LoveSyndrome編 第三章:10月9日(火)・10月10日(水)
+ 探しもの +
――10月9日(火)。
GM 学校はなにごともなく終わった。家に帰ると玄関の前に、紙袋が置いてある。
正輝 ん、なんだろう?
GM 中には、澄さんが作ったグラタンが入っているね。直筆で「食べてください」と書いてあるよ。
正輝 ああ、なんか澄さんにはお世話になりっぱなしだなぁ……。
GM そして、夜になっても、夕美が帰ってこない。
正輝 ったく、しょうがないな、夕美も……携帯に電話かけてみるか……。
GM 電源が入ってないか、圏外みたいだね。
正輝 遅くなる時は、連絡よこせって言ってあるのにな。
(夕美 夕美からの手紙はあったりして。「旅に出ます……探してください(笑)」)
GM 探して欲しいのね(笑)。
(夕美 うん(笑))
正輝 吹奏楽部かな? とりあえず、こゆみにご飯やってから探しに行くか……。
GM こゆみもいない。
正輝 …? まぁ、いいか。とりあえず、学校に行くか。
GM 部活なんてとっくに終わってるよ。
正輝 それもそうか。夕美の行きそうなところを俺的プロファイリングっ(笑)。
一同 (笑)
正輝 とりあえず、ケーキ屋のさくら堂だ!
GM いない。
(椎奈 いきなり、そこなの……?(笑))
(夕美 それじゃぁまるで、夕美が食いしん坊みたいだよぉ(笑))
(正輝 違うのか?(笑))
(夕美 ……違わないけどさ(笑))
正輝 おもちゃ売り場のぬいぐるみコーナー!
GM いないよ。あんた、本当に探す気があるのか?(笑)
正輝 いや、あるんだが(苦笑)。ひとまず、家に帰るか……。
夕美 おかえりなさい、お兄ちゃんっ。
正輝 なんだ、帰ってたのか(苦笑)。今までどこに行ってたんだ? あんまり遅いから心配で探しに行っちゃっただろ。
夕美 うぅ、ごめんなさい。でもね、こゆみがいなくなっちゃったんだよ。家中探したけどいなくて……それで、街中を探してたんだぁ。
正輝 そういや、さっき俺もご飯やろうとしたら、いなかったな。まあ、猫なんて外に出てもふらっとまた帰ってくるもんじゃないのか?
夕美 えええっ!? お兄ちゃん、外に出しちゃったの? だって、お兄ちゃんが外に出しちゃダメだって言ったから、夕美、こゆみを外に出してないよぉ。
正輝 いや、俺も外に出した覚えはないぞ。戸締まりはちゃんとしたはずだし、どこから抜け出したのかな? 家をちゃんと調べたのか?
夕美 う~ん、やっぱり、家のどこかに隠れているのかなぁ?
正輝 …………。
この時、ふと俺は嫌なことを思い出してしまった。
『わたしもさっそく抱かせていただきました』
そう、あいのメールだ。
なんとなく、辺りを見渡してみるが、もちろん、夕美と俺以外はいない。
「とりあえず、戸締まりをちゃんとしているかどうか調べてみるか」
「うんっ」
夕美は素直に頷き、家の中を調べたが、こゆみは見つからなかった。
これ以上探しても、無駄だと考え、
「澄さんの作ったグラタンでも食べるか……夕飯、まだだろ?」
「そうだねぇ、もう、夕美、お腹ぺこぺこだよぉ……」
と、夕美がお腹を押さえて、少し笑う。
「また、明日探そうな?」
「うんそうだね、ひょっこり帰ってくるかもしれないもんね」
こうして、一日が過ぎていった―――
+ ラブレター +
――10月10日(水)。
GM 朝、正輝が起きるとメールが三通届いている。
正輝 まさか、あいからじゃ……。
GM 正解(ニヤリ)。
/一通目 『正輝さんは、バスケ部をやめてしまうそうですね。どうしてなんですか?』
正輝 ……なんで、そのこと……知っているんだ……?
GM/一通目 『正輝さんはバスケをしている時がもっとも輝いていたと思います。どうしてなんですか? そして、近頃はもっと輝いていたと思っていたのに。どうしてなんですか? とても悲しいです』
正輝 …………。
GM/一通目 『どうしてなんですか? どうしてなんですか? 正輝さん。どうしてなんですか? どうしてなんですか? どうしてなんですか? どうしてなんですか? どうしてなんですか?
わたしはとても悲しい』
正輝 …………。
GM 二通目。
/二通目 『わたしはあなたに輝いてもらいたいです。だから、そんなあなたを愛しています。だから、そんなあなたになってもらいたいです。だから、わたしは頑張ることにしました。あなたをこんなにも大切に思っているのですから、あなたもわたしのことを大切に思ってくれているはずです。あなたを愛しています。あなたを大切に思っています。あなたを愛しています。あなたをあいしています。あいしています。だから、その愛と輝きを守りたいと思います。だから』
一同 …………。
GM/三通目 『だから、あなたにプレゼントをしたいと思います』
一同 …………。
正輝 もうはっきりとメールで送り返してやる。『前にも書いたけど、もう二度とメールを送ってこないでくれ! 変な冗談はやめてくれ!!』
GM いつものように夕美を起こしに行くよね?
