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ルーズフォーカス(「叢雲」番外・須刈アキラ 編)  作者: 来栖らいか
【第1章 アキラ】
1/25

〔1〕

 このお話は「私立叢雲学園怪奇事件簿 1(青龍編)」後のスピンオフになります。主人公は須刈アキラ。第2章からは独立したお話として読めるようにしてありますので、初見の方は第2章からどうぞ。

 子供の頃から、写真を撮るのが好きだった。

 父親のお下がりでもらった古いフィルム型の一眼レフは、小学生の身に少々重かったかも知れない。しかし、重さを気にすること無く少年は、毎日カメラを首から下げて手当たり次第に写真を撮った。

 現像代が馬鹿にならないと渋い顔をする母親に、「将来ピューリッツァー賞を取るかも知れないぞ、投資だと思え。」と、父は良く笑っていた。そして中学に上がる頃には、現像も自ら手がけるようになったのだった。

 銀行員の父は転勤が多く、日本各地を転々としながらマンションの窓から見える景色、山、川、海、至る所をカメラに納めていった。

 花、昆虫、動物。

 車、電車、飛行機。

 史跡、寺院、オフィスビル。

 そして人間……。

「須刈ぃ! 何やってんだ、おいてくぞ」

「おう、悪ぃ!」

 千葉県警本部の建物を見上げていた須刈アキラは、友人に呼ばれて急ぎ足で後を追った。



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