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あの時、この時(ネタ帳)  作者: 林原こうた
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学生生活で愛したいと思う人と出会い死んでいくまで。@ネタ帳2


真夜中を過ぎたこの街をこの小山から見ているのは私だけだと思う。

時間は正午0時を過ぎていた。

冷たい風が吹いては、また静寂の時間が訪れる。

このような時間を永遠に繰り返しているように感じた。


しかし、時計を見るとたかが数分も過ぎていないことを実感させられる。

周りは緑に生い茂り、近くは車両があっても、滅多に人は通らない。



私がここに来たのには理由は必要ない。

強いて言うのであれば、私が悩んだ時の日課とでも言っておきたい。

今日、いや、昨日私は好きな人に告白をして振られただけ。

ただ、そのような理由でここにいるのだ。


もしこのことを知っている者が見たら、私を十中八九は自殺志願者と見るのであろうか?

こんなクダラナイ理由で自殺をする人が増加すれば、きっと一年と足らずしてこの地球の人類という存在は滅ぶことになる。


はぁ。と溜息をつく。

しかし、その行動では何も私の無念を改装できない。


誰にも干渉されない場所で物事を耽ることで自分に酔いたいだけなのだろうか。

断じてこのような人間ではないが、家など街の喫茶店など誰かが鑑賞しているかもしれない場所で振られた悲しみと苦痛を脳内で再生したくなかったってのは一理ある。


街の光がギラギラと光り車と思われる光が幾つも一定の方向流れては切れ、時折赤く光る。

彼女とは




その時、一件の電話が来た。

「もしもし?あぁ青木?」

青木とは、高校からの友達だ。

私たちは現在、高校2年生でお互い部活動にも勤勉もせず短い間柄だが浸しい関係を贈らせてもらっている。


「こんな時間に電話してきてどうした?」

私は街を見下ろしたガードレールから離れ、近くの寂れたバス停へと腰を下ろした。

「お前振られたんだってなwざまぁみろぉ!!」

「うるさいなぁ。人生失恋して何歩でしょ。」

「それは一度、恋愛を味わった奴は言うセリフだろ?」

「チェ。。」

「それでもう諦めるのか。。?」

「っへ?」

またかここでこんなセリフが来るとは思わなかった。

振られたら諦めるというのがそれ以上自分を傷つけないための最適な方法ではある。

しかし、そうも簡単に彼女を諦められない自分がいた。


本当に彼女のことが好きだからだ。



私はここに断言する。

寂しいからと手首を切り、女友達もましては親からも見放されている。

援交によって自らの存在意義を見出すぐらいなら、俺と一発ヤらせろ。

いや、ヤらなくても良い!!

ずっと傍にいてやる。

俺は録でもないガキかもしれない。

そんな自分でも、夢を追いかけけるより、生きているより大事にしたいことがある。


他人が好きで堪らないと言ったら、偽善者と呼ぶ誰かがいるかもしれない。


それでも、初めて何かを判り合えた気がしたんだ。

気のせいでも良い。間違えでもいい。

今ある自分の感情を誤魔化しきれないほど、私はあなたのことしか見ていられない。


「ヤってやるぞ、、ヤってやるぞ。。」

「はぁ?何エロいこと言ってるの?」


「だぁぁぁぁ!!!!俺はかすみのことがすきだぁぁぁっ!!!!」


「あのぅ?」(※受話器の音ではありません。)

「はぁ?」

「見てわかるとお思うんだけど、警察です。」


そのあと俺は警察に自転車ごと連行された。

パトカーの中で警察官(巡査)の恋愛に対する私的哲学を長々と聞かされていたが、それについて語るのはまたの機会にしたい。

家に着いた後、母親に大きな声で笑われ、父親は面目なさそうに俯いていた。


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