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紅白
雑念それから豹柄の銀河をこすりたて
八分間でコドクの蟻塚を築き風化す
わたくしを生かしているリビドォ
では文学的感情のほかに安寧を
さしだされた手はしろく白紙
わたくしは白紙と褥に絡む
さしだされた皿はしろく
わたくしの首をのせて
めでたい紅白を彩る
皮膚だけがおのれ
傷だけが羅針盤
さみだれの理
いいえた諺
ブランク
今と先
谷間
山
折紙
先と後
ブラック
エルドラド
浮遊と過鎮静
ビルの間を歩く
蟻のあたまを越す
肉体のサイズを測り
明暗をゆびさきに測る
永遠は永遠に来ないはず
意味に意味はソンザイせず
わたくしは白紙をまた買って
ベッドのなかに紅白また豹柄の
銀河をつらつら嚠喨とながしゆく
それは血液かサイボウの活動に似て
雑念それから傷と肉体を無数にこする