RainyRoute 編 第一章:螺旋状の道(1)
+ 螺旋 +
10年前。
春日 正輝の母親はジャームによって殺された。
母親は春日正輝を庇って死亡。
そのジャームはUGNによって射殺。
春日正輝は極度のショック状態でUGNに保護された。
そして、検査の結果。
レネゲイドウィルスに感染していることが判明。
UGNは春日正輝に記憶処置を施した。
10年前。
指宿 椎奈はすでにオーヴァードとして覚醒していた。
そして、初めて“ヒト”のカタチをしたジャームを殺した。
それはひどく悲しい事件だった。
それから、指宿椎奈は一時期、拳銃を撃てなくなる状態に陥った。
しかし、それもいつのまにか治っていた。
冷静沈着。
それは、UGNのエージェントとして必要不可欠の要素だった。
そして、10年が経過した。
この街では、行方不明者が続出していた。
“オーヴァード化”誘発薬。
ファルスハーツ。
UGN。
それらが絡んできて、その事件で春日正輝はオーヴァードとして覚醒する。
10年前。
春日正輝は一人の女の子に出会っていた。
そして、その女の子と仲良く遊んでいた。
ただ、それはほんの一時の間のことだった。
だから、春日正輝自身もそのことをすっかり忘れていたし、その後すぐに起きた母親の事件のことで、その少女のことを覚えているはずがなかった。
そして、現在。
春日正輝の親しい者たちが次々と行方不明になる事件が起こっていた。
凶悪。
残虐。
狂気。
愛。
まだ、この事件は10月15日の月曜日現在――解決していない。
ダブルクロス・リプレイ - LoveSyndrome/恋愛症候群 -
RainyRoute編――START
第一章 螺旋状の道
+ 秋空の下で ~椎奈~ +
――10月8日(月)。
昨夜、私に正輝から電話がかかってきました。
正輝はとても早口でしたが、約束していた「街の案内」は明日でどうか、という内容でした。
私は、嬉しい半面、やはり後ろめたさを拭い取れません。
それは、正輝の正体を確かめるだけにした仮初めの約束でしたから。
だけど、やはり嬉しかったから。
例え、あの時の約束は嘘でも、今は私が行きたいという気持ちから出た本物の約束なんだと。
そう、思いたいです。
午前9時。
約束の時間まで一時間近くあります。
こういうのは、私にとって初めてでしたのでどのくらい早くつけばいいのか分かりませんでした。
私は、落ち着かないこの気持ちを少しも嫌だとは思いませんでした。
そして、30分を過ぎると、正輝が来ました。
正輝に声をかけようとしたその時、私はどきりとしてしまいました。
私の近くで、待ち合わせをしていた二人が、楽しそうに会話をしながら手を繋いで歩いていきました。
その二人はとても仲のよい恋人に見えます。
ということは、こうしてここで待ち合わせている私と正輝は恋人同士に見えるのでしょうか?
もしも、そう見えたら迷惑じゃないでしょうか?
このような場合は、恋人同士のように見えないようにするにはどうすればいいのでしょう?
でも、もしも正輝が、私のことを…………。
私は、思わず正輝から身を隠してしまいました。
そして、ぐるぐると色々なことを考えているうちに、約束の時間まであとわずかです。
私はそのような考えを振りきり、正輝に声をかけました。
「待たせた……?」
春日 正輝 あ、いや、全然待ってないよ(にっこり)。
指宿 椎奈 ……そう。それで、どこ…行くの……?
正輝 そうだな。まずは、公園にでも行こうか?
私は、普通に話し掛けられたことに安堵しました。
もしも、さっき見た二人のことを考えてしまうと、まともに正輝の顔を見られそうもありません。
これは、やはり恋なのでしょうか?
それとも、別の感情なのでしょうか?
分かりません。
この初めての感情に戸惑いを隠せません。
そんなことを考えているうちに、公園につきました。正輝とクレープを食べたりしながら、色々なことをおしゃべりします。口下手な私は、ほとんど正輝の話に相槌をうつだけでしたが……。
正輝 (公園を少し歩きながら)……なんか、これってデートみたいだな……(ぼそりと)。
椎奈 …えっ?
