6話 諦めた夢を見れるのかな?
子供のころ
姉の大学の文化祭に行った
姉はダンスを習っていて
その踊りを見た私を虜にした
同級生の誰よりも輝いていて
まぶしかった
容姿は中の中程度なのに
そのダンスだけで
上の中くらいには
輝きを増していた
私は
その姉のダンスに憧れて
踊りを始めた
シェリダ「お姉ちゃん?
私もお姉ちゃんみたいに
可愛く踊れるかな?」
サシャ「さあ
どうだろうね?
でも
私の妹ならなれるよ?
シェリダ「うん!」
そうやって
ダンスを習う事に決めた
だが
ダンス教室
先生「どうしたの!?
マクシールさん!?」
うずくまり
苦しそうにしてるシェリダ
シェリダ「・・・なに・・これ?」
運ばれた病院で
精神科に受診して
くださいと言われ
精神科
自閉症スペクトラムの
疑いがあります
シェリダ「・・・え?
・・・なに・・それ?
ミリア「それって
治るのですか!?」
医者「・・・
治らない物と
思ってください
シェリダ「・・・
・・・治らないの?
それからだ
小学校にすら通えなくなった
自閉症スペクトラムの特徴
感覚過敏
私の場合 視覚過敏
日の光の刺激が強すぎて
それが神経痛のようだ
さらに
もう一つの特徴
連想ゲームのように
脳内があれこれ思考してしまうから
神経痛と脳内疲労によって
勉強しても頭に入らないどころか
シェリダ「・・・
・・・朝に
・・・学校すら通えない
シェリダ「でも
踊りは諦めきれなかった
だから私は
光のない夜にダンスを
練習することを選んだ」
なにしてるのよ?
こんな夜遅くに
公園
シェリダ「お姉ちゃん?」
サシャ「帰るわよ?」
シェリダ「ねえ
お姉ちゃん!?
シェリダも
お姉ちゃんみたいに
文化祭で
ダンスを披露できるかな!?
サシャ「・・・」
シェリダ「私も
お姉ちゃんみたいに
誰よりも輝いて
文化祭でお姉ちゃんみたいに
かっこよく
踊ることができるかな!?
サシャ「・・・」
サシャ「・・・その身体じゃ
朝に
学校すら通えないでしょ?
シェリダ「・・・」
サシャ「・・・
・・・諦めな?
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・・・」
シェリダ「・・・・・・・言ったじゃん?
お姉ちゃんの
妹ならできるって!?
サシャ「・・・」
シェリダ「・・・お姉ちゃん
お姉ちゃん!
言ってくれたじゃん!?
現在
夜21時 公園
シェリダ「・・・
しなやかに
優雅に美しく
流れるように
ダンスで
ステップを踏むシェリダ
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・高校生だけど
・・・もう
・・・文化祭で踊るのは
・・・諦めている
シェリダ「・・・だって
・・・朝に学校
・・・行けないもん
シェリダ「・・・もう
・・・あきらめて」
だったら
夜に踊ればいいじゃん?
シェリダ「ファル?
なんでこの時間に?」
ファル「今日は
久しぶりに
身体を休めることにした
食材の買出しも
これ以上 買ったら
冷蔵庫もパンクするからな」
ファル「ダンスしたかったんだな?」
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・・・したかったけど」
ファル「それは
文化祭じゃなくても
いいのか?
シェリダ「・・・え?」
ファル「オーディエンスの前で
輝ければ
それが満足できるか?
シェリダ「・・・どういうこと?」
ファル「夜なら
光刺激が和らぐのだろう?
だったら
この公園で
オーディエンスの前で
踊ればいい
シェリダ「・・・」
ファル「それで良いなら
なんでも手伝うよ?」
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・・・・」
シェリダ「・・・・・・・・・・」
・・・手伝うって
・・・言った?
ファル「え?」
シェリダ「しかも
”なんでも”って言った?」
ファル「・・・あ、あぁ」
シェリダ「だったら~
ファルの創った歌詞で
ファルの歌声に乘って
踊りたいな~♪
ファル「・・・え?」
シェリダ「私が
数時間かけて創った歌に
即興でアンサーソング
創れちゃう人が
どこかに居ましたね~?」
ファル「・・・な・・なんのことかな?」
シェリダ「・・・
”なんでも手伝う”って
言ったよね~?
ファル「・・・
・・・はい
・・・言いました
シェリダ「だったらさ~
するしかないよね
公園ライヴ?
ファル「・・・」
シェリダ「・・・フフ
めっちゃ
楽しみなんですけど~!
あり得ないほど
アガってきたんですけど~!!
ファル「人前で踊ることに
抵抗はないのか!?」
シェリダ「子供のころ
そんなことは
当たり前のように
してたし~?」
ファル「・・・」
シェリダ「45歳なのに
うかつだよね~
”なんでも手伝う”なんて
言うなんてね~?
ファル「・・・う」
シェリダ「だったら~
なんでも
手伝ってもらうからね~?♪




