(4)[現代編]七月二日~三日
遅れてすいません。
二日に比べて三日が短めですが、キリがいいのがここなので・・・
神宮寺の家で行われた歓迎会の次の日の朝。
いつも通りの登校時間。
「ったく、もうちょっと寝かしておいてくれてもいいのに・・・」
こんなボヤキがでるのも仕方ない。
結局昨日は帰るのが午後十二時近かったし、何より突然のゲームによって大半の体力を失っていたからな。
寝れたのはほんの数時間だ。
そんなことをのんびりと歩きながら思考していると、いつの間にか学校の玄関に着いていた。
・・・いかんな、いくら何でもボーッとしすぎだ。
「む、甲か。おはよう」
「おーっす・・・」
「・・・眠いなぁ・・・、おはよう」
そんなことを言いながら、ニノ、祐二、ハルが下駄箱に入ってきた。
「よう・・・。やっぱりお前等も、眠いか」
『当たり前のこと聞くな』
まぁ、普段から普通に寝ているはずなのに授業中寝てばかりだしな。
「というか、お前等はもうちょっと起きて授業を受ける努力をしろよ」
俺が呆れ顔でそう言うと
「いやだ」「・・・不可能だ」「無理だね」
断言された。
「・・・そうかい」
それに対して俺はもう、ため息をつくほか無かった。
結局バカ二人は午前中の授業をすべて寝て過ごした。
先生たちも少しは何か言えばいいのに、何も言わない。もはや、叱っても効果が無いと見限られたんだろうか?
そうだとしたらこいつらは本当に救い余裕が無い。
「今更何を言ってるのかねこの子は」
俺が一人そんなことをつらつら考えていると高瀬が話しかけてきた。
「・・・そうなんだがね・・・。こう、友達としてどうにかしてやろうか、とだなぁ」
「無駄ですわ」
「うん、主に時間と労力が」
そこにリズと間宮が参加してきた。
「相変わらず辛辣だな」
「そうでもありませんわよ。私は事実を述べただけですもの」
そう言うのを辛辣と言うんだ。
「何ですの?」
「・・・いや、別に。それより、何か用か?」
「昼休みだから、みんな甲君の所に集まってきたんだよ」
高瀬がこう答えるとさっきまで死んでいるかのように寝ていたバカ二人はガバッと体を起こすと、
「「やっと、昼飯か(だよ)」」
見事なハモリを見せてくれた。
俺たちがそれを激しく微妙な視線で見ていると間宮とリズが
「祐二は?」
「知りませんわよ。どうしてあの男の行動を把握していないといけないんですの?」
「確かにそうだけど・・・」
「それにあの男なら何処にいても、うるさいのには変わりませんわ。よって、そのうち悲鳴なりなんなり聞こえてきますわよ」
「全く反論できない」
そんなことより、とリズ
「早く生徒会室に行きませんこと?早くしないと、またどやされますわよ」
「・・・それは激しくイヤだ」
遅れるといつも何をしてくるかわからない会長がいるんだ、遅れないほうが身のためだ。
「? ニノとハルは?」
「私たちおいて、さっさと行っちゃったよ」
相変わらず友達がいのない奴らだ。
そんなことを思いながら、リズと高瀬、間宮と一緒に生徒会室に向かう甲だった。
「ちぃーす」
「おじゃましますわ」
「・・・どうも」
「はろはろ」
それぞれの挨拶をしながら生徒会室にはいると
「む?甲君か、遅かったな」
「いえまぁ、我が悪友たちの今後のことを話していたらですね・・・」
「・・・今更だろう」
どうも見解はリズたちと同じらしい。
その返事に先に来ていたらしい神宮寺も苦笑いしている。
「? 俺たちがどうかした?」
「何でもない」
「?? まぁいいけど、ちょっと・・・」
そう言って手招きする祐二。
「? 何だよ」
近くに行くと、
「(・・・夏休みの例の件、どうなってる?)」
「(その話か)」
「(当たり前だ。それ以外でどうして、こいつと顔を寄せあうものか)」
「(なんだと、ニノ。もういっぺん!)」
「(まぁまぁ、今は二人とも争ってる暇はないよ)」
「(・・・分かった。それで?)」
「(あぁ、今のところ問題ない。宿泊施設も押さえた。あとは・・・)」
「(あとは会長たちに悟られないことだな)」
俺たちは男四人、顔を寄せあって頷く。端から見ればむさ苦しいだけかも知れないが、今回だけはしょうがない。なぜなら、今度の夏休みに『砂浜ナンパ大作戦』(←祐二命名)を行うことになっている。
よって、海に行くだけならまだしも、ナンパまでしようとしているのだから見つかったら何をさせられるか分からない。
「ふむ、では全員分の宿泊費などをおごって貰おうか?」
『え?』
間抜けにも俺たちは声をそろえて驚く。
そりゃあそうだろう、何しろ会長の声が真後ろから聞こえてくるんだから・・・。
ん?真後ろ?