正輝 あ、いや、だ、誰かに見られたら、デートに見られちゃうかなって意味だよ。
椎奈 ……そう(寂しげ)。
正輝 もしも、誤解されたらごめんな。
椎奈 別に……イヤじゃないから……(目をそらす)。
正輝 え…?(顔が赤くなる)
椎奈 …………(赤面)。
二人 …………。
本当に、イヤじゃありません。
本当に…………。
その後、映画館やカラオケに入りました。
私は、なんだか自分が本当に「普通の女の子」になれたような気がして嬉しくなります。
正輝もそう思ってくれている。
そう考えるだけで、私は幸せです。
幸せでした―――
気がつくと、辺りはすっかり暗くなっていました。
椎奈 今日は、とても楽しかったわ……。
正輝 そうか、それはよかった(嬉しそうな笑顔)。
椎奈 それじゃあ、今日はもう遅いから。また明日な。
正輝 ええ、また明日……。
私はそう言って、正輝と別れました。
この日、CDショップで買った何枚かのCDは私にとって大切な思い出です。
本当に、大切な、大切な思い出です。
けれど、きっと正輝とこうして一緒に歩くことは二度とないでしょう。
きっと。
できれば、
あなたとこうして一緒に幸せな日常を歩んでいきたかったです。
それはもう無理だと分かっています。
悲しいけど、分かってしまいます。
あなたがもう前のように生きていけないことを。
前のように笑っていけないことを。
だって、
コワれた日常は、二度と手に入らないのだから―――
+ 依頼Ⅰ +
私がとても幼い頃のこと―――
GM/指宿父 「実験データではジャームに負けることはまずない。訓練通りにジャームを殺すんだ、椎奈……」
椎奈 はい……。
「ジャーム投入、3、2、1。データ収集開始!」
私の目の前に、異形の敵が現われる。
私は訓練通りに、言われた通りに急所を銃で撃ち抜く。
「ジャーム沈黙!」
「命中誤差2.7%。開始7.7秒で完全に目標を沈黙」
そして、私はこの檻から抜け出せる。
実験室という名の檻から。
ガラス張りの向こうには、研究員や父親がなにやら忙しそうにしている。
そこから出てきた私を、
「そうだ、あれがジャームだ。敵なのだ……だが、恐れることはない……」
そう言って、頭を撫でてくれた。
こうすれば誉められる。
こうすれば喜んでくれる。
こうすれば……。
私は昔の夢を見ていていました。
GM 10月9日(火)のこと。学校が終わると椎奈は坂本さんに呼ばれる。
椎奈 ……どこに?
GM 病院だよ。まだ、坂本さんは9月に負った怪我が完治していないから。
椎奈 お花……買っていきます……。
*今回は、春日正輝を主軸にしたセッションと指宿椎奈を主軸にしたセッションを同時に行なっています。
GM/坂本 「わざわざ、おこしいただいてすみませんね」
椎奈 ……そんなこと、ないです。
GM/坂本 「実は少々頼みたいことがありまして……」
椎奈 ……コクリ(頷く)。
GM/坂本 「前回の事件で、あの“オーヴァード化”誘発薬の流通経路をほぼ壊滅できました。指宿さんや皆さんのおかげです」
前回の事件。
私がこの事件に関わったのは、今年の4月からでした。
その時に解決できず、この街でその薬が流通してしまい、多数の行方不明者とジャームを出してしまいました。
そして、それを解決するためにこの街の駅に降りたのが9月。
榊学園の生徒になり、そこでUGNイリーガルの暁 魅呼音さんと協力。
いつもの通りの任務はずでした。
でも、色々なことがありました。
初めて、友人というものを得ることができました。
初めて、“好き”という気持ちを知ることができました。
初めて、自然に笑うことができました―――
GM/坂本 「実は、その流通経路でいくつか未確認なところがありまして、それを指宿さんに調べて欲しいのですよ」
椎奈 ……分かりました。
GM/坂本 「そう言ってくださると助かります。UGN日本支部は都心の方での別の事件を重要視していて、もうこの街は大丈夫だと思われているのですよ。
それで、少し気になるのが10年前の事件に関わっているものなんです」
椎奈 10年前……?
