4話 想いが溢れて止まらない
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シェリダの部屋
シェリダ「・・・」
寝転がりながら
部屋の天井を見つめ
その時が来るのを待つ
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・うん
降ってきた♪
シェリダ「・・・」
ノートにペンを走らせ
その降って来た物を書く
シェリダ「これで良し
えっと
この歌詞の題材になる曲は
・・・・・・う~ん
この歌詞には
自分でメロディを創ろう
シェリダ「・・・」
自由に自分らしく
その歌詞にメロディを創った
シェリダ「(8割が絶望的な歌詞だけど
絶望→出逢い→共感→希望
あえて ここは
歌詞と真逆の演出
8割の絶望を美しく清らかに
・・・うん
このギャップが良いかも)」
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・うん・・できた」
シェリダ「・・・でも
聴かせられる相手が居ないや
シェリダ「(母さんに聴かせても
”そんな遊びはやめろ”と
言われるだけだし
姉さんに聴かせても
過去に嘲笑われただけ
・・・あ!!
今なら
聴かせられる
相手が居るじゃん!!
シェリダ「・・・」
時計を見つめる
シェリダ「(そろそろ0時か
グッドタイミング!!
深夜0時 公園
ファル「聴かせたい物?」
シェリダ「・・・」
シェリダ「(・・・大丈夫
・・・ファルは
姉に
嘲笑われた過去を思い出す
シェリダ「・・・」
ファル「シェリダ?」
シェリダ「(・・・ちがう
・・・ファルは
なんでも受け入れてくれる
シェリダ「私ね
遊びで歌を創ってるの」
ファル「へぇ~
どんなのなの?
聴かせてよ?」
シェリダ「・・・」
シェリダ「(・・・やっぱり貴方は
そうやって
私のやることに
興味を持って
話を聞いてくれる
シェリダ「・・・」
可愛らしい少女の歌声で
歌を唄うシェリダ
シェリダ「・・・タイトル
”君は僕なんだ”
こんな世界
どうして受け入れられるの?
これが運命なら壊したい
ずっとずっと憎めるように
救われるのなら・・願うのはやめよう
そんな物 探しても
どこにもない
信じられる者が居れば
少しは楽になれるのかな?
・・・どうしてだろう
・・・縋りたいのは
どうして世界は
絶望があるの?
限られた人にだけ
与えるのは何故?
何も知らないで笑える
人を許せそうにない
世界は不平等で
限られた人にだけ優しい
こんな世界
どうして受け入れられるの?
これが運命なら壊したい
ずっとずっと憎めるように
救われるのなら・・願うのはやめよう
そんな物 探しても
どこにもない
信じられる者が居れば
少しは楽になれるのかな?
・・・どうしてだろう?
・・・縋りたいのは
少しくらい
世界は優しくしてよ?
あぁ 痛いよ
泣いている
どうして僕は
生きているんだろう?
・・・強く・・強く
・・・叫びたいよ
星降る夜に唄う君は
なぜ泣いているの?
そうか
君も僕と同じ
僕と同じなんだね?
僕たちは ただ生きるの
何もなくていいから
ただ生きてればいい
信じられる者が今
今 ここに居るのだから
それだけで僕らは救われる
生きていたい
信じ合える者が今ここに居る
同じ僕と手をつないで
同じ道を行くんだ
不安になる物はない
こっちの方が
ずっと しっくりくる
ありがとう
僕と出逢ってくれて
同じなんだね?
君と僕は同じ
君は僕なんだ
ファル「・・・」
シェリダ「(・・・唄い終わったけど)
脳内で
姉に嘲笑われた記憶が
よみがえる
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・・・・・
(・・・怖い)
ファル「・・・シェリダ?
聴き惚れてしまったよ
シェリダ「・・・
・・・え?
ファル「純粋 無垢な少女のような歌声
耳にも心地よく
優しく癒してくれるような歌声」
シェリダ「・・・そ
・・・そんなことないよ!!」
ファル「ねえ この歌詞って
僕の立場になって
考えて創ってくれたの?
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・・・なんで
・・・なんで
・・・わかるの?
ファル「まるで
僕を表現したような
歌詞に感じたから」
シェリダ「・・・」
シェリダ「そうだよ?
きっとファルは絶望している
だったら救われて欲しい
その救いの相手が
私だったら良いなって
ファル「・・・」
シェリダ「・・・そう
・・・願いを込めて
・・・創りました」
ファル「・・・」
シェリダに
近づき抱きしめた
シェリダ「・・・ファ!
・・・ファル!?」
ファル「・・・」
ありがとう
シェリダ「え?」
ファル「僕の立場になって
僕の立場になって
考えてくれてありがとう
シェリダ「・・・ファル」
ファル「その歌詞の応えに
アンサーソング
唄ってもいい?
シェリダ「・・・え?」
ファル「歌のタイトルは
”ねえ どうして?”に
しようかな」
そのアンサーソングを
唄い始めたファル
シェリダ「・・・
・・・優しい歌声
何もかも受け止めてくれて
つつんでくれそうな
雰囲気を感じる
ファル「・・・
星降る夜に歌を唄うの
想いのままに感情のままに
この世界を呪う歌なんだよ?
私には
それしかできないんだ
限られた人にだけ優しい世界
こんな物が大嫌いだ
どうして私は
はじかれたの?
・・・何もないのなら
・・・消えてしまいたい
ねえ どうして?
貴方は居るの?
ねえ どうして?
私と居るの?
バカだなぁって
笑ってもいいかしら?
私には何もないのに
何もなくていいって言うの?
その方が純粋に生きられるの?
この私を肯定しようと言うの?
なら私が産まれた理由を教えて?
それは無くてもいいの?
生きる意味もなくてもいいの?
ただ生きてればいい?
それだけでいい?
理解したよ
貴方は私なんだ
これは
絶望ではないんだよ?
やっと見つけた私の希望
生きることに
意味があるとしたら
何もなくていいって
気づいたこと
気づいちゃった
幸せは与えられる物ではないって
貴方と見つける物なんだって
貴方が教えてくれたんだよ?
ねえ どうして?
貴方は居るの?
ねえ どうして?
私と居てくれるの?
バカだなぁって
笑ってもいいかしら?
私には
何もなかったのに
シェリダ「・・・」
ファル「これがシェリダの歌の
僕のアンサーソングだよ?」
シェリダ「・・・」
シェリダ「ねえ これって
私の立場になって
考えて創ってくれたの?
ファル「シェリダの歌詞の
”泣きながら星降る夜に
歌を唄う女の子が救われますように”
そう願いを込めて
創ったんだよ?」
シェリダ「・・・」
ファル「そして
それを救えるのが
僕であって欲しい
シェリダ「・・・」
ファル「願望も
込めちゃったけどね」
シェリダ「・・・」
シェリダ「・・・・・・・」
ファルに飛びついて
抱きしめた
ファル「シェリダ!?」
シェリダ「・・・
・・・ズルいよ?
ファル「・・・」
シェリダ「・・・そうやって
・・・ファルは
私の事を
なんでも受け入れてくれる
ファル「良かった」
シェリダ「(ネット情報だから
本当かわからないけど
自閉症スペクトラムの人は
人によっては
創造性と共感力は
健常者より優れているらしい
シェリダ「(・・・この
・・・分かり合える共感が
・・・自閉症スペクトラムの
・・・特徴なら
自閉症スペクトラムも
悪くはない
シェリダ「(・・・まあ
ヴァンパイアのような
生き方になるけどね
シェリダ「・・・どうしようファル?
想いが溢れて止まらない
シェリダ「この気持ちの行き場を
この気持ちの行き場を
貴方に ぶつけてもいいかな?




