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6-3



真剣に課題と向き合っている鬼族の彼。アキラと同じ方法を使っているが、まず魔法のコントロールが不得意そうで、ペンが勝手に動いたり、急に落ちたりした。


こう見るかぎりは、彼は恐らく魔法に苦手意識が強すぎる故、自分が成功のイメージができていないから。


だが、魔術が苦手とかの問題ではなさそうだな。


彼にバレずに少し覗いてみたが、課題の内容はほぼヒルミツが言った内容。しかも、うろ覚えだから時々覚え間違った内容を書いてしまった。


これは時間に提出できても、ヒルミツが困るだけだな。だってヒルミツは内容は単位の査定に入ると明言していないから。


時間に間に合わなくてよかったね、ヒルミツ。


「わたしたちも提出した」


「イエィ~」


ぼくが鬼族を観察している間に、マキとアキラはもう完成したらしい。


マキはどこか満足した表情だった。アキラも満面の笑顔でぼくに二本の指を立てた。


何で二本の指?


これはアキラが言った異世界の文化かもしれないな。


それよりふたりとも本当に仲良くなったな。物理的な距離は大して変わっていない。およそアキラなりの配慮だと思う。大事のはマキからアキラへの警戒が少し緩めてきた。


「みっち?どうしたのぉ?褒めてくれないの?よしよしの順番を待ってるんだけど?」


ぼくの車いすの手すりに頭をのせて、甘えるようにぼくに見上げている。


…確かにぼくはかわいい、美しい物事が好きだが、些かあざといなと思って、目線を逸らした先にマキもキラキラな目でぼくを見ている。


やはりアキラはマキにいい影響しないかもしれないな。


こう考えながらマキを撫でてから、アキラにも撫でた。







約二十分後、もうすでに提出の時間が過ぎたが、鬼族の彼はまだ真剣に課題を終わらせようとしていた。


そうなると予想ついたからあらかじめ遅れることをスイたちに伝えておいた。


アキラとマキは決闘に興味あるからぼくと一緒に彼を待ってくれた。まつり騒ぎ好きそうなアキラはさておいても、マキまで決闘に興味あると思わなかったな。決闘の場所は室内といいな。太陽に平気とはいえ、今のマキには些か刺激が強いかな。


「おぉ!待たせてスマン!」


更に十分後、鬼族の彼が満足げな顔でぼくたちの前に現れた。


「ふふ、気にしなくてもいい」


むしろ良かったな。待っているうちに晴れていた天気が曇って、太陽が全く見えなくなった。


彼は幸運かもしれないな。


「審査員!俺、海斗(かいと)天鬼(あまき)はSランクの満に決闘を申し込む!」


バッジを手に握って大きな声でぼくに言い放った。


次の瞬間に、ぼくと彼だけではなく、龍たちも入学式会場のあるコロシアムに転送された。ただし、ぼくと彼だけコロシアムの真ん中にいる。他の者は観客席にいる。


「おふたりの決闘を受理しました。準備時間は五分。戦闘時間については、通常なら十分間ですが、Sランクの故此度の決闘制限時間は五分となります」


入学式に説明役の少女姿のゴーレムがぼくと彼の前で淡々と説明した。


まさか準備時間もあるとはな。


「はっ!準備などいらん!貴様もそうだろ!」


「ふふ…そうね」


スイたちが待っているから、できれば早く終わらせたい。


曇っている天気なら普段より動けるはず。観客席にいる竜族から立つなと言わんばかりの目線を送ってきた。


「……では、いざ尋常に」


ゴーレムの合図が終えた瞬間、鬼族の彼はすぐ大太刀を取り出して、ぼくに攻めようとした。大太刀を持っているのにもかかわらずなかなかのスピードだったが、それはもし動ければの話。彼が動こうとした時にすでに彼の足元に影の鎖で動作を封じたから。


「無詠唱だと?」


「ふふ…」


こんなで驚くなんで新鮮。クラスのみんなほぼ無詠唱できる。ましてクレマンのように魔法得意の者もいるから。


悪意のない笑いだったが、彼にはそうに聞こえなかったみたい。


「何を笑ってんだ!」


激怒したからが蛮力で無理やり鎖を千切った。


…面白いな。


無意識とはいえ、強化魔法を自身の筋肉に付与しぼくの魔法を破るとはな。


残念のは彼の思考回路がいかにも単純で、何も考えずにぼくにまっすぐに向かってきた。移動するたびに、ぼくが彼の足を止めて、彼もその度無理やり鎖を破壊する。


だから彼がぼくの前に来た時に、足はすでに血だらけで立つだけでも大変。やっとぼくに攻撃できると思ったのに、影の壁に塞がれて攻撃がぼくに届かなかった。


「なんでよ!このクソみたい壁を解除しろ!」


「ふふ…壁を崩すイメージすればいいのでは?」


そうすればぼくの壁がすぐにも崩れるはず。先程の鎖と同様。鎖にできるのに、壁にできないことはない。


彼が一生懸命大太刀を振りながら強くイメージし、ようやっと黒い壁に傷がついた。それを見て更に希望を見えたようで、付与の魔法がどんどん強くなって黒い壁を破壊した。


「討ち取っ……」


喜んでぼくに攻撃しようとした際に、彼の背後から影の茨で首と四肢を縛って、動けなくなるようにした。


「ふふふ…偉い。魔法はあんたが思ったほど難しくないだろ。この感覚を忘れずに練習するといい」


先程と同じく茨の縛りから離れようとしたが、茨が全く動かなかった。むしろ彼の動きによってどんどんきつくなり、棘がどんどん皮膚に刺さって血まみれになってしまった。


「なんで?」


「ふふ、先程講義にも教えられたでしょ。イメージだけで魔法が必ず成功とは限らない。その答えは?」


「…魔力の量」


「ええ、ちゃんと講義を受けているのは偉い。降参したらどう?」


曇りで良かったな。そうないと入学式のようにやり過ぎて、うっかり殺したら大変。


「……」


彼が不服で未だに茨から逃げようとしている。


困ったな。これ以上時間を使いたくないし、かとはいえこれ以上精密のコントロールができる自信がない。


「四肢だけ折るか…でもうっかり首までへし折ったらどうしような…できる限り命を大事にしたい。まず足からにするか」


一気に折るとうっかり間違ったら大変かも…と考えているうちに、なぜか彼の顔色がますます青くなった。


「ひっ!わかったわかった。降参降参!」


急に慌ただしく降参をした。


どうしたんだ?いきなり。まだ何もしてないはずだが…


「あら、素直だな。素直な者に些細なアドバイスしようか。魔法はイメージだから、最初から難しいと思うといつになっても魔法をうまく使えないよ」


ポケットの中に出したハンカチで、軽く彼の口元の血を拭き取ってあげた。そのハンカチはそのまま彼の手元に置いた。


「勝者Sランクの満。よって、敗者のポイントは勝者に無条件譲ることになる。では、良い一日を」


感情を込めない声が終えたと当時に、鬼族の彼以外のぼくたちがすでに集合場所にあるSクラスの教室に転移された。


本来Sクラスではないアキラが許可を得ずに教室にいる。こう見ると、あのゴーレムの権限は意外と高いかもしれないな。





Swich2当選しました←

だからPS4が突然死んだのか?交代制…?

ともあれ、当選しました!

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