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失った恋の片割れ
もし 君に一つだけ言うのなら
僕なら あの人とは違って
「恋なんてしない」と言い切る
もう 無駄になるのは嫌だ
もう 擦り切れるのは嫌だ
誰かの 犠牲になるのは嫌だ
苦しくても悲しくても
僕に手は差し伸べられない
辛くても死にそうでも
君は見さえしてくれない
まるで 虫螻だと言われているようで
まるで 塵だと嘆かれているようで
まるで まるで
僕なんか最初から居ないかのようで
嗚呼、お月様、
僕はそんなに悪い子でしたか?
そんな 自虐な問いにさえ
返事をしてくれないお月様
君も、お月様なら良いのに
だって、頷かないんじゃなくて、
頷けないんでしょ?




