衝動編 第二章
+ 変わってしまった日常Ⅰ +
夕美 お兄ちゃん……。
正輝 …………。
夕美 お兄ちゃん……、起きてよぉ~、お兄ちゃんたら(ゆさゆさ)。
正輝 ……うぅん……(寝)。
夕美 朝だよ、早く起きないと遅刻しちゃうよっ(ゆさゆさゆさ)。
正輝 ………ん………あれ、夕美じゃないか。珍しく早く起きられたのか……?
夕美 違うよ。もうちょっとで8時になっちゃうよ。
正輝 …えっ!? やばっ、もう支度しないと!
夕美 パン、焼いておいたから急いでよ、お兄ちゃん。
正輝 ああっ!(頷く) …………しかし、懐かしい夢を見たな…………(ぽつり)。
GM というわけで、登校途中に魅呼音と椎奈に会う。ちなみに、前回の話から二週間経過しているよ。
夕美 あ、魅呼音さん、椎奈さん、おはようございまぁす!
正輝 よぉ、おはよう、魅呼音、椎奈(にっこり)。
魅呼音 あ、あぁ、おはよう(ぎこちない笑顔)。
椎奈 (ぽつりと)………おはよ………(目をそらす)。
四人 …………。
*正輝のオーヴァード化事件以来、ぎこちない関係が続いている。
夕美 ……? ねぇ、お兄ちゃんたち……なにかあったの?
正輝 え、なにもないぞ(にっこり)。
椎奈 …………(こくりと頷く)。
夕美 ふぅ~ん…………。
GM というわけで、昼休み。正輝の携帯がバイブで震える。
正輝 ……あ(携帯を覗く)。
GM/メール 『どうもです♪/あい』
正輝 (連太郎に)あ、ちょっとごめん。
そう、俺は「あい」という子とあの事件以来メールのやりとりをしていた。
具体的なことは書けなかったが、抽象的に自分が変わってしまったことなどを彼女に相談していた。
『どうもです♪ 相変わらず健康な日々を送っているあいです。それだけがあいの取り柄だったり(^^』
メールはいつもこんな感じで、とても元気な子のようだ。
俺は「マサキ」という名前でやりとりとしていた。
『それと、
変わっていくことは悪いことじゃないと思います。人は誰しも日々変わりながら生きていくものだと思っていますし……。わたしも近頃は色々と変えていこうかと思っています。だから、マサキさんも頑張ってください!』
彼女はこうやって、見ず知らずの俺のことを応援してくれていた。
なんとなく、自然と笑みが浮かんでしまう。
さっそく、俺はメールを返信しようとした。
GM/連太郎 「おやおや、正輝くん。いったい誰にメールを打っているのかな? ……女の子か!?」
正輝 え、違うぞ(汗)。
GM/連太郎 「くくぅー、オレが知らない間に、そんなことをしていたなんて……今まで、そんなこと一度もなかったお前も……」
正輝 だから、そういうのに興味ないってお前がよく知っているだろ?
GM/連太郎 「ほっほー、それならそのメール。見せてみろよ!(と、携帯を奪おうとする)」
正輝 あっ……おい、やめろ、連太っ!(抵抗) 普通、こういう、のは、他人に見せない、もんだろ!(奪い合い) プライベートってもんが……。
GM/連太郎 「なにー!? オレとお前の仲で隠し事をする気か!?(携帯を奪い取る)」
正輝 ぐぁ………返せよ、連太!!
魅呼音 (遠くから眺めて)……なに、してるんだか……(呆れ)。
椎奈 ……気になるの……?
魅呼音 へ!? あ、いや、ほら、あいつがそういうのやるのって初めてだったし……(しどろもどろ)。
椎奈 …………わたしは…気になります…………(ぽつり)。
魅呼音 (椎奈を見て)……それって……。
正輝 (連太郎に)だから、これにはその人の悩みとかプライベートのことが書いてあって……。
GM/連太郎 「……………(正輝に携帯を返す)。ま、そういうことならしょうがないな(あっさり)」
正輝 ……?
GM/連太郎 「さぁて、飯を早く食うか」
正輝 ……連太……。
(椎奈 結局、私は正輝の携帯番号……知らない……)
(魅呼音 なんなら、あたしが教えてあげようか?)
GM いや、椎奈はメールアドレスだって知っているよ。UGNの資料にちゃんと載っているし(笑)。
(椎奈 それは……)
(正輝 なんか、それって越えちゃいけない一線のような……)
(夕美 そうかもねぇ。ほら、教えてもいない人から携帯にかかってくると「え~」って感じしない?)
(椎奈 ……する(頷く)。しかも、それが「UGNの資料に載っていたから……」じゃぁ……(笑))
GM 最悪だな(笑)。……だけど、それは任務ではよくあることだろうね。
(椎奈 …………)
魅呼音 (下校時に)あのさ…………。
正輝 (メールの返事を書こうとしている)……え?
魅呼音 今日さ……一緒に帰らない………?
正輝 「あ、え~っと………」実は、メールを打っている時は一人でいたい時間なんだよ。それに、前回のことを吹っ切れたわけじゃないし……「その、悪い……ちょっと用事があるんだよ、だから……(嘘)」
魅呼音 ……そっか、やっぱり……うん、じゃあね(寂笑)。
正輝 ああ、じゃあな……。
魅呼音 …………(教室を出て行く)。
正輝 (小声で)ちょっと、傷つけた…かもな…………。
椎奈 …………(視線)。
正輝 (視線に気付いて)……椎奈……。
椎奈 (ちょっと非難する目)…………(魅呼音の後を追う)。
正輝 …………。
椎奈 (魅呼音に追いついて)……大丈夫……?(心配)
魅呼音 ……え、ああ、うん。大丈夫よ(寂笑)。
椎奈 彼も……きっと、傷ついているのよ………。
魅呼音 ……そうね……(窓から外を眺める)。
二人 …………(黙って家に帰る)。
+ 変わってしまった日常Ⅱ +
GM 次の日。物理の実験があるんだけど、レポートが終わった人から教室に帰れるって感じ。精神で判定してみて。
椎奈 (ころころ)…9。
正輝 (ころころ)7だ。
魅呼音 (ころころ)14ね。
GM 14、それはすごいな。じゃあ、魅呼音、椎奈、正輝の順番に教室に戻れるよ。
魅呼音 まあ、早く終わったし、二人を待っているけど……。
椎奈 …………あれ、魅呼音?
魅呼音 ん、あんたを待っていたんだ。それと正輝を、ね。
椎奈 ……(こくりと頷く)。
二人 …………(待)。
正輝 (しばらくして)……あれ、魅呼音…と、椎奈も……。
(椎奈 (ぽつりと)……「…と、椎奈も」……私はおまけ………)
(正輝 違うって(苦笑)。ただ、先に目に入ったのが魅呼音だっただけだ)
(夕美 お兄ちゃん、言い訳がましい~)
(正輝 俺は、そんな言葉一つ一つに気を配らなければならんのか……)
GM 主人公だし、しょうがないってことで(笑)。
魅呼音 あ、今日は……一緒に帰れそう…?
正輝 あ、ごめん。今日は部活があって………。
魅呼音 ……そっか……。
三人 …………。
正輝 ……そういや、二人とも実験終わるの早かったな。自由落下速度の測定……。
魅呼音 ああ、あたしはたまたま理論に近い数値だったのよ。
椎奈 ……弾道計算よりも単純だから……(笑)。
一同 (笑)
椎奈 なんて言えないので(笑)、「コツがあって……」と話します。
正輝 そっか。
三人 ……(沈黙)……。
正輝 (ぼそりと)ダメだ…会話が続かん(苦笑)。
魅呼音 やっぱ、ここは逃げちゃいけないわね(決心)。「ねぇ、正輝……その…本当に気にしてないの……?」
正輝 なにが?
魅呼音 (ぼそぼそと)オーヴァードのこと……。
三人 ……(沈黙)……。
正輝 (笑顔を作って)いや、変化することは悪いことばかりじゃないさ(メールからの受け売り)。だから、そんなに気にするなよ。
椎奈 ……前向き…なのね……。
正輝 それだけが俺の取り柄みたいなもんだからな。俺がそんなことで落ち込むと思ったのか?(嘘)
魅呼音 …………。
椎奈 …………。
正輝 …まぁ…その……なんだ…………二人とも気遣ってくれて、ありがとな(優しい微笑み)。
魅呼音 ……正輝……。
椎奈 …………(少し嬉しそうな表情)。
正輝 ……それよりさ。
魅呼音 …ん?
正輝 知らなかったこととはいえ、そのことで二人を傷つけことがあったかもしれないな……すまない……。
二人 「「そ、そんなことないっ!」」
魅呼音 (椎奈と顔を見合わせて)…………。
椎奈 (魅呼音と顔を見合わせて)…………。
魅呼音 あはは(微笑み)。
椎奈 …………(少し笑みを浮かべて)。
正輝 ま、昼休みだし、一緒に昼ご飯でも食べるか。
椎奈 ……うん(こくりと頷く)。
+ 変わってしまった日常Ⅲ +
GM/伊集院 十和 「………あ? 春日……(睨)」
正輝 (廊下の向こうに伊集院を見つけて) …………(睨み返す)。
GM/伊集院 「(馬鹿にしたように)春日……前のように、俺に逆らうとひどい目に遭うぜ(にやり)」
正輝 逆らうってなんだよ?(睨)
GM/伊集院 「せいぜい、自重するんだな…正輝くん(にやにや)」
正輝 ……アンナに今度手を出したらただじゃおかないぞ。俺自身、抑えがきかないかもしれないぞ……(凄み)。
GM/伊集院 「くくっ、せいぜい頑張るんだな……」……って、正輝を応援してしまった(笑)。そして、伊集院は去っていく。
GM というわけで、バスケ部の部室についたわけだ。
/部長 「……春日、それで本当に部長の話は辞退するんだな?」
正輝 ええ、家の事情もありますし……。
GM/部長 「そうか。お前以外のことを考えに入れていなかったからな…再考するのは大変だよ(苦笑)」
正輝 それでしたら、連太を押しますけど。
GM/部長 「まあ、声だけはかけておくよ。まあ、そのことについては春日ももう気にするな。ほれ、先に体育館に行くといい」
正輝 はい。
GM じゃあ、部室を出ると後輩たちがいる。
/後輩たち 「先輩……部長の話辞退するって本当ですか?」「俺…春日先輩が部長だったらよかったのにって……」
正輝 ああ、本当だよ。だけど、別にいなくなるってわけじゃないからさ。
GM/後輩たち 「俺たち、春日先輩を尊敬しているっス」「バスケ部はやめるとかおっしゃらなくて、よかったですよ…」
正輝 まあ、これからも同じ部活の仲間としてよろしく頼むよ(笑顔)。
GM/後輩たち 「はい!!」
(夕美 お兄ちゃん、もってもて(笑))
(椎奈 汗臭い友情……(←苦笑。でも、なんか嬉しそう))
(魅呼音 汗臭いって、そんな(笑))
俺はバスケ部を続けていいものか迷っていた。
しかし、結局はバスケを続けることを選んだ。
小学校の頃から続けていたバスケをこんな形でやめたくはない、というそんな意地のようなものであったが。
例え、“ヒト”でなくとも、それぐらいのことは許されるんじゃないだろうか。
俺はそう考えていた。
しかし、結局俺はバスケを続けることはできなくなる。
それも、最悪の形によって―――




