閑話 せー欲が強く見えがちな姉
〜兄不在時の事情聴取〜
みなと「そんなの、航太に関係ないじゃん」
航太「"家族間で"してたら、おかしいだろ。音哉が学校内でどんな目にさらされてるか、知らないの」
みなと「だって、音哉が望んだことでしょ? 女子にモテないから、私を使ったんだよ」
航太「お前、他の患者ともやってる? 暇だから」
みなと「いちいち数、かぞえてないよ。患者同士の恋愛とか、ここじゃ当たり前だよ」
航太「(ほんっと、だらしない……)」
みなと「って、言うと思った?」
航太「(なんだ、その顔は)」
みなと「音哉以外とは、やってないよ。他人のことなんて、信じられないもん」
航太「……それが悪だって、分かった上でやってるの」
みなと「音哉には、安心させたいから。子供が一人居れば、私が亡くなったとしても安心でしょ」
航太「……何、言ってんの。子供に障がいがあったら、かわいそうとか思わないの」
みなと「私の頭に問題あるって、言いたいの?」
航太「(……ほんっと、上とは噛み合わない。みなとは性欲バカだし、音哉は姉に過保護だし)」
みなと「そんなに気になるなら、音哉と話せばいいじゃん。私なんかより、まだ理解はあるんじゃない? 性別だって、違うしね」
航太「……言われなくても、そうするよ」
〜後日〜
音哉「……安心、するからじゃないかな」
航太「あん、しん……」
音哉「……航太はいっしょじゃないから、知らないか」
航太「どういう事」
音哉「……体調が悪い時の感覚って、分かる? イライラしたり、吐き気が込み上げてきたり……」
航太「…………オレらの前では、相当無理してるってこと?」
音哉「まあ……俺の前ではだいぶ自我が出ちゃってるけど、航太の前では陽気な自分を見せたいんじゃないかな」
航太「……それもそれで、困る」
音哉「病気って思うように治療が進まないと、患者に負荷がかかるんだよ。当然パニックも起こるし、場合によっては介助に手をかけることだって、あるかもしれない。航太はそうなった時、嫌でも助けられる?」
航太「……ダメかもしれない(気をつけるポイントが分からない)」
音哉「食事だって無理して食べてるんだから、あんまり言わないで」