異常に気付き、俺たち全員がバッと振り向くとものすごく良い笑顔をした女性陣がいた。
「・・・ちょっと話、聞かせて貰おうか?」
「ですわね」
「ずるいですよ、皆さんだけで行くなんて!私も誘ってくれればいいのに」
いつの間にかちゃっかり馴染んでしまった神宮寺は何かずれたことを言っているが・・・。
「ちょっと、お仕置きが必要かな?」
「あはは、甲・・・懲りないね?」
高瀬や間宮までもが詰め寄ってくる。
『い、いや。待て、話し合えば分かりあえる』
奇しくも重なるようにでた言葉は同じだった。そして、その提案は
『却下』
速攻で否決され、後に残ったのは哀れな死骸が四つだけだった。
完!
「って終わらねぇよ?!」
ガバッと身を起こすとそこは保健室だった。
窓から差し込む西日は、穏やかな夕焼けだった。
「・・・あれから三時間くらい?」
「だろうな」
1人呟いたと思っていたそれに返事がある。隣をみると同じようにして、祐二が体を起こしていた。
「ひでぇ目にあったな」
「同感だ」
「二人は無事かね?」
「さぁ?」
あのあと、会長たちからものすごい攻撃を受けた。その途中からの記憶がないのだが、これは思い出さない方がいいと言うことなのだろう。
「当然無事だよ」
「・・・三途の川は見えたが」
すると今度は正面から声が聞こえてくる。そこにはそちらには、体を起こしたニノとハルがいる。
「おう、無事だったか」
「死にかけたけどね」
「・・・うむ」
生きているならよし。だって
「1人でもかけたら、その分一人当たりの経済的負担がものすごく重くなるからな」
全員でため息をつく。
結局、あの計画は会長たちも入れた九人で行くことになった。あげく、彼女たちの経費はすべて俺ら持ちという地獄が待ち受けている。さっきまではあんなに楽しみだったのに・・・。
「・・・なんか行きたくなくなってきた」
はぁ・・・。
また重いため息が全員から漏れる。
「まぁ・・・もうあきらめよう」
「だな・・・」
「前向きに行こう」
「そうだね。日にちも近いし」
「後何日?」
「三日」
「・・・相変わらず夏休みに入る時期が早いけどいいのかね?この学校」
「いいんじゃない?」
「俺たちの気にすることではない」
「その分早く新学期始まるから良いだろ」
詳しいことはまた明日、全員のいるところで話し合おうということになり、その日は全員そのまま帰った。
翌日の昼休み。
今日は早めに集まり、昼食をそうそうにすませ、昨日言っていたとおり夏休みの計画を始めた。
「・・・以上で概要の説明は終わりだ」
今はニノから日程等の話を聞いているところだ。
「何か質問、または意見はないか?」
男子四人が決めた日程なので女性陣の方にそう投げかける
「はいはーい」
すると一番に間宮の手が上がる。
ちなみに俺は書記官っぽいことをしている。ホワイトボードに書くのはハルの役目だ。祐二は・・・雑用?