GM/坂本 「10年前……この街でジャーム事件がいくつか起こりました。やはり、ファルスハーツ絡みでして……。
そう、春日くんの母親が殺された事件も含まれています」
椎奈 ………そう、ですか………。
GM/坂本 「しかし、その事件が起きてから“震夜”がありまして、UGN内もそれどころじゃなくなったんですよ。それで、うやむやのまま、この街でジャーム事件は落ち着いて、一応の解決とされてしまったみたいです」
*“震夜”に関する詳しいことは『ダブルクロス』のサプリメントに掲載されたステージ『デモンズシティ』を参照してください。このリプレイでは、あくまでも歴史的出来事にしか過ぎません。
知らないという人は、UGN日本支部等を大きく揺るがした大事件だった、とでも解釈してください。
GM/坂本 「今回の一件とは恐らく関係のないことだと思います。まあ、事後処理の一つだと思ってくださって結構です」
椎奈 10年前のことがあったので、一応気を付けてください……ということですね?
GM/坂本 「ええ。それとまた、明日来てくれませんか? やはり、10年も前の資料となると、なかなか揃えづらいのですよ(苦笑)」
椎奈 分かりました。また、明日……。
GM/坂本 「…そうそう、このことはできれば彼らには黙っておいてくれませんか? 特に、春日くんはまだ10年前の事件のことを完全に納得したわけではないでしょうから……」
確かに、そうです。
正輝には言わない方がいいでしょう。
魅呼音にもできれば、こういった任務など気にせず、普通の生活を送って欲しいと思います。
椎奈 そうですね。私一人でなんとかなるのでしたら、一人の方がいいです。分かりました、あの二人には黙っておきます。
GM/坂本 「お手数かけます」
椎奈 気にしないでください、坂本さん。
GM というわけで、別れ際に。
/坂本 「指宿さんは、近頃、本当にいい顔で笑うようになりましたね(にっこり)」
椎奈 ……ありがとうございます、坂本さん……(自然な微笑み)。
+ 依頼Ⅱ +
GM 10月10日(水)。椎奈が学校に行くと、正輝が来ていない。
椎奈 ……? どうしたんだろう、正輝……?
暁 魅呼音 あいつが、遅刻だなんて珍しいわね……。
GM 1時限目の授業が終わってから、消沈した表情の正輝が遅刻してきた。
椎奈 ………どう、したの?(心配)
正輝 いや、ちょっと気分が優れなくてね……。
魅呼音 本当に、顔色悪いわよ? 保健室行ったら?
正輝 そんな大層なことじゃないから……。
椎奈 ……そう……。
正輝 …………(暗い顔)。
魅呼音 ホントに元気ないわよ? 大丈夫、正輝?
正輝 ああ、辛くなったら保健室行くから……(作り笑い)。
椎奈 なにかあったら、きちんと言うのよ……?
正輝 ああ……(頷く)。
魅呼音&椎奈 ……(黙って正輝の席から離れる)。
正輝 (ぶつぶつと)あいの奴、これ以上、なにかするとは思えないが……家の中を荒らされたら…………。
椎奈&魅呼音 …………(そんな正輝を心配げに見つめる)。
GM その日の放課後。また、坂本さんに病院に呼ばれている。
/坂本 「あ、指宿さん、こちらに資料をまとめておきました」と資料を手渡される。
椎奈 ………はい(読)。
GM/資料 『10年前、Y市でジャーム事件発生。ファルスハーツ絡みの“オーヴァード化”誘発薬が流出。試験品、粗悪品だったため、ほとんどのものが発症、覚醒にいたらなかったが、潜在的に感染者を多数生み出したこととなる。
ジャーム事件が連鎖的に発生した後、UGNにより鎮圧(その事件の一つとして春日正輝の母親が死亡)』
椎奈 …………。
GM/資料 『その数日後に、魔街の震夜が起こる。混乱のため、前後の詳しいファイル等が消失。そのため、事件の首謀者等の情報が欠如。混乱を鎮静化した後、薬の流通経路から複数の施設・人物を検挙(結局、ファルスハーツの工作員は一人も捕まっていない。協力者のみ身柄を確保)。
以後、この街でのジャーム事件は自然発生率まで低下したため、事件解決とみなされた(当時、震夜の事後処理を最優先とした)』
椎奈 …………(読)。
GM/坂本 「ええと、そこの資料にも書いてあることなんですが、10年前の流通経路として隣の街にある総合病院が使われていました。すでに、UGNによって潰されましたが、廃虚として未だに残っています。とりあえず、今回の事件では使われた形跡は確認されていませんが、念のために指宿さんには明日、現地に赴いてもらおうかと思いましてね」
椎奈 ……了解しました。
GM/坂本 「事件が終わった今となっては、なにもないとは思いますが……」
椎奈 用心に越したことはないと思います。
GM/坂本 「そうですね。確かに、当時、ファルスハーツに関わっていた人間のほとんどは捕まっていなかったみたいですし……」
椎奈 …………。
GM/坂本 「今日はもう遅いので、帰ってゆっくり休んでください」
椎奈 ……コクリ(頷く)。
+ 探索 +
10月11日木曜日。
私は学校を休み、朝から病院跡地に向かいました。
Y市の街から結構離れたところにあります。
未だに買い手がつかず、そのまま放置されてきました。
場所柄、仕方ないことかもしれません。時折、ガラの悪い若者の溜まり場になることもあったそうですが、なぜか短い時間しか使わなかったらしいです。
GM 病院は4階建てで、東西の棟に分かれている。東棟は主に病室として、西棟は主に手術室や資料室なんかがあるよ。
椎奈 東棟から……順にあがって調べていきます……。
病院の薄汚れた壁には、ところどころ落書きがされていました。
なかには、卑猥な言葉も含まれていて、少しだけ私は不愉快になりました。
病室を一つ一つ見て回ってもなにもありません。
そして、西棟に向かいます。
手術室を見てみましたが、壊れた手術台があるだけでした。ただ、壁際にロウソクの跡があります。調べてみるとどうやらここで肝試しをやったようです。
資料室、研究室、屋上。
しかし、あるのは埃とゴミぐらいでした。
やはり、10年前にUGNに潰された時に資料と呼べるようなものはすべて持ち出されたのでしょう。
そして、ここ最近、この病院が使われた形跡もありませんでした。
GM 最後に、地下にある倉庫とか霊安室だね。
椎奈 ……まずは、倉庫から。
GM から箱とか、緊急時の乾パン…すでに、賞味期限切れのものとかがあった。
椎奈 やはり、なにもない……最後は霊安室。
GM 死体が置いてあった場所だと思うと気持ち悪いけど、もちろん、死体なんて今現在はない。
椎奈 9月の事件に関わった形跡はない。……そう報告する……でしょうね。
私が帰る頃には、すっかり日は傾いて、辺りは暗くなっていました。
中央にある受付を通り抜けて、帰ろうとすると微かに足音が近づいてきます。
たたん、たたん、たたん。
少し警戒して様子をうかがっていると、そこには一匹の野良犬がいました。
「わんっ!」
犬は鋭敏な感覚で身を隠している私の存在に気付いたのでしょう。
私に対して警告するように吠えました。
噛まれたら、嫌です。
椎奈 犬を避けて、窓から帰るわ……。
GM なんで、逃げるんだよ?(苦笑)
椎奈 いきなり襲い掛かられたら、恐いから……。
GM (苦笑しながら)ま、別にいいけど。「わんわんっ」と犬は立ち去る椎奈に向かって吠えるけど……気にしないよね?
椎奈 ……コクリ(頷く)。
GM ……なんだ、可愛い犬だったんだけどな。椎奈が動物に心を開くというシーンになるかと思ったけど。
椎奈 あ、なるほど(笑)。それじゃあ、ちょっと思い直して私はもう一度ビーフジャーキーとか買って病院跡地に戻ってきます。
一同 (苦笑)
GM しかしすでに、犬の姿はなかった(笑)。
椎奈 ……ビーフジャーキーを開けて、置いて帰る……、食べてね?
そして、坂本さんに病院跡地は今回の事件には関わっていないと報告しました。
その頃、正輝の周辺で起きている事件のことも知らずに―――
+ 空洞 +
夢を見ていた。
昔の夢を。
ジャームが敵だと教えられ、そして、幾度となく倒すようになったあの日から半年近く経った、そんなある日。
私がいつものように、戦闘実験に向かう廊下の途中で突然事件が起きた。
鳴り響く警告音と、ちかちかと点滅する赤いランプ。
GM/放送 「緊急事態発生! 緊急事態発生! 実験体が逃亡! 実験体が逃亡! 研究員はすみやかに避難してください。研究員はすみやかに避難してください!」そして、廊下の曲がり角から銃声と、走るような音が近づいてくる。
椎奈 それは……銃を構えます。
GM そして、そこに現われたのは同い年ぐらいの子供。
/子供 「AAAAAAAA!!!」身体からは何本かの触手が出ていて、その触手の先には赤いものが滴っている。
椎奈 私は……。
「ジャームは敵だ」
そう言っていた父親の顔が浮かぶ。
そして、それに反応するかのように訓練通りに正確にその子供の急所を撃ち抜くために身体が動く。
その瞬間、その子供が口をぱくぱくとさせながらなにかを訴えていた。
TASU…KETE………、たすけて、助けて。
そう理解した瞬間、その子供は弾丸に撃ち抜かれる。
その子供は目から涙を流していた……。
そこははっきりと覚えているのに、私はその子供の顔だけがなぜか思い出せません。
そこだけがぽっかりと空白になったかのように。
異形でない人のカタチをしたジャームを初めて見た日。
初めて殺した日。
そこで、私は目を覚ました。
時刻は午前4時。
10月12日の金曜日。
椎奈 ………どんな顔だったのだろう………?(ぽつり)
+ 一時の日常 ~椎奈~ +
GM じゃあ、椎奈が早めにクラスに来て、その後に、魅呼音が来る。
椎奈 「おはよう、魅呼音……」と夢のことで少し暗いです。
魅呼音 「あ、おはよう……」と、あたしは正輝のことで暗いわね……。
二人 ……(沈黙)……。
魅呼音 あ、あのさ、昨日休んでいたけどさ、どうしたの?
椎奈 「昨日? あ、それは……」と、あの任務のことは話さない方がいいのよね……「あ、ちょっと……」
魅呼音 (言いよどんだ椎奈に気付いて)ふぅん、そっか……。
二人 ……(沈黙)……。
GM そこに、正輝がやってくる。
椎奈 あ、まさ……。
正輝 …………(無視して自分の席に座る)。
椎奈 (寂しげに)……無視された……? なんか、私…正輝に嫌われるようなこと、した…の……?
GM お昼休み、魅呼音と椎奈が廊下を歩いている時のことだ。連太郎とアンナが話しているのを見かける。
/霞谷 連太郎 「なぁ……日和川」
日和川 アンナ あら、どうしたんですの、連太?
GM/連太郎 「日和川って、正輝とうまくやっているのか……?」
アンナ え、あ、その………ええ、まあ(目をそらす)。
GM/連太郎 「そっか。最近さ、あいつ色々と悩んでいるみたいなんだ。あいつ、一人で背負い込もうとするしよ……。だから、なにか気付いたことがあったら、なんでもいいから教えてくれないか? オレ……なんでもいいから、あいつの力になってやりたくてさ……」
アンナ 連太は優しいのですね……(笑顔)。
GM/連太郎 「ま、いちおー親友だからな。このまま放っておけないし……」
アンナ わたくしもなにか分かったら、連絡しますわ。
GM/連太郎 「じゃあ、な」
アンナ ええ(にっこり)。
GM と、連太郎がいなくなる。
アンナ (後ろを振り返って)魅呼音……それに、指宿さん。先程の…聞いてらしたの……?
魅呼音 ええ、盗み聞きするつもりなんてなかったんだけど……(苦笑)。
アンナ ………ねぇ、なにか知っているんですか? 今朝、正輝を見かけましたけど……あんな、正輝……初めて見ましたわ………。
椎奈 ……挨拶しようとしたら、正輝に無視された……(悲)。
魅呼音 ……さすがに、あのことは言わない方がいいわよね……。
アンナ もし、あのことで正輝が悩んでいるのでしたら……わたくしでは、お力になれませんけど……でも、できることがあったらなんでも言ってくださいね。わたくし、協力を惜しみませんわ(にっこり)。
魅呼音 ありがとう……アンナ(少し笑う)。
GM その後、教室に戻ると正輝は早退してもういない。そして、放課後。坂本さんから電話がかかってくる。
椎奈 ……はい、私ですけど。
GM/坂本 「指宿さんですか? ちょっと…お話ししたいことがあるので、今からUGN日本支部関東本部まで来てくれませんか?」
椎奈 ……分かりました。
GM/坂本 「ええ、大至急お願いします」
椎奈 ……大至急……分かりました、急いでいきます。




