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雷霆の神使と白皮の魔人  作者: 堕罪 勝愚
1章 朱雀の紅炎
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3.尋問

 ダンジョンって単語、日本語だとどうやら地下牢という意味らしい。日本語になるとニュアンスが変わり、地下迷宮というファンタジーな想像力を掻き立てるものになっている。

 百足や蜘蛛のような節足動物が這っていてもおかしくない地下牢に1個の椅子と2つの並列した蛍光灯が天井に在るだけの殺風景な空間に、手錠足枷を付けられた少女が真ん中に座らされている。

 どうやらその手錠はマンガン、クロム、コバルトなどの金属で出来ていて、それのどれかが魔法を阻害する……らしい。そもそも、どの金属が魔法を発動させるのを防ぐのかさっぱりわからないんだよな。全部なのかもしれない、今のところ手錠は決まった割合で金属を使っているから貴重なのだ。壊れたら方に入れてまた溶かしなおす。


「やあ、レーラ」


 俺は全力の笑顔で呼びかける。


「殺す!」


 その攻撃的な目は動けないのに俺の首を噛み千切りそうな勢いだった。


「尋問しに来た。痛みを味わいたくなければ答えてくれ」


「別に!好きなだけやればいい!私はもう耐えられる!」


「端から答える気は無いのか」


 俺は左足を10時に踏み込み、腰を捻り、右足で回し蹴りをする。椅子が壊され彼女が動けるくらいになった。


「よし。これで話が付けられるな。俺は一方的って言うのが嫌いなんだ」


 俺は砕けた木片を足で寄せながら手を伸ばして問う。


「立てるか?」


「う!」


 彼女はうつ伏せで首を浮かせた状態で唸るように睨みつけてきた。壊れた椅子のかけらが手錠に張り付き、動きづらそうだった。


「外すよ」


 俺は手錠の間に挟まった木椅子の破片を握り潰す。


「大丈夫かよ?」


 彼女は立ち上がり、一気に俺に詰め寄り歯を見せてきた。それに対して俺は黙って見つめる。レーラは腕に噛みつき、力を込める。


「う!うう!」


 腕からは血がたれたのが見える。彼女はどんどん力を増していく。その腕を胸に付け、開いている手を頭に当てて前後する。


「ぐ!うう!」


「よしよし」


 と、彼女は噛むのをやめた。


「なんで!なんで反撃しないの?」


 子供のように見つめ、口から血を滴らせる彼女に俺は笑顔を向けた。


「はじめに俺が攻撃をした。だから俺が攻撃を受ける番だ」


 俺は頭を撫でる。妹が泣いて癇癪を起こした時によく頭をなでて慰めた。血が出ている左手を彼女の腰から背中に回し、頭を撫で続ける。


「レーラ。今から俺の質問に答えてくれ」


 俺は先程書いたメモをブレザーの胸ポケットから取り出す。そのメモには尋問の内容が書かれていたが、全て訊かなくてもいいらしい。


「此処に来た目的を教えてくれ」


「魔力が高い人間を天使の側に引き入れるために」


「それは命令されてか?」


「うん」


「天使は何が目的なんだ?」


 俺は彼女に合わせて、魔人デヴィルを天使と呼んだ。


「わからない」


「例えば、味方を増やして人間を殲滅するとか?」


「殲滅じゃなく、“間引き”かな?」


「間引き…。人間は管理“する側”から“される側”に変わったわけだ」


 俺は独り言を呟き、彼女を抱えて立ち上がる。


「質問は以上だ。話したいことは在るか?」


「これから私、どうなるの?」


「安心しろ。できるだけ悪いようにしないでくれと上に掛け合うから」


 俺は彼女の耳元で囁く。




 尋問が終わり、俺は6時間目の授業に出るために教室に戻ろうとすると、階段でツーブロックとスキンヘッドがよく似合う男性が待ち伏せしていた。


「お前、月宮片葉だろ?尋問を拝見させてもらったぞ」


「あなたは?」


「俺は経盛つねもり東郷とうごうって言うんだ」


「ああ、火消し部の部員」


「部員って」


 納得行かない様子を一瞬見せた。


「まあ、そんなもんだ。月宮、その腕の怪我、痛くないのか?」


 俺は左手を見て歯型を確認する。


「はい。全く。俺、生まれつき痛覚が弱いんで」


「あ?痛覚が弱い?」


「先天性無痛無汗症です。治療して治らなかった部分が今でも役に立っています」


「まあ、立ち話もなんだから、俺の部屋に来いよ」


「部屋?」


 彼に連れて行かれた場所は学校に隣接された事務所で、彼を含む3人の生徒が居た。


「3年だから午後の授業がないのか…」


「そうだ。そこにかけてくれ」


 経盛先輩はソファーと長テーブルの置かれたところに4本指をさす。俺はそれに甘え、座らせてもらった。


「ねえ。それ誰?」


 女子は俺を睨みつけるかのようにきつい口調で俺に申し出る。


「月宮片葉です」


 俺は丁寧とは程遠い喋り方でいい言葉に買い言葉をする。


「あら、可愛い」


「は?」


 彼女は俺の自己紹介に対して好評の対応を取り、俺は唖然としてしまった。


「私は粟島あわじまはるかよ。よろしくね」


「あ、はい」


 此処、もしかして火消し部か?俺が魚止森さんと鈴乃先輩から訊いたことで推測してみた。


「月宮に話がある。ややこしくなるから遥は少し黙ってくれ」


「はいはい」


 彼女は椅子に座ったまま身体を後方に倒し、雑誌を頭に被せた。


「まず、魔人デヴィルと対面した時の映像の感想を言わせてもらおう」


「まあ、酷評ですよね」


「いや、そんなことはないさ。冷静に対処出来ていて素晴らしいと思った。寧ろ、俺があの立場だったらお前くらい的確な判断が出来るか危うい」


 彼は自分を謙遜し、俺を褒めてくれた。


「その後の尋問でやった力量のアピール。あれは効果的に主導権を握れる」


「ん?なんのことですか?」


「ミドルキックで木椅子をバラバラにしていただろ?」


「ああ、あれはアピールではなく、アンフェアな状況が気に食わなかっただけです」


「そうか。でもアピールにはなった。その後の抱擁のせいで彼女はもうお前に逆らえなくなった。策士だと思うよ」


「ありがとうございます」


 俺は取り敢えずお礼を言った。咄嗟の判断を後でぶり返した時、当時の感情が思い出せない事が多い。今回もそれで、俺は何を考えていたのか曖昧だった。


「で、俺はお前の行動に思った事があるが、全て理屈で動いている気がする」


「と、言いますと?」


「まず、感情だ。それはあくまで理屈だな。全部計算で動いている。そんな感じがしてたまらないんだ」


「なまじな言い草ですね」


「すまんな。仕事柄、他人の表情で感情を見抜くのが癖になっているんだ」


 彼はパンと手をたたき、言葉を続ける。


「さて、月宮片葉。お前に折り入ってお願いがあるんだが、いいか?」


「はい?」


「今年で俺達3年は卒業だ。そこで、来年の火消し部の長をしてもらいたいんだ」


「は?なんでですか?」


「言ったろ、俺は感情を見抜くのが得意だと、それに、お前の右手のバレット。紫色だが、それは【リコシェ】、跳弾だろ?」


「あ、はい」


「2年で跳弾を扱う生徒の割合は全体の1割にも満たない。その原因は基本7種類の中で最も使いづらいことだと言われている」


「でも、魚止森さんがチョイスしたものですし……」


「だからだ。あの人は心理学の先生だ。冗談抜きで論理的に性格を当ててしまうんだ」


彼は髪の毛を掻き上げため息混じりに呟く。俺は納得がいかず反発する。


「だったら、あの子…名前忘れたな。敵が攻めてきた時、真っ先にライフルぶっ放した」


「沙弓か。あいつのリコシェの使い方は狙撃弾を変則的に動かすために装備しただけだ。明らかにお前が適任と俺が判断したんだ」


「考えさせて下さい」


「わかった。良い返事を期待しているよ」


 俺は頷いて廊下に出る。


「うっす、片葉ちゃん!」


 後ろから首に手を回され、名前を呼ばれた。声質から察するに遥先輩だろう。


「なんですか?」


「敬語めんどい!私にはタメ口でいいよ」


 そう言えば、彼女の接近に俺は気が付かなかった。廊下を出た時、ガラガラ音がなる扉を閉めて5歩近く歩いたのに、音が無く、即座に俺の後ろについていた。魚止森さんは遥先輩が暗殺のスタイルと言っていたが、まさかここまで気配を消せるとは思っても見なかった。


「わかった。じゃあ遥先輩じゃなくて遥って呼ぶよ?」


「うん!そうそう。まあ、雑談しようや!」


「立ち話は嫌だよ?」


「歩きながらは?」


「それで手を打とう」


 彼女は手を退かせ、俺の腕にしがみつく。


「ちょっと、動きづらい!」


「はは!いいじゃないのー」


 彼女を俺の耳元に近寄り、別の話題を振った。


「鈴乃って知ってる?金森鈴乃」


「生徒会長の?」


「そうよ。当たり、経盛や万里花よりも神使としては強いの」


「そうなんだ」


 あくまで最低限の相槌をうつ。


「で、折り入って相談なんだけど、彼女を火消し部に入部させるのを手伝って」


「え?今年度で卒業でしょ?誘って意味在るの?」


 彼女はニコニコしながら言った。


「そうだね、半年あればいいかな?実は、火消し部の連中ってこの学校に要られるのはあと2ヶ月なの」


「はえ?」


「最前線に行くことになるからね。来月、学園で神使の戦闘技能を競い合う序列大会が在るのだけど、それに参加して鈴乃と対戦するときに賭けをして欲しいの」


「参加も賭けをしてもいいけど、なんで俺なんだ?火狩や土屋、沙弓だっているだろ?」


「経盛に勧誘されたでしょ?それくらいの株があれば鈴乃だって納得するっしょ?」


 彼女は俺の歩行を妨げるように腕を引っ張りながら会話を進める。正直彼女の言っている事にメリットが在ると思えなかった。


「あと、言うの忘れていた。大会に参加するのにポイントが必要なの」


「何それ?」


「生徒証に記載されているもの何だけど。高1に進学して初めて100ポイントもらえて進級したり、実技でいい成績を残したり、模擬戦をすることでポイントが上がるの。これは勿論、大人の神使になっても必須なもので、通過として使われる。このポイントでしか神器の整備と生産は出来ないから神使の間では重要視されている」


「生徒証って何?」


「トランプのカードみたいなやつ」


 学園内に入る際に渡されたカードを胸ポケットから取り出す。形状からするに生徒証見たいなだ。


「これ?」


「そう」


 と言って彼女は俺の腕から離れ、


「此処をタップして」


 指差して教えてくれた。俺はそれに従う。

『月宮片葉 100pt』と表示されていて、顔写真まで丁寧に乗っていた。こんな薄っぺらいものでよく光を映し出せるよな?


「試合に参加するには500ポイント必要なの」


「払うの?」


「賭博だよ。戦闘で勝った方がポイントを受け取れる。1人相手に500ポイント賭けるんだ。まあ、普通なら2倍だね。でも君の場合は鈴乃に頼み事をしなくてはならないから掛け金は10倍必要になるんだ。私がお願いしているんだけどね?」


「俺は鈴乃先輩には賭け事は申し込まないよ?」


「どうして?」


「だって俺にメリット無いじゃん」


 そう言いながら彼女に背を向けて歩き出した。


「メリットなんてあなたには無い。でも、デメリットがあるよ?」


 彼女の不気味な声に俺は後ろを振り返る。遥は俺と目が合うと脂触る。


「なんだよ」


 俺は静かに睨みつけ、怒りと敵意を見せつけた。あくまで牽制として。


「デメリットってなんだよ?」


 落ち着いて言葉を返し、伝えたいことを的確に申す。経盛先輩の言ったとおり、俺は感情ではなく、状況で動く人間だった。


「君が捕獲した魔人デヴィルの所有権を私がもらうわ」


「所有権?と言うと」


「私が好きに尋問してもいいって事。普通1000ポイント程で所有権は私のものになるの」


「その1000ポイントの行方は?」


「あなたに払う事になるかな?」


「じゃあそれを断る」


「出来ないよ。私はそれを“上”に申請するからあなたに拒否する権利はない」


 俺は歯を噛みしめる。怒りを見せつける様に、敵意を示すように……。


「その喧嘩。買うよ!」


 怒鳴らない。喉が疲れるから。その音を出すエネルギーがもったいないから。だから俺は声のトーンを落とし、首を締めるように言葉を斬りつける。

 彼女は安堵の表情を見せた。そしてポケットから見せびらかすようにスティック状の機械のスイッチを押し、俺に見せてきた。


「これはボイスレコーダー。これを見て、意味が理解できるか?」


 俺はため息を付き、背中を廊下の壁に押し付けた。


「趣味悪いよ」


「ごめんごめん。まあ、これで“アピール”にはなっただろ?」


「うん」


 彼女が考えていた事、それは一石二鳥にも三鳥にもなることだ。遥が売った喧嘩の意味は、泣いた赤鬼だ。遥が汚れ役を買い、レーラが持つ俺の印象を良くするといったものだ。そして賭けの内容に依っては俺が一方的にポイントを稼ぐことが出来る。それで俺の名を売る事ができ、鈴乃先輩との賭けを円滑に行う事が出来ると言ったものだ。


「突然で悪いけど、明後日、私と模擬戦をして」


 彼女は足を進めるので、俺はそれについていく。


「形式上、君は今ある100ポイントをすべてかける。勿論、そんな必要は一切無いんだけどね。私はその倍の1000ポイントを賭けるよ。君が勝てば1000ポイントが手元に入り、もしも負けても、君の確保した魔人デヴィルを1000ポイントで買うからどちらにせよポイントは君に入る。だが、尋問は今まで通り、君が行ってくれても構わない。」


「乗りかかった船だしやるよ!」


 彼女は笑顔を見せてからこう言う。


「ありがとう。君には負担をどんどんかけていくからそのつもりで居てくれ」


「勝てる見込み、結構少ないよ?」


「私は【タナトス】を使わないから勝率はなくもないよ。しかも明後日だから1日作戦を練れる」


「タナトス?」


 俺がそれを聞くと遥はポケットからグローブを出した。


「これは神器?リストバンドと同じやつ?」


「ええ。これは専用神器。私の身体の周りの光の反射を操作して迷彩を作れる」


「つまり、切り札は使わないから勝てってこと?」


「手加減はしないわよ?でも、いい勝負にはなりそうね」





 次の日、俺は朝、寝ぼけ眼で敷布団を畳み、洗面台に行き、歯ブラシを口に突っ込む。


「うげ!」


 その声と、その声を上げさせた熱で俺は目を覚ました。


「血?今の感覚は何だ?これが痛みなの?」


 歯ブラシを変えたが、逆効果だったようだ。俺は歯磨きを即座に終わらせて朝食を忘れない内にカップ麺を作る。

 お湯を入れて3分。それを待つ間に薄っぺらい生徒手帳をタップしてポイントを見た。特に見る意味は無かったが、なんとなく開いたら……。


「――は?」


 昨日、100と表示されていた筈なのに、そこには1724と書き換えられていた。普通の学生であればそれを見た時に、発狂するほど喜ぶだろう。しかし俺はそれどころじゃなかった。まず浮かんできたのはレーラの心配である。遥がレーラを買わないことは知っていたが、魔人に怒りを覚えている人間がレーラを買い取ったとなれば爪を剥がれたり、歯を抜いたりと拷問をするだろう。まあ、あくまで俺の想像なのだが、焦ったのは間違えない。

 お湯を淹れて未だ1分も経っていないのに、俺はそれを口の中に放り投げる。殆ど固形物とお湯が踊りだし、口内炎に放火する。痛いと感じる器官は等に怒りに抑えつけられ身動きが取れなかった。

 俺は30秒で着替え、外に出て鍵を締める。


「学校までは3キロ。みちなりだと1.7キロ。分速230メートルで走って8分かぁ」


 俺は近くの屋根に飛び移り、足を蹴りだす。

 住宅地が広がるこの地区は車だと右往左往しなくてはならないが家や団地の屋根を駆け巡ることで10分で学校にたどり着くことが出来た。


「はっー!ふー、はっー!ふー」


 深呼吸をしてブレザーを脱ぎ、それを腕に掛けてワイシャツのボタンの上3個外し、ズボンの中に入れたシャツの下部を出して仰ぐ。


「汗気持ちわりー!」


 と愚痴をいい、仰ぎながら火消し部の部室をノックする。


「あ?月宮!?」


 経盛さんは扉を開けて答えてくれた。


「何だ?こんな時間に。未だ7時20分だぞ?急用か?」


「経盛先輩こそ」


「火消し部はいつ駆り出されるかわからないからな。運動部の朝練とおなじ感覚で登校しているんだ」


 俺はワイシャツの下に来ているTシャツの胸元を掴み前後して仰ぐ。


「何だ?そのだらしない格好は?もうすぐ6月だと言うのに随分暑そうだな?」


「瞬間移動して来たのでカロリーを消費し、代謝をしました」


「まあ、いいや、何か有るんだろう。入れ」


「はい」


 俺は経盛先輩に言われるがままに部室に入る。


「あれ?遥は?」


「今日は遠征に行っている」


「だから模擬戦は明日なのか。訊きたい事が有るんです」


 俺はソファーに座りワイシャツを脱ぎ、その下のシャツも脱いだ。その時……。


「あ…」


「――あ」


 昨日もその場に居た女性と目があった。


「ごめんなさい」


 彼女は顔を赤らめて下を見た。


「こちらこそ…すみません。いきなり脱いで」


「ご、ごちそうさま」


「なにかいいました?」


 確か食べ終わった時に言う挨拶だよな?ごちそうさまって。


「な、なんでもないわ」


「月宮、何が訊きたいんだ?」


「あの……誰かがレーラ…。俺の捕獲した魔人デヴィルって誰かに買われてませんよね?」


「ああ、それなら大丈夫だ。あの魔人デヴィル、お前にぞっこんなせいで買いたいと言う奴がでないんだ」


「じゃあ、これ!」


 俺は生徒手帳の表示を見せた。


「昨日は100ポイントしか無かったのに1700ポイントまで増えているんです。これで買われたんじゃないかって不安になったんです!」


「お前、履歴を見たか?」


「は?」


「多分だが、捕獲や尋問だろうな?」


 俺は履歴というものをタップしたら見えてきた。


『捕獲 1200pt』『情報 112pt』『誘惑 412pt』


 誘惑ってなんだよ?


              ――3.尋問 完――

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