遅刻彼女
ある祝日にて、彼女は待ち合わせの場所に遅れてやってきた。
「はぁ……はぁ……。すまん、遅れてもうた!」
「いいよべつに。その代わり今日は1回だけ僕のお願い聞いてね」
「全然かまへんで。うちにできることなら何でも言うてや」
「うん、そうさせてもらうよ……」
「……ちなみになんやけど、どれくらい待ってたん? 時間ぴったりに来てたわけではないんやろ?」
「そうだね。数えてはなかったから正確ではないんだけど、ざっと前世からかな?」
「いやそれ一回死んでもうてるやん……」
「あれ? 前前前世からだったかな?」
「旬の過ぎたボケやな!」
「いやあれ? デデンデンデデン♪ かな?」
「……ってそれターミネーター!」
「待って? ベロンベロンベロン♪ だったような……」
「いやもう前世一切関係なくなってもうてるやん! なんやベロンベロンって。潰れた酔っ払いかって」
「まぁ、僕がどれだけ待ってたかなんてもういいんだよ。それより今日はどこにいこうか?」
「えっ、あ、そやね。どこ行こっか……」
「……僕、今日行きたいとこあるんだよね」
「それってどこなん?」
「ラブホ」
「……え?」
「ラブホに行きたい。だめ?」
「い、いやダメって言うか、急に言われても心の準備が……」
「だめなら良いんだ。無理強いはしないから」
「う、うぅ……。わかった……。今日は……ええよぉ///」
「ありがとう。ベロンベロンしちゃうからね」
「それやらしい言葉になってる!」
ラブホ編は明日