、運動部の君。


理系のボク、文系の君。


学校で大人しいボク、クラスの人気者の君。


正反対で、接点も同じクラスだというだけ。


話も数回した程度で、メールの返事もたまにしか来ない。



もっと仲良しな男の子は他に居るけど、こんなにどきどきわくわくするのは君だけ。






おかしいよね?だって、ボクは君のことよく知らないし、例えば正確な誕生日とか、好きなものとか、嫌いなものとか、知りたいけど知れないことばかりで。



少し君を見る回数が増えれば舞い上がるくせに、嫌な夢見て落ち込んで。


「なんで好きなの?」って聞かれたら君の好きなところをどんどん言っていくくせに、「格好いいよね」って言われるとちょっと嫉妬したり。



君が他の女子と話しててしょんぼりするくせに、君がボクの近くに寄ってくるだけでもう全てがどうでも良くなる。



恋って、そんなものなのかな?






あわよくば、君の彼女になりたい!


けど、人前で本音を出せないボクは、きっと一緒に居て楽しくないと思う。



出来たら、君とお話したい!


ああでも、アガって変なこと口走ってしまいそうで怖い。






乙女心は複雑怪奇なのです。






今日もね、君の隠し撮り写真を見て、気合いを入れるんだ。



笑った先はボクじゃないけど、君が楽しいならそれで良い。



君が世界一の美少年とは、確かに言い難いけど、ボクの中の世界一で良ければ、もうとっくの昔になってるんだ。



うざがられない程度のメールと、数少ない君との会話と、今日も会えるかもっていう淡い期待。



ボクのその日のテンションに付いてくるのはいつだって『キミが』






青い空、暑い夏。



君への想いを胸に、今日もボクのテンションは最高潮。

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