正輝 ああ、起きろ、夕美っ。
夕美 う~ん……分かったぁ……(もぞもぞと起きる)。
正輝 ……じゃあ、先に下に降りているからな。
夕美 うん……。
GM それで、いつものように新聞を取りに行くとだ、ポストから異臭がしている。
まさか……。
と俺は思いながら、ポストの中を見てみる。
ポストの中では、猫が死んでいた。
この毛並みは間違いなくこゆみのものだった。
毛はべったりと身体にまとわりつき、薄汚れた身体のあちこちに嫌な染みがこびりついていた。
つんと、鼻をつく腐臭。
細く小柄な身体には不釣り合いに大きな目を見開き、恨みがましそうに宙を見つめている。
お腹を切り裂かれ、そこには内臓の代わりなのだろうか。
血や贓物で汚れた手紙が一通。
「なんで……こんなことに………」
生きている頃のこゆみの姿を思い出す。
俺は震えながら、その手紙を開いた。
『どうやら、この猫はわたしに懐いてくれないようです。やはり、動物はわたしに懐いてくれませんね。わたしとあなたの間には、このようなモノは不必要かと思い、
少しだけお仕置きしました。わたしとあなたが一緒に暮す時は、動物を飼うのはやめた方がいいみたいです―――あい。
追伸。写真を同封しておきました。わたしとあなたの大切な思い出の一つとして、アルバムにでも貼っておいてください』
印刷された無機質な文字。それがかえって内容の異常さを際立たせていた。
手紙の間から写真が出てくる。
それは、ステーキ用のナイフかなにかで腹を裂かれ、その開いた部分をフォークで固定され、そこからいくつかのでろりとした黒い臓器を手袋をはめた手でかき出しているところを撮ったポラロイドの写真だった。
+ こゆみ +
正輝 (こゆみの死体を抱きしめて)夕美には、夕美には見せないようにしないとっ。
GM パジャマにべっとりと血がついている。
正輝 とりあえず、庭に埋め……。
GM 今から? そんなことしてたら、すぐに夕美にばれると思うよ。
(夕美 「お兄ちゃん、そんなところでなにしてるのぉ~? 朝ご飯、できたよぉ」……うん、そだね)
(正輝 しょうがない。ひとまず、このパジャマで包んでおいて、庭のすみにでも置いておこう。それで、後で埋めてやろう……)
正輝 とりあえず、制服に着替えておくか……。
GM じゃあ、朝食ができたということで。
夕美 (朝食を食べながら)………ねぇ、お兄ちゃん。こゆみ……まだ、見つからないねぇ……。
正輝 (ちょっと遠い目)そうだな……。
夕美 もう、この家に帰ってこないのかなぁ。
正輝 まあ、猫なんて気まぐれだしな。
夕美 それって、もううちには帰ってこないってことぉ?(悲)
正輝 (夕美と目を合わさないように)……まあ、どこかで元気にやっているさ……。
夕美 うん……。
正輝 そうそう、今日は、ちょっと提出するレポートが終わっていないから、夕美は先に学校に行っててくれよ。
夕美 え、遅刻しちゃうよ?
正輝 ああ、あと少しだから俺は大丈夫だよ。
夕美 じゃあ、夕美も待ってるよ。
正輝 夕美はダメだ。俺に付き合ってると、遅刻するかもしれないんだぞ。いいから、先に行くんだ、いいなっ(強い口調)。
夕美 うん…………(しょんぼり)。
夕美が家を出ていった後、こゆみを庭に埋め始めた。
あいは、この家まで来たということだろうか?
だが、少なくとも、「あい」と名乗る奴がうちのポストにこゆみの死体と手紙を入れていったことは事実だ。
それから、俺は少し気分を落ち着けてあいにメールを出した。
『ふざけるなっ。なんでこんなかわいそうなことをするんだ!』
ぴっぴっぴ。
電子的な携帯の音が鳴る。
すると、少し経ってから返事が返ってくる。
『喜んでいただけたみたいですね。わたしも嬉しいです』
だめだ……。
会話になっていない。
しかし、俺にはメールを送りつけることしか連絡手段がなかった。
『いつまでもいつまでも自分勝手なことを言うな! お前はなにを考えてるんだ!? こんなことをして、いいと思ってるのか!! もう、こんなことはやめろっ!!!』
………………。
…………。
……。
返事は来なかった。
俺は怒りに任せて、携帯を地面に叩き付けた。
GM 1時限目の授業が終わってから、消沈した表情の正輝が遅刻してきた。
椎奈 ………どう、したの?(心配)
正輝 いや、ちょっと気分が優れなくてね……。
魅呼音 本当に、顔色悪いわよ? 保健室行ったら?
正輝 そんな大層なことじゃないから……。
椎奈 ……そう……。
正輝 …………(暗い顔)。
魅呼音 ホントに元気ないわよ? 大丈夫、正輝?
正輝 ああ、辛くなったら保健室行くから……(作り笑い)。
椎奈 なにかあったら、きちんと言うのよ……?
正輝 ああ……(頷く)。
魅呼音&椎奈 ……(黙って正輝の席から離れる)。
正輝 (ぶつぶつと)あいの奴、これ以上、なにかするとは思えないが……家の中を荒らされたら…………。
椎奈&魅呼音 …………(そんな正輝を心配げに見つめる)。
+ 気になる出来事 +
GM 放課後、連太が魅呼音に話し掛けてくる。
/連太郎 「(唐突に)……なぁ、魅呼音。なにか……変わったこと起きてないか?」
魅呼音 え…なんのこと?
GM/連太郎 「あ、いや、起きていないならいいんだ……」
魅呼音 ええ……。
GM/連太郎 「正輝の奴、大丈夫かな……?」
魅呼音 調子、悪そうだったものねぇ……。
GM/連太郎 「そうだな……」その後に、呟くように「……オレは正輝に信用されてねぇのかな………(寂笑)。いや、今言ったことは忘れてくれ。じゃあ、オレはこれから部活があるから(と、立ち去ろうとする)」
魅呼音 待って、連太っ。
GM/連太郎 「ん?」
魅呼音 正輝は……あんたのこと、分かってくれていると思うから……。
GM/連太郎 「……サンキュ、魅呼音……」と立ち去る。
(正輝 う~~む、連太にだけは相談してみようか……いや、この間のことがあるからなぁ……)
(魅呼音 いきなり相談したかと思えばストーカーの話?(苦笑))
(椎奈 悪質なストーカー……すでに、悪質の領域を越えているけど………)
(正輝 「部活をやめたのも、それでかっ!!」って(笑))
GM 嘘はよくないな、正輝くん(笑)。
正輝 帰宅部になった俺は、そんなことを考えながら家に帰るよ……。
GM じゃあ、家の前にはまた紙袋があるよ。
正輝 また、澄さんの手料理かな?
GM もちろん、中には冷めたグラタンが入っていた。「食べてください」と印刷された字で。
正輝 へぇ、澄さんにはいつも悪いなぁ……。
一同 気にしろよっ!!(ツッコミ)
正輝 へ、なにが?(素)
GM 「食べてください」と印刷された字だって言っただろ?
正輝 い、印刷……? ……グラタンはグラタンなんだよ…な……?
夕美 (後ろから)あれぇ、お兄ちゃん、どうしたの? (正輝の手に持っているものを見て)あっ、澄先生のグラタンだぁ。夕美、澄先生のグラタン大好きなんだよねぇ……(にこにこ)。
正輝 …………。
夕美 夕美お腹ぺこぺこだし、ちょっと食べ……。
正輝 ちょ、ちょっと待ってくれ(汗)。グラタンの中にはなにが入っているのかな……?
夕美 なにを言っているの? グラタンはグラタンだよ? う~ん、もしかしてお兄ちゃん、お腹空いていないの? だったら、夕美だけ……。
正輝 とりあえず、澄さんにお礼の言葉を言ってからにしような(汗)。
夕美 そうだね、そうしよっか(気楽)。
正輝 (携帯で電話をかける)………あ、もしもし?
GM/留守番電話 「ただいま、留守にしております」
正輝 留守か……。
GM/留守番電話 「ご用件のある方はピーッという発信音の後にメッセージをお入れください。ピーッ」
正輝 あ、正輝です。いつもお世話になってます。ええと、この間も…きょ、今日もグラタンありがとうございます。れ、連絡…ください……。
夕美 じゃ、食べよっか?
正輝 「…………そ、そうだな。さあ、温めるかっ」ってところで、「うあぁ!」とグラタンを落としてしまう(笑)。
一同 (笑)
夕美 あぁ~! もう、お兄ちゃん! なにやってるの、もぉ~~。
正輝 わ、悪い。いや、今日はちょっと調子が悪いみたいだな……ははは(乾いた笑み)。
夕美 うん、そうだね……。お兄ちゃん、朝から調子悪そうだったもんね……。
正輝 ああ、片づけは俺がやっておくから、夕美はテレビでも見ていてくれよ。
夕美 お兄ちゃん、調子悪いんでしょ? ここは夕美がやっておくから、お兄ちゃんの方こそ部屋で休んでおきなよ、ねっ?
正輝 捨てたグラタンの中身は……?
GM いや、普通っぽいけど、それがなにか? 食べてみれば、色々と分かったかもしれないけどね(ニヤリ)。
正輝 いや、遠慮しとく(苦笑)。……あいの奴……澄さんの真似をしたのか……?
……ゴア度はまだ上がります。




