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覚醒編 第六章

 


    + レッドラバー +

 


 


GM/坂本 「とりあえず、このクラブハウスで薬が流されているのを掴みました。ここから先はファルスハーツのこともありますし、潜入をしていただけませんか?」

魅呼音 ……分かったわ(少し嫌そうな顔)。

椎奈 ……はい(頷く)。

GM/坂本 「さすがに、私では目立ってしまうものでしてね……」ちなみに、クラブハウスはレッドラバーという名前で、柄の悪い少年少女の溜まり場みたいになっている。

 


 


椎奈 (クラブハウスに入って)……魅呼音、怒ってる……?

魅呼音 え、ちょっとね……。

椎奈 任務のこと……?

魅呼音 いや、そうじゃなくってね。こんな薄暗い所で、どうでもいい曲聞いて、なにをするわけでもなくたむろっている連中を見ているとどうもね……(イライラ)。

椎奈 「……でも、やらないと……」それに、こういうところは初めてだから、実はドキドキ(笑)。

二人 …………(きょろきょろ)。

GM/男A 「ねね、君たちあんまり見ない顔だね。女の子だけで遊びに来たの?(軽い口調)」

椎奈 ………?(観察)

GM/男A 「どう、俺とちょっと話さない?」

椎奈 ……話さない……(きっぱり)。

GM/男A 「そんなつれないこと言わないでさぁ……」

魅呼音 ま、いいんじゃない? (小声で)なにか知っているかもしれないし……。

椎奈 ……そう? それなら、いい……(こくりと頷く)。

GM/男A 「…? 君たち、変わっているねぇ。でも、君たち可愛いね……よくそう言われない?」

椎奈 ……言われない(ぽつり)。

GM/男A 「それは周りにいる男がダメなんだよ。俺なら毎日言ってあげるね」


(夕美 ほら、お兄ちゃん言われてるよ?(笑))

(正輝 悪かったな、鈍感男で(笑))


魅呼音 (伊集院十和について聞いたみたが)……どうも、知らなそうよね。

椎奈 知らない…の? それじゃあ…(立ち去ろうとする)

魅呼音 知らないんだったら、いいわ。

GM/男A 「ちょ、ちょちょちょっと待ってよ。伊集院だろ? アレだろ?」

椎奈 あれって?

GM/男A 「俺の知り合いに伊集院って奴と仲がいい奴がいるんだよ。そいつだったら、すぐに連絡つくから、な、な、な?」

椎奈 …………分かった。

GM じゃあ、その男はちょっと離れた所で電話をかけている。

魅呼音 なんか、嘘くさいわよねぇ……。

椎奈 怪しいけど、でも、念のため……。


(正輝 ……こんなナンパに引っかかってる場合かよ(笑))

一同 (苦笑)


GM/男A 「なんかね今から会えそうだよ。これからさ、ちょっと行かない?」

魅呼音 う~ん……。

GM/男A 「ほら、すぐそこだし」

魅呼音 う~ん………。

GM/男A 「駅前でこれから待ち合わせしてるんだけど。すぐ来てくれるってさ。ねえねえ、どうよ?」

魅呼音 まぁ、ここにいるよりはマシかなぁ……。

椎奈 (魅呼音の呟きを聞いて)行く……。

GM/男A 「じゃあ、行こっか」とクラブハウスを出て行く。

二人 …………(ついていく)。

GM それなら、どんどん人通りの少ない裏路地の方へ入っていくけど……。

魅呼音 ちょっと、駅前に行くんじゃなかったの?

GM/男A 「いやいやいや、こっちの方が近道なんだって」

椎奈 嘘ついているでしょ…?

GM/男A 「いやいや、嘘だなんてそんなっ」(→結局、なにか情報があるかと思いついていってしまう二人)


 *オーヴァードだからできることです。普通だったら、こんな男についていってはいけません。

 


 


 


    + 裏路地 +

 


 


GM 椎奈と魅呼音がたどり着いた先には、下卑た笑みを浮かべるチンピラたちが数人いる。

  /チンピラたち 「おー、すげーかわいい子じゃん」「俺たちと楽しもうぜ~」

椎奈 どういうことでしょう?

魅呼音 はぁ~、ただのチンピラのようね(苦笑)。

椎奈 ファルスハーツの鉄砲玉とか?

魅呼音 あれが…? それはないわよ(→余裕ある二人)。でもまあ、一応聞くだけ聞いてみようかしら。(男たちに)ちょっと、話は聞かせてもらえないの?

GM/チンピラたち 「へっへっへ、そいつはベッドの中でたっぷりとなぁ…」

魅呼音 …ほらね?(笑)

一同 (笑)

椎奈 拳銃を使うのももったいないです……《ワーディング》。

GM それじゃあ、苦しみだしてばたばたと倒れてしまうよ。

魅呼音 タバコの吸い過ぎじゃない?(冷たく)

椎奈 ……タバコは二十歳になってから……。

GM 倒れた拍子に、懐からビニールに入った粉末状の薬らしきものが。

二人 っ!!

魅呼音 ちょっと、そいつ一人に事情を聞いてみようかしら?

 


 

 …………。

 


 

GM/男B 「(脅されて)し、知らねぇ……。俺たちはただ、嫌がる女に無理矢理それを打って……」

椎奈 ただのドラッグね……。

魅呼音 ……サイテーね(殴る)。

GM/男B 「ぐはっ………(気絶)」

魅呼音 ……はぁ、とんだ無駄足だったみたいね。

椎奈 ……まったく…です……。

GM 椎奈の携帯に坂本から連絡が入るよ。

椎奈 (携帯に出て)はい…?

GM/坂本 「くっ……まずいことになりました………クラブハウスから出てきた薬を持った少年の後をつけていたら……アタリだったようで………」

椎奈 えっ……。

GM/坂本 「三人のうち、一人が昏倒しまして。二人がジャーム化しました。一人は捕獲できたんですが、一人は逃がしてしまって……」

椎奈 どちらに逃げたか分かりませんか…?

GM/坂本 「それは………うわぁぁ!!!(ぶつん。つーつーつー)」

一同 坂本さ~ん!!(絶叫)

魅呼音 坂本さん、どこにいるか分からないの?

椎奈 「分からない………でも、この近く……(走り出す)」《プロファイリング》でだいたいの場所を推察……。「こっち……!」

 


 


GM たどり着くと、ビルとビルの隙間の裏路地で、道の真ん中で倒れている坂本さんの姿がある。周囲には誰もいない。

魅呼音 坂本さんっ!(駆け寄る)

椎奈 (坂本さんの傷を調べて)爪の跡……とりあえず、止血をしないと……。

GM/坂本 「うぅ……(苦)」

魅呼音 ひとまず、救急車に連絡をしないと……。

椎奈 ……上っ!!(と、銃を構える)

GM/ジャーム 「(上から降ってくる)GRUUUUUUUU!」

魅呼音 ……えっ……(一瞬止まる)。

椎奈 《オウガバトル》、《シューティングシステム:射撃》! (ころころ)17。

 


 


挿絵(By みてみん)


 


 


 


GM/ジャーム 「(身体をひねってかわす)GRYAAAAAA!」(ころころ)攻撃目標は坂本か…(苦笑)。

魅呼音 ……だめだ、あたしはとっさに動けないわ……(不意打ち)。

椎奈 ダメ…私も行動しちゃった……。

GM/ジャーム 「GIYAAAA!!(ザシュッという音と共に坂本さんが切りつけられる)」……そして、《影走り》相当の《瞬間退場》でエンゲージから離れていくけど、後を追う?

魅呼音 でも…坂本さんが……。

椎奈 ……(こくりと頷く)。

GM/坂本 「(なんとか声を絞り出して)いえ、私のことはいいですから……早くジャームの後を追ってください……。人通りの多いところにジャームが逃げてしまう前に………」

魅呼音 …………。

椎奈 ……分かった……。

 


 


 


    + キュマイラ +

 


 


椎奈 私も《軽功》で壁を走って追いかけます(ダッシュ)。

魅呼音 あたしは地面を普通に走るしかないのよね……でも、できるだけ急ぐわ。

 


 


GM 魅呼音がどんどん引き離されていくわけだが、ふと見るとビルの倉庫のシャッターが壊されているのを見かける。

魅呼音 ………これは………?

 


 


 あたしは目を凝らしてみると、暗い陰に蠢くものを見つけた。

 その輪郭は人というのはすでにおこがましい、異形の姿。

 不自然に膨れ上がった筋肉。硬質化し変色した皮膚。目は獰猛な赤い光を放っていた。

 その赤い光は四つ。

 異形の影は二つ。

「どうやら、三人が三人ともジャーム化してしまったようね」

 あたしは、闘争という名の衝動を感じる。

 この時のあたしは、軽い興奮状態にあえて身を任せて、戦うことに集中する。必死に衝動を抑え込まず、柳のように身を任すのだ。

 ふっと、息を吐く。

 激流のような衝動は、あたしを突き抜け――気分を落ち着かせた。

 そして、あたしは戦闘態勢に入った。


 自分の体内に眠るウィルスを活性化させ、拳の皮膚を破きながら爪のような骨を突き出させた。その爪は鋭く、並の刃物なんかより遥かに切れ味があり、頑丈だ。

 《一角鬼》――この現象(エフェクト)をそう呼ぶことをあたしはUGNで教わった。



GM 戦闘開始だね。

魅呼音 《雷の牙》+《獣の力》で攻撃よ。

 


 


 あたしは、体内に流れる電気が“爪”の部分に集まっていき、スパークし始めるのを感じる。そして、一気に間合いをつめる。

 そして、一瞬だけ筋肉を躍動させ、人間以上の力を振るった。

 


 


挿絵(By みてみん)

 


 


 


 じゃぎんっ!

 という音とともに、ジャーム化した異形の影は2体とも崩れ落ちていった。

 


 


魅呼音 あたしも、早く椎奈の後を追わないとね……(再び駆け出す)。

 


 


 

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