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それでも列車は走り出す

それでも列車は走り出す

作者: Tanaka-KOZO

 そもそも私は彼と同じ駅なのだ。

だから今まで彼と、偶然でも遭わなかったことが不思議なくらいであった。


 私の降りた列車が走り出すと、反対側のホームに停まっている列車は、ちょうど発車のベルが鳴り出す。


 そのときだった彼の声が私を呼んだのは…。


私はとっさに振り返る。


 列車のドアが閉まる瞬間、そこには懐かしい、彼のはにかんだ笑顔を、私は1年振りに見たのだった。



 私は今すぐ彼のもとへ飛び込んで行きたかった。



列車は笑顔の彼を乗せ走り出す。


 彼は、私が見えなくなるまで、いつまでも、いつまでも見届けてくれていた…。



私はそのときほど胸が締めつけられる思いをしたことはなかった。


 死ぬほど、死ぬほど切なかった…。

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