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この世界は大多数に合わせて創られている  作者: ausunoto


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2/4

2話 同じ痛みを抱えている者同士




       午後 16時 起床


       ペットと遊ぶ


       夕飯を食べ



       洗濯物をして


       食器を洗って


       お米を炊いて


       

       値引きの


       野菜や肉 魚


       お米より安い


       炭水化物を探しに


       スーパーのはしご




全部おわって






         おっつー?


         今日も大変だったねぇ?








深夜0時 近くの公園


ファル「(・・・なぜか






         昨夜 知り合った


         女子高生と


         この公園でお喋り


         するようになった





シェリダ「さあ

     今夜も始めようか?





         大多数からはじかれた


         痛みと悲しみの共感を






シェリダ「親は学校に行けと言うけど

     朝に活動したら

     最悪だって~の


     視覚過敏で

     日の光がきつすぎて

     常に神経痛

     勉強どころか

     学校まで歩いて行けない」



ファル「たしかに

    授業を受けても

    何も頭に入らないよね」



シェリダ「親に

     ”友達居ないの?”と

     言われるけど

     作れるわけないって~

     生活スタイル真逆なのに

     私が体調良くなるころには

     同級生は寝てるって~の」



ファル「身体が

    ただでさえきついのに

    人付き合いなんてできないよね」



シェリダ「姉に

     ”少しはおしゃれしたら?”と

     言われるけど

     私が元気な頃には

     店が閉まってるし」



ファル「この世界は

    深夜に生きる人には

    優しくないからねぇ」



シェリダ「・・・」



ファル「どうしたの?」



シェリダ「・・・ファルってさ






         私の

 

         どんなグチでも


         聞いてくれるよね?





ファル「え?」


シェリダ「しかも







          嫌がるどころか


          共感までしてくれるし







シェリダ「・・・なんなの?」


ファル「・・・えっと

    ・・・僕って嫌われた?」



シェリダ「う~うん

     感謝してるの

     普通居ないよ?

     グチなんて聞きたい人


     それどころか

     話まで聞いてくれて

     共感までしてくれる人なんて」




ファル「まあ







        共感しかできないからな







ファル「僕も君みたいな者だし」


シェリダ「あなたも視覚過敏?」


ファル「そんなようなもの」


シェリダ「・・・生きづらいよね」


ファル「生きづらいな」






         どうしても


         気になって仕方のないことを


         切り出したシェリダ






シェリダ「ねえ?

     あなたって本当に45歳?

     どう見ても私と同じ歳にしか

     見えないんだけど?」


ファル「普通に45歳だよ?」


シェリダ「じゃあ

     なんでそんなに若いの!?

     若さの秘訣とかあるの!?

     知りたい!!」



ファル「・・・」


ファル「・・・何て言うか






          自閉症スペクトラムだからね





シェリダ「・・・









           ・・・え?








ファル「自閉症スペクトラムの人の特徴に

    若く見える 歳を取らないように見える

    そういうのがあるらしい

    本当かどうかわからないけどね」



シェリダ「・・・






       ・・・私も


       ・・・自閉症スペクトラムだよ?







ファル「え?」


シェリダ「あなたも

     自閉症スペクトラムの特徴

     感覚過敏による視覚過敏で

     夜から行動してるの?」


ファル「そうだけど」


シェリダ「義務教育とかに行けた?」


ファル「ムリだったな」


シェリダ「友達は?」


ファル「こんな生活スタイルの人間に

    作れるわけがない」


シェリダ「世界ってどう思う?」


ファル「理不尽しかないなぁ」



シェリダ「・・・」


ファル「どうしたの?」


シェリダ「・・・」


シェリダ「・・・・・・」


シェリダ「・・・・・・・・・・

     ・・・・・・・・・・・・








           ・・・あなたって


           ・・・私なの?










ファル「どういうこと?」


シェリダ「・・・まるで







        ・・・私なんだもん






シェリダ「家で楽しみはあるの?」


ファル「ペットと遊ぶことかな」


シェリダ「たしか昨夜

     障害基礎年金で

     暮らしてるって言ってたのに

     どこにペット飼う財力が?」



ファル「まあ







         兄に世話を

 

         押し付けられたからね









シェリダ「・・・え?」


ファル「餌代くらいは

    出してくれるけど」


ファル「僕が面倒を見ないと

    ペットが死ぬし

    父親から”処分”って言葉が

    出たくらいだからね」



シェリダ「・・・それ








          ・・・何年

 

          ・・・ペットの


          ・・・世話をしてるの?








ファル「現在進行形で

    28年以上かな」


シェリダ「・・・私が産まれるよりも

     ・・・十数年育ててる

     ・・・もうそのペット

     ・・・子供のようなものじゃん」



シェリダ「人生で

     やりたかったこと

     なかったの?」



ファル「普通にあったなぁ」



シェリダ「じゃあ

     なんで押し付けられた

     ペットの世話をしてるのよ!?

     やりたいことまで投げ出してまで!?」



ファル「僕が世話をしないと








          ペットが死ぬからね







シェリダ「・・・」


ファル「どうしたの?」


シェリダ「・・・どこの







         どこの世界に居るのよ?


         自分の人生を投げ出してまで


         兄に押し付けられたペットを


         28年以上も世話してる人間なんて









シェリダ「・・・世界中探しても

     ・・・数えるくらいしか

     ・・・居ないと思う」



ファル「だって

    可愛いからな」



シェリダ「・・・」







          両手で


          ファルの顔をつつんで


          じーーーーーーっと

 

          瞳を見つけた






シェリダ「・・・」


ファル「・・・あ・・あの?」


シェリダ「・・・








          性格が顔に出るって本当なのね









ファル「え?」


シェリダ「優しさでできてるような

     顔つきしてるし

     瞳も綺麗で澄んでいる


     話しやすいし

     やわらかい雰囲気を感じるし

     どんなことでも受け止めてくれそう」



ファル「(・・・なに?

     ・・・この褒め殺し)」




シェリダ「・・・もしかして






         お金以外は


         超優良物件なんじゃない?






ファル「(・・・お金)」



シェリダ「・・・ねえ?







          私を彼女にしない?







ファル「・・・え








          えええええええええええ!


          えええええええええええええ!!


          えええええええええええええええ!!!







シェリダ「深夜に大声出すものじゃないと

     昨夜ファルに言われたのだけど?」



ファル「いや だって!

    こんな おじさん捕まえて

    何を言ってるの!?」



シェリダ「大丈夫

     あなたって見た目は

     私と同い歳だから







            年齢なんて数値♪







ファル「いや でも!

    昨夜 逢ったばかりだし!!」



シェリダ「私が彼女じゃイヤ?

     こう見えても

     仕方なく学校に行った日は

     男子にモテるんだけど?」


ファル「イヤとかじゃなくて!」



シェリダ「45歳が

     JKと

     付き合えるのなら

     自慢できるんじゃな~い?」



ファル「自慢したって

    仕方ないだろ!?」



シェリダ「(・・・あ

      ・・・わかった






          この人


          とんでもなく


          純粋で初心なんだ







シェリダ「(だって

      そうだよね

      自分の人生犠牲にしてまで

      兄に押し付けられたペットの

      世話をしてるくらいだもんね)」



ファル「・・・あの?







      そろそろ

      僕の顔から両手を

      放してくれると





               ・・・あ

               ごめ~ん








シェリダ「まあ いっか

     知らない間に夜が明けそうだし」


ファル「いつの間に」






         少しずつ


         空が明るみ始めた





シェリダ「さあ

     日の光はきついから

     とっとと家に帰って

     寝ようかなぁ」


シェリダ「まるで

     ヴァンパイアみたいだけどね~」


ファル「・・・たしかに」



シェリダ「明日も






        深夜0時

 

        この公園でね?






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