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第二巻 『五話』 プライベートとプライバシーは紙一重

お久しぶりです。今回は二巻ということで更新させて頂きました。現在、ネット小説ランキング参加中です!是非、応援のほどをよろしくお願いします(泣)

「きゃあああああ!」


遊妃梛家に響きわたる詩織の悲鳴


少し古びた洋館にはサスペンスの香りが…とかではないらしい。


おおかた、開けてはいけない例の部屋を開けてしまったのだろう。

退院後、由貴の家つまり遊妃梛(ユヒナ)の豪邸には新たな秩序が生まれた。



「なんだ.....うるさい…」


今、不機嫌な声を出したのフィネッツアさん


「どうしたんだ....こんな早くに……」


この豪邸の持ち主、遊妃梛由貴。

悪意さえ感じる名前ですがこの童顔に、

憎たらしいほど似合ってます。


「この部屋……この前まで何もなかったよね...」


本物の家政婦ばりに働いていた詩織にとっては、

僅か2日ばかりで住み着いたフィネが信じられないのが一つ。


「ああ、フィネが意外に少女趣味な人間だって、僕も昨日知った.....」



「まるで....女子中学生の部屋だね…」


由貴の引きつった笑い。


「そうだね、妹の部屋みたい」


詩織の絶叫ポイントはこのぬいぐるみの多さだ。

しかも、全てがクマのぬいぐるみだ


しかも、全てテディシリーズだ。


由貴も一応、ぬいぐるみが嫌いなわけでもない。

詩織の部屋にもあったし、

どちらかといえば、可愛い系は大好きだ。


ただ、部屋を埋め尽くす大量のクマをみれば、

誰だって言葉を無くすだろう



「別に、乙女心を理解してない男にとやかく言われる気はない!」


では、アナタは何を理解してるのですか?と聞きたくなる由貴。


「私はしっかりと由貴の心を理解しているつもりだ。」


流石の詩織でさえ、苦笑しているのがわかる。


「そうだ……朝は和食で頼む。

柚華が朝に弱くて、時間がかかる和食は食べたことがない」


フィネはそう呟くと、のそのそと自分の楽園へと戻っていた。




「朝食作ろっかな……ユキちゃんは.....」


「僕はもう少し寝てくる...」



今後、フィネの部屋に近づかないと誓う由貴と詩織だった。....




****学校****



「え、転校生?」


由貴が首をかしげる


「ちょうど、由貴が入院中に来たんだ。

家の事情だとかで中途半端な時期だけど転校したんだとさ!」


泰治、偉そうに話すのはいいんだけど人の机に座らないでほしい


突然、廊下のほうが騒がしくなった


「…どうやら、転校生の御登場らしいぜ」


泰治の声に張りがない


陸上部に所属する泰治は人懐っこい性格でいわゆる軟派の人間だ


走り高跳びのスティックも人の警戒心も飛び越えるのが得意で、誰とも仲良くなる。


ついでにナンパも得意だ。


そんな泰治が嫌がる相手だ

サバンナ出身のゴリラとか、

宇宙からやって来たエイリアンかもしれない


「そこの人、邪魔だから退いて!」


ドアによりかかる男子生徒に怯むことなく撤退命令を勧告したのは、

ただの女の子だった。


たぶん、僕と同じくらいの身長だろう


鋭い眼光に、光に当たると薄紅く光る髪を短く切りそろえ、

教室中を見回している。


「今日も、来ていなそうね…」


朱髪の転校生はポケットから手帳くらいの紙切れを取り出し、

しきりに見回しているいた。


しかし、由貴の顔を見つけるとこちらに向かってきたではないか


「ちょっと、そこのあんた!

入院していた遊妃梛由貴(ゆひな・ゆき)って、学校来てる?」


どうやら、目の前にいるが気づかないらしい。


由貴があたふたしていると、....


「何のようだ!

言っとくが、コイツは渡さないぞ!!」


泰治がカッコ良く....誤解をうけてもおかしくない感じで、由貴を護っている。


「別に、男には興味ないわ!

由貴っていう女の子を探しているだけだし。」


女の子…


女の子の由貴ちゃん.....



「お、女の子!?」


たまらず、叫んだのは張本人の由貴。


「ああ、女の子で遊妃梛由貴という生徒よ。

会ったことある?」


転校生は右手に持っていた手帳サイズの写真を見せてくれた。


......。


確かに女の子だ…


この学校のセーラー服がよく似合ってる。

「柚華っ!!」


「ひゃい!わたし、その写真しか持ってなくて...」


いやいや、そんなににこやか言わなくても.....


「第一、何で転校生が持ってるんだ!」


「ああ、借りたの。

流石に顔がわかんないと探せないから。


もうそろそろ、返して。

由貴と関係ないなら別にどうでもいいし…」


転校生は、由貴から写真を取ろうとするがなかなか奪えない。


「ちょっと....返しなさいよ!」


「……」


小さく由貴が呟いた


「え、何?」


「だから!僕が遊妃梛由貴だ!!」


「へぇ〜そう……ええぇー!!」


そこまで驚かなくても…


「だって、だって…

おんなのこじゃない〜!?」


彼女は耳まで真っ赤にして慌てふためいている。


「これは、クラスメートが造った合成写真だから気にしないで!」


ひとまず、事を閉め切ろうとする由貴に柚華が.....


「ご、合成じゃあないもん!!

由貴くんは素で似合うんだから!!」


柚華、キミは僕をどうしたいんだ...


「確かに…、遊妃梛君は私たちが羨ましがるほど可愛いけど、

でもね〜」


「そう、そう…!

合成写真だと思ってたのに…」


クラス内の女子たちが携帯の画面と由貴を見比べている。

どうやら、アノ写真は待ち受けに設定されているらしい。


「やめてよ!美輪明宏さんじゃないんだから。

待ち受けにしたって幸せになれないから!」


作者も試した待ち受けを美輪明宏にすると幸せになれる都市伝説を

彼女らは由貴バージョンでやっているのだ。


「信じてたのになぁ。

結構この写真、気に入っているし」


泰治が悔しそうに、携帯を開く。


え、嘘!泰治まで.....


「わたしは元々、ユキちゃんが待ち受けだから♪」


詩織は黙ってて!!


由貴は空気をめいっぱい吸い込むと、


「なんなんだぁーー!!このクラスは……」


由貴は倒れこむように、椅子に崩れ落ちると.....


「さあ?

楽しそうなクラスじゃない♪」


転校生は腕組みをしながら、面白そうに眺めている。


「ねえ?もうそろそろ、その転校生ってゆうの辞めて欲しいんだけど!」


あー、なんかめんどくさくて


「うるさいっ!作者は黙ってなさい。

改めて自己紹介するわ。


あたしは、佐倉美月(サクラ・ミツキ)

趣味は薙刀(なぎなた)と食べ歩きよ」


「で……何で、僕を探していたんだ?」


由貴は、騒ぎ立ててる泰治を押さえつけながら、佐倉に問いただした。


「唯一、無登録の[天使憑き]である遊妃梛由貴を監視するために派遣されたの!」


佐倉が由貴に近づいて、耳元で囁いた。


「ええぇー!じゃあ[公館]の………」


「そうよ、[公館]監視局特査の者よ。

覚悟しなさい!

あなたの私生活から、ベッドの下に隠されてるブツのジャンルまで、徹底的にしらべあげるんだから!!」


最後のは冗談だろう、彼女は由貴に屈託のない笑顔で微笑みかけた。

いや〜、あれですね!


この小説を書くきっかけになった友人がいるのですが.....


その友人にお気に入りだったライトノベルを貸したのが始まりでした…

物の見事に、ハマった友人が二週間後の期末考査でクラスの上昇気流に乗り遅れ


さらに先日の期末考査で墜落してしまいました。


今では、リミッターの外れたように買い漁ってます...(泣)


何か、ちょっぴり罪悪感のある作者です。



是非、このことについてコメントを頂きたい!


彼の進学について本気で悩む雪原でした。

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