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幸福風味の毒薬、如何?
白い、さらさらした粉を、2つあるカップの片方に入れた。
貴方が悪いのよ。
罵る口端は、上を向いていた。
「紅茶を淹れましたよ。どうぞ。」
「ありがとう、頂くよ。」
貴方は少し悩んで、私の差し出す2つのカップのうち、私の右手で持たれたカップを受け取った。
貴方が選んだのよ。
私の幸福の味、ご堪能あれ。
「ねえ、貴方。」
「何だい?」
「お隣に貰ったの、この紅茶。おいしいらしいから、せーので飲みません?」
「君にしては、子供っぽい提案だね。…良いよ。準備は良いかい?」
「ええ、貰った時から覚悟はありますわ。」
「「せーの。」」
ごくり。
咳き込んだのは私。
貴方は絶対、左を選ぶと思ったわ。
貴方は一言、ごめんと言った。
涙は、何故か私から出た。
涙に続いて、吐血。
私の幸福風味の毒薬、如何でした?




