ウミウシ町
この村をでて次の村に行こう。一番近い町へ向かいさらに山を下る。北へ20キロほど行ったところに次の町、ウミウシ町があった。初めての港町だ。少し肌寒いがこの町にも市場があった。
行ってみると脂ののってそうな美味しそうな魚がずらりと並んでいた。
ユウト「うっひょー!美味そうだな!」
ベン「あぁ、ギルドの前に食べ物買ってこうぜ!!」
俺らは魚を食べ、貝を食べ、酒を飲み、かなり上機嫌だった。
ユウト「魚めっちゃ美味かったな!」
ベン「今、金なんぼある?」
財布を開けて金を数えていると大量の冷や汗が出た。酔いなんかとっくに冷めてる。300ゴールドしかなかった。
ベン「おいおいどーすんだよ。ここクラス3以上だったら詰むぞ俺ら」
ユウト「じゃ、とりあえずギルド行ってみようぜ」
ギルドにつくと案外いい感じだった。役所の隅に申し訳なさ程度にしか設置されてなかったどんぐり村とは違い、小さいものの独立した建物があった。上には大きくGuildと筆記体で書かれている。こういうのがほんとにテンションが上がるなぁ。
ギルドのお姉さんに尋ねると、
「ここはクラス3認定の町です!ギルド登録しますか?」
ユウト「あぁ、二人頼む。」
お姉さん「ではカードをご提示ください。あ、最大クラス2ランクa1のユウト様とベン様ですね。
では二人分の登録で200ゴールドになります!」
どうしよう、あと100ゴールドしかない。しかもクラス3ということは物価が全て二倍になるのだ。つまり、宿二人分で600ゴールド。明らかに足りない。なにかすぐにできて金を稼げることはないだろうか。
困ってるのが分かったのだろう、ギルドのお姉さんが話しかけてくれた。
「もしかしてお金に困ってますか?」
ベン「そうなんだ。宿代が明らかに足りない。」
お姉さん「では稼ぎ口紹介いたしましょうか?」
ユウト「いいんですか?ありがとうございます!」
お姉さん「よくあることなんですよ。それに、皆さんをサポートするのもギルドの仕事です。」
お姉さんが指示した場所に行ってみるとそこは森の入口だった。
お姉さん「夜の間にできるだけイノシシを捕まえてほしいのです!街が荒らされて困ってたのですよ」
港町なのにすぐ裏が森なのか。
お姉さん「イノシシを討伐したらギルドへ持ってきてくださいね!1頭400ゴールドで買い取りますよ」
特訓にもなりそうでちょうど良い。要は討伐クエスト。さっさと終わらせさっさと寝よう。
だが、なぜ地元の人がやらないのだろう?という疑問の答えがわかる頃に気がついた。
これ、もしかしてめっちゃきついやつ???