国際情勢を適当に分析してみる(7)ゴーン氏の逃亡先レバノンとは、どのような国か?
特にターゲットにする読者層を決めず徒然なるがままに筆を走らせる、このエッセイ。
今回の御題は「中東の小国レバノン」である。
この度のゴーン氏の逃亡劇は、検察だけでなく、出入国在留管理庁などにも激震が走ったことだろう。
まもなく始まるオリンピックを前にして、不安に駆られたのは僕だけではないはずだ。
政府のお偉いさんは頭を抱えているだろうが、そんなことはさて置き、皆さまはこう思った方はいないだろうか?
レバノンってどんな国だっけ、と。
マスコミの注目を浴びることになったレバノンについて、あれこれ辿りながら、ゴーン氏の今後について適当に分析していこうと思う。
尚、僕はジャーナリストでも国際政治学者でもない。そのため的外れな指摘をするだろうが、「分かったふりをして、また馬鹿な主張しているな」と笑いながら流してもらえると助かります。
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何故ゴーン氏は、レべノンに逃亡したかについてから始めようと思う。
レバノン国籍を持っているから当然じゃないか?
そうなのだが、国籍云々を指摘するなら、フランスでもブラジルでも良いという話になる。今回の事件が発生した当初、フランスはゴーン氏に同情的であったが、ルノーにおける怪しげな取引が発覚してきたことにより、以前より頼れなくなってきているように見える。それはフランス政府がルノーの株式をかなり保有してるため、ルノーの損失=フランスの損失となるからだ。日本よりはマシだが、フランスに逃亡したとしても、ゴーン氏の安全が保障されるとは現状では断言できないだろう。
では、ブラジルはどうだろう?
ブラジルは彼の生誕地であり、なにより犯罪⼈引き渡し禁⽌規定がある。あの国に逃げ込めば日本政府は手が出せないが、代理処罰という手段があるため、ブラジルもまた安全とは言えないだろう。
レべノンは犯罪人引き渡し条約がないこともあるが、消去法的にもレべノン以外の選択肢はなかったような気がする。
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さて件のレバノンだが、一部報道によればゴーン氏は国民的人気者であり、大統領にとの声もあるとか伝えている。故に彼の引き渡しは難しいだろうとのことだが、僕にはそんな単純な話に思えない。それはレバノンという国が、極めて微妙なバランスの上に成り立つ国だからだ。この話を本気で語るとなると、西暦1世紀辺りから始めなければいけない。
そのくらい根が深い問題なのだ。
レバノンはイスラム世界でありながら、人口の3割~4割程度がキリスト教徒である。それはキリスト教が初期に伝えられた土地であるためだ。かつてこの地には、大レバノンなるフランスの委任統治領が存在したのだが、それは欧州において、この土地が特別な意味を持つ信じた人達が多かったためである。
ゴーン氏の来歴を僕は詳しく知らないが、フランス国籍を取得するレバノン人が存在するのは、このような歴史的経緯があるためだろう。
現在のレバノンはフランスの委任統治領ではないが、アルジェリアのように感情的には近いのかもしれない。
レバノンと聞いて、ベイルート・アメリカ海兵隊兵舎爆破事件や黒い九月を想像する方は、かなりの中東に詳しいと思う。
一連の事件に関連する人々はパレスチナ人である。
南に在住するパレスチナ人が、何故レバノンと関りがあるか。
これまた非常に入り組んだ話なのだ。本気で説明するとハードカバー一冊分の説明が必要になるのだが、頑張って簡単に説明してみる。
イスラエルとの戦いに敗れ、パレスティナから追い出されたパレスチナ人達は、最初ヨルダンに亡命先する。しかし頼ったヨルダンの不甲斐なさに憤慨し、彼らはクーデターを計画する。計画は未然に防がれたが、激怒したヨルダンによって追放されたパレスチナ人が頼ったのが、当時安定していたレバノンであった。
だが、レバノンは小国に過ぎない。
大量の難民を受け入れるには国力が小さく、紛れ込んだパレスチナ人武装勢力などにより、国内は徐々に混乱していき、最終的に17年に渡る内戦を引き起こした。
ベイルート・アメリカ海兵隊兵舎爆破事件や黒い九月の問題は、この最中に起きた。
内戦が終結した現在のレバノンは、2005年にシリア軍が撤退したこともあり、一見すると安定しているように見える。
が、それは幻想にすぎないだろう。
南部はアメリカなどはテロ組織と指定しているヒズボラが支配しており、政府の力がどこまで及ぶか不透明なのだ。ヒズボラは急進的シーア派イスラーム主義組織であり、中東最強の軍隊を持つイスラエルを相手に、長年に渡って死闘を繰り広げてきた。恐らくレバノン軍より余程強い組織だろう。
そのヒズボラだが、レバノン政府中枢へも人材を提供している。提供というか、閣僚の何人かがヒズボラ所属なのだ。この組織を単純なテロ組織と呼んでいいのか、僕にはよく分からない。
政府の中の政府?
或いは独自の軍事組織をもつ、準政治集団というべきなのだろうか?
レバノンという国家が、ヒズボラを無視して成り立たないことを理解してもらえばいい。
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ヒズボラに多くの資金を提供していると囁かれるのが、イランである。
ヒズボラは日本にとって縁が遠い組織だが、急に接近したように思えないだろうか?
イランは中東における日本の友好国であり、ロウハニ大統領や最高指導者ハメネイ師が安倍首相と会談したのは、最近のことである。イランは現在極めて厳しい状況に置かれており、その打開のために日本へ接近しているらしい。
その日本だが、ゴーン氏にレバノンへと逃げられて困っている。
日本→イラン→ヒズボラ→レバノン→日本という輪の中に、ゴーン氏は逃げてきた。
これは極めてデリケートな外交交渉になるだろうが、やってみる価値はあるだろう。素人でも分かるくらいだから、今頃非公式の接触がされているのではないか?
レバノン政府は日本に引き渡したくないだろうが、ヒズボラから脅しつけられたら長くは抵抗できないだろう。
仮にあったとしても決して表に出ないだろうが、今回の事件はそのような想像をかきたてる。
もし僕の予想通りの展開が当たったら、国際政治好きの冥利に尽きるだろうが、僕はジャーナリストでも国際政治学者でもない素人なので、馬鹿が適当な事主張していたなと思い出してくれたら幸いです。
それでは、良いお年を。




