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他に寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。  作者: にのまえ


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七十七

入れてもらったコーヒーは待合室に置きっぱなしで、密偵に気付かれずルフの家に移動して、ワーウルフについて話をしていた。


 やっぱり、ナサとルフは口を揃えて、ワーウルフの骨の出所が気になるなと言う。


(それはわたしも気になっていたけど、魔力をほとんど持たないわたしでは召喚士、魔術士のつてはなく、探しようがない……カートラお兄様とランドル様達がなんとかしてくれるんじゃないかと、密かに期待している)


 ルフは昔住んでいた"オオカミ族が住む村"で何かあったら、俺の所にも連絡が入るだろうから、住んでいた村じゃないなと、ルフはホッとした様子で話した。


 骨の出所はわたし達では探すのは無理という結論になり、次に強制召喚のモンスターの倒し方を知りたいと言ったルフに教えた。


「ひたいの魔法陣を壊すとモンスターは消えて、呪われた骨になるのか……」


「はい、その骨には絶対に触れてはダメです。呪われると学園で習いました」


 ヒェッと言ってたルフに。


「真っ黒で不気味な煙をだしていたよ。……あのとき、リーヤがいなかったら、オレはその骨に触っていたな」


 ルフはそうこと頷き"わたしがいて良かったな"と。


「そんなに危ない骨の事を、ここ北区に住む住人達にも触らないように伝えなくちゃな」


「そうだな、みんなにも伝えないとな」


 どうやって伝えるかと考えて、亜人隊からの"お知らせ回覧板"にしたらどうだとルフが提案した。


「その案いいな。ミリア亭に戻ったら、アサトとロカに相談してみるよ」



いったん骨の話は終わって、ルフはわたしにナサは大雑把にみえてけっこう器用だとか、掃除、料理と洗濯もできるから、いい旦那になるよと話す。


 その、ルフの話に乗って。


「わかります。ナサは細かいところによく気が付くし、優しくて、素敵で、って……わ、わたしなに言っているんだろ」


 ーーうわぁ、恥ずかしい。


「シッシシ、嬉しいな。リーヤ、オレにもっと気を許して欲しいし、ブラッシングもして欲しい」


「ブラッシング?」


「おお、それはいいコミュニケーションだな。獣人同士だと互いをグルーミングするんだけど、リーヤちゃんとはブラッシングでできるな」


「それって、ナサの髪とか耳、尻尾に触れてもいいってこと?」


「遠慮なく触っていいぞ、なんならいま触るか?」


 いいのとナサの耳に触れた。柔らかくてモフモフ、くすぐっそうに耳を動かすナサが可愛い『尻尾は?』と聞くと、二人きりのときにならと笑って言った。


「おーい、独り者の俺の前で惚気てんだぁ? クソッ、羨ましいな……はぁ、腹減ったな何か食うか? 酒のつまみくらいしかないけど」


 と、家のキッチンに消えていった。しばらくして戻ったルフの手には軽く炙られた干し肉と、椎茸のチーズ焼き、茹で豆を持っていた。


「これって網で炙った干し肉か? シッシシ、ルフは昔からそれ好きだよな」


「あ? うまいもんな、ナサだって好きだろう? 他の干し肉とは違って、コレは薄く切ってフライパンで軽く炙るとうまい」


「シッシシ、オレの部屋にも置いてあるよ」


 二人はシッシシ、ニシシと仲良く話をして、干し肉を仲良く箸でつまみ始める。わたしはだされた干し肉が信じれなくて、


「これが干し肉? 学園の演習訓練の時食べた物は硬くって、平べったくって、スープにしないと食べれなかったわ」


「それは持ち運びやすくした干し肉だな。それとは違って美味いぞ、リーヤも食べてみろよ。これは噛めば噛むほど旨味がでて美味いし、いい酒のあてになる」


"アーン"とナサに食べさせてもらう。初めて食べた干し肉は噛めば噛むほどに、旨みが口いっぱいにひろがった。


「美味しいわ。この干し肉だと美味しいスープが作れるし、サラダの具としても良さそう」


「干し肉でスープとサラダかいいな。明日にでも宿舎にある、干し肉を持ってくるよ」


「ナサのお酒のつまみなのに、いいの?」

「ああ、リーヤが作るスープとサラダが食べたい」


 "わかった、明日ミリア亭で作るね"と言うと、ルフは目を細めて。


「だから惚気るなって! ……ナサ、リーヤちゃん、独り身の俺に二人のラブラブはこたえるから、そろそろ時間だろ? 帰ってくれ…………クックク、いや、また来いよ」


「はい、また来ます」


「ルフ、ごちそうさん。こんどリーヤと遠出するから馬借りに来るな」


「遠出か……わかった、気をつけて帰れよ」


 茹で豆をお土産に貰って、待合室の冷めたコーヒーを二人で飲み干し、わたし達はルフの馬貸し屋を出た。




 少し歩いたところで、


「お、奴ら着いてきたな」

「え、……あー、ほんとうだわ」


 ソッとナサはあたりを見て、わたしに教えてくれた。


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