第3話「1時間目―身体能力―」
まずおれたちはうんどうじょうに出て、じゅんびうんどうをした。
身体能力のそくていをするらしい。
父さんがおしえてくれた。
おれたちキコっていうのは、身体能力や魔法の力はほかの子に比べてひくいんだって。
でも、おれはふつうのキコじゃないみたい。
おれはうんどうもまほうもとくいだから。
今からやるそくていは、まずしゅんぱつりょくっていう、50m走。
ふつうのこは12びょうくらいだって。
初めにやったのは、クラスで1ばんせのひくい子・・・15びょう。
次の子・・・18びょう。
次・・・16びょう。
・・・14びょう。
・・・12びょう。
・・・
さいごがおれだった。
今までで1ばんはやい子で10びょうだった。
せんせいの笛のあいずではしりだす。
はしってるときはなにもかんがえなかった。
はしりおわったあと、せんせいを見ると、せんせいはありえないものを見るような目でおれを見た。
・・・その目もあんまりいいきぶんはしなかった。
タイムは、9びょう。
父さんとおいかけっこしたけっかだ!
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次はわんりょく?っていううでの力のそくていで、ロープのぼり。
10m上までうでの力だけでのぼっていくみたい。
下にはマットがしいてあって、おちても大じょうぶそう。
でも、だいたいの子は上までいけずにおちちゃってた。
響希は楽そうにのぼっていった。
夏美は少しくるしそうだったけど、上まで行った。
つぎはおれのばん。
のぼったことはなかったけど、けっこういけるんだなって思いながらのぼった。
手がちょっといたかったかな。
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次がさいごの、じきゅうりょく。
2kmをはしったじかんをそくていするらしい。
さいごはみんないっしょにはしった。
けど、みんなはすぐにおれのうしろにいった。
おれのちかくにいたのは響希と夏美だけだった。
はしりおわったとき、じかんは15ふんくらいだった。
はやいのかおそいのかよくわからないけど、でも楽しかったからいいかな。
ぜんぶおわったあと、くろなみせんせいは紙とにらめっこしていた。
むずかしいかおをしてて、そのあとすぐに「休み時間」っていって、どっかいった。
どうかしたのかな。
「愁すごいな!」
「え?」
「身体能力でぜんぶぶっちぎりの1いだったじゃん!」
「うん。愁すごかった!」
「・・・そうかな。でも、2人もすごかったね。」
「だろ!父さんとおいかけっことかしてたんだ!」
「わたしも身体能力を上げるためにいろいろやってたんだ。」
「おれも。」
やすみじかんはぜんぶ響希と夏美としゃべっていた。
そしていつのまにか、話がかわっていき、見た目の話になった。
「響希の目は青っぽいんだな。」
「あぁ!これは父さんの色!ビー玉みたいで好きなんだ!あ、もちろんかみも!
そういえば夏美の目は黄色だな!」
「これは母さんの色なの。髪は父さんの色。・・・愁は目も赤ね。」
「かみの大たいの色も目も父さんの色なんだ。父さんが言うには、おれのかおは母さん似らしい。」
「へぇ・・・そうなんだ!」
「でも、外に出るとみんなわたしをみてヒソヒソ話すの。」
「おれも・・・。」
「・・・おれもだよ。」
おれだけじゃなかった。
キコっていうのはやっぱりヒソヒソ言われるんだな・・・。
見た目とかしかかわらないのに、なんでそんなこと言われるんだろう。
みんな、ただのにんげんなのに。