「花火は?」
「花火?・・・あぁ、買いに行くのが面倒だからって俺たちはやめておいたのだ。後始末もあるしな」
「え~、やろうよ」
こちらをみながらそんなことを言ってくる。俺に決定県があるってか?
「良いけど、自分たちで用意してくれよ?」
「うん、まっかせなさい」
「花火か。うむ、悪くはないな」
「ええ、そうですね」
「楽しくなってきたよ」
「あと、二日の辛抱ですわ」
そんな感じで計画の最終的な詰めは行われていった。
「さて、このくらいでいいだろう」
ちょうど鐘が鳴ったとき、会長がそう言う。
「まぁだいぶ変更はあったけど・・・。まぁ問題ないですよ」
元々あった俺たちの案はほとんどが自由時間。当たり前だが・・・。とにかくその自由時間に予定が入ったと考えれば、何も問題はない。
「そういえば何であんなに自由時間多かったんでしょうか・・・?」
『・・・(汗)』
や、やばい・・・。
神宮寺が疑問に思ってしまっている。正直、昨日あんな目にあっているのだから今日は勘弁してほしい。しかも、下手をすると昨日よりも長くなる可能性がある。・・・最悪死ぬ可能性が・・・。
ゾクッ
そのとき悪寒が全身を駆け巡った。
と同時にアイコンタクトで男四人は
『(に!げ!ろ!)』
そう交わしあい即座に逃げ出した。
「あ!こら!待ちなさいな!」
「あ!」
「んな!逃げるのはやい!」
「ちょ、ちょっとぉ!」
「・・・悪あがきを」
そんな声が後ろの方から聞こえてきた。
まぁ当然後で全員捕まったのは言うまでもないことだが。
甲「・・・遅かったな」
・・・謝罪したジャン
甲「開き直るな」
会長「・・・今回は私だ」
はい、我らが会長一之瀬・・・(がさごそ)・・・葵さんです
甲「おい作者、今完全に忘れてただろ」
・・・キャラが多くてな
会長「多くしたのはお前だろう」
いや、自分の欲望のままに書いてたらこうなった
甲「・・・好きな属性?」
違う
最初のキャラは必要だったんだが・・・。リズなんかは完全に金髪碧眼、ツンデレ要員で後付けなのにメインヒロイン扱いだからあまり強く否定できないけど
会長「・・・・・・」
やめて!そんな目で見ないで!
会長「・・・見たくもないわ!」
・・・地味に来るわ、これ
甲「自業自得だろ」
・・・わかってても、ナイーブな作者の心はブロークンさ
会長「英語で書けないのか?」
書けるけど面倒
会長「ものぐさすぎるだろうに」
・・・ところでさ、キャラ紹介コーナーみたいなことやってるけど・・・
甲「?」
質問とかないとどうしようもなくね?
一同『・・・・・・』
甲「今さら言うんじゃねぇ!!」
だ、だって、今ふと思ったんだもん!
甲「だもんじゃね~!!」
会長「・・・とりあえず今回から質問を募集ってことでいいのか?」
甲「そうです」
・・・しょゆk(自重)
会長「今のはいろいろまずいと思うが?」
ですよね~
甲「・・・流石会長」
・・・こんな感じの性格です。
え?何?そんな訳の分らん説明じゃ不十分?そんなぁ・・・
会長「・・・いい感じに作者が壊れてきたな」
甲「ええ、そろそろ切上げましょうか」
こ、こうなったら奥の手!くらえ!おうg・・・ごぶるぁぁぁぁ!!
会長「では!お騒がせしました」
甲「また来週!・・・多分」
二人「ばいちゃ~!!」