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あと何回君に会えますか  作者: 彼岸花
また会いに行くから
7/12

別れ道と分かれ道

このお話は完全フィクションです

改善の為再投稿


どれくらい走っただろうか。

人気の少ない街で立ち止まる。

風は味方しひたすらに走ってしまっていた。

息切れすらも忘れてしまっていた。

立ち止まった事で急に疲れが身体中に駆け巡る。

「も、もう一年分動いた...。」


立ち止まって膝に手を付き息を整える。

はぁ...はぁ...はぁ...。

しばらく動いてないのが仇となった...。


「ちょ、、ちょっと...待ちなさいよ...。」

しばらくして、後ろから聞き覚えのある騒がしく頭に響く声がした。

「え..?何で?」

あの女どうやら俺の後を追ってきたみたいだ。

あんなに走ったのに...。そもそも追ってくるなよ。

「あんた!足遅いくせに、走りすぎなのよ!」

サラッとけなされた。不快だ。

やっぱり

女は嫌いだ。

「何しにきたんだよ。」

俺は強い口調で彼女に問う。

「あ、あんた、、はぁはぁ、、。ちょっと待ちなさいよ。」

何だこいつは。自分で追ってきた挙句待てって。


「はぁはぁ..こ、これよ、、あんた携帯落としていったわよ、、。」

俺は急いで自分のポケットの中を確認する。

「あ、これは俺のスマホだ。」

俺は顔を赤くしてスマホを受け取る。やらかした。

こんな女に。不覚だ。


「あ、ありがとう。」

「あ、後あんた、さっきはごめん。大袈裟にしすぎたのかもって思っちゃって。」

女は少し恥ずかしげに謝る。

何だ。ちゃんと謝れるじゃん。

てか最初から謝れよ。

やっぱり女は好かないなぁ。


自分の立場が危うくなったら身を引く。

これだから嫌なんだ。


「何か気に食わないような顔してるわね。」

や、ヤバい顔に出てしまっていた。

「まぁいいわ。あんた名前はなんて言うの。」

「名を聞くときは自分から名乗るのが礼儀だろ。」

俺は怒りと疲れのあまり口に出してしまった。

「何よ。私は、美桜みうよ。美桜みう

 美しい桜って書いて美桜よ。

 両親が桜並木を歩いてる時に思いついたのよ。」

「何だ。ありきたりな名前だな。」

「なによ!ありきたりな名前って。

 いいわ。もう聞く気がなくなった。もし聞いても、 あんたの名前なんか呼びたくもない!」

何だこいつは。自分から名前を聞いた挙句、もういいって。なんて無責任なやつだ。


「まぁいいわ。あんた今日しばらくあたしに付き合いなさい。」

は?何でだよ。ただでさえ、雫を探す必要があるってのに。ループの時間が勿体無いだろ。。。!

「何、嫌なの?今日あたしの事倒したくせに?」

終わった話だろ。。

愚痴愚痴言ってくるなよ。。

「とにかく!私は今日!就職の面接があるの!

 だからあんたそれまで着いてきなさい!」

就職面接?あ〜、、そういや人生の分かれ道?とかどうたら言っていたな。。

全くくだらない、心底呆れる。

就職前でこれなら就職後はどんなモンスターになるんだよ。

考えるだけで背筋が凍る。

「いいから着いてきなさい!」

「あっ、、ちょっ、!」

女は俺の手首を強く握りその場を歩き出した。



その瞬間、雫と目が合った。

「し、雫...!!!」

雫は酷く冷たく凍った目で俺の事を見ていた。

それもそうだ。こんな人気のない場所で男女が2人きり?

ましてや、自分の彼氏だ。

誰がどう見ても浮気に見える。


「..........。」


何かを言われた気がした。

でも彼女はどんどん俺を引っ張り雫との距離を遠ざけていく。

「離せよ!!!」

俺は彼女の手を強く振りはらった。


「雫!待って違うんだ...!!」

俺の言葉は虚しく雫の耳には響かなかった。


「さようなら。」


雫の後ろ姿が全く知らない赤の他人の後ろ姿に感じた。

悲しみもなかった。それ以上に自分が苦しかった。

情けなかった。

俺はその場で彼女の後ろ姿をただ見つめていた。


ループ2回目


第7話 別れ道と分かれ道




急遽修正のやつですが、面倒なのでこのままにしました

